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MotoGP レースレポート
2021年11月7日
MotoGP 第17戦 アルガルヴェGP 決勝
場所:ポルトガル アルガルヴェ・インターナショナル・サーキット

アルガルヴェGPはミルが2位表彰台を獲得。リンスは8位完走。
チームスズキエクスターのライダーがアルガルヴェGPの決勝で強い走りを見せ、ジョアン・ミルが2位フィニッシュで第13戦アラゴンGP以来となる表彰台を獲得した。またチームメイトのアレックス・リンスも8位完走し、共に貴重なチャンピオンシップポイントを加算した。

ミルはMotoGPクラスでの初フロントローとなる3番手からロケットスタートを決め、2列目グリッド以降のライダー達にオーバーテイクを許すことなく表彰台圏内のポジションをキープする。その後、前を走行するジャック・ミラー(ドゥカティ)をオーバーテイクし、オープニングラップを2番手でスタート・フィニッシュラインを通過。ミルはさらにその翌周にはファステストラップを記録し、快調な滑り出しを見せる。

一方、4列目11番手グリッドからスタートしたリンスはスタート直後に思い通りのフィーリングを得ることができずに苦戦する。14番手までポジションを下げるも、レース3周目には再び11番手へと順位を取り戻す。リンスはその後もバトルを続け、10周目には9番手に浮上。徐々にマシンフィーリングも安定し、レース中盤以降は自己ベストラップを更新しながら前のグループに迫る。しかしレース序盤にできた前のグループとの距離を縮めるには至らず8位でチェッカー。最終戦を残して現在チャンピオンシップランキングで11番手につけるリンスは、10番手に1ポイント差に迫り、最終戦でランキングトップ10入りを目指す。

スタート直後から2番手走行を続けるミルは、トップを走行するフランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)と一定距離を保ちながらオーバーテイクのチャンスを窺う。一時はバグナイアのすぐ後ろに迫るが、その後は少しずつ距離が開きはじめて2番手単独走行となる。3番手グループのバトルも激しくなりミルの後方に迫ってくるが、ミルは最後までペースをキープし、そのまま2位でゴール。最終戦を残して、このレースでシリーズチャンピオンシップランキング3位が決定した。チームはこの後バレンシアに移動し、来週末に2021年シーズンの最終戦を迎える。


佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
「ジョアンの表彰台は本当に嬉しいです。初日から自信を持って走り、前方のスターティンググリッドからレースをスタートすることの大切さをあらためて痛感しています。もちろん優勝を望んでいましたが、この表彰台を来年に向けての第一歩として前向きに捉え、引き続きパフォーマンスの改善に取り組んでいきます。アレックスは4列目スタートで序盤は集団の中で苦しみましたが、徐々にポジションを上げて終盤にはハイペースで更なるポジションアップも狙っていただけに、赤旗でのレース終了は残念でした。しかし次につながるレースであり、ジョアンとともに最終戦では表彰台を狙っていきたいと思います。」

河内 健 テクニカルマネージャー
「久しぶりに表彰台に戻ってくることができて非常に嬉しく思っています。ジョアンにはありがとうと言いたいですし、ジョアンだけでなくチームスタッフ、日本で開発してくれているエンジニア、その他関係している全ての人達にお礼を言いたいです。一方アレックスですが彼のフルポテンシャルを発揮することができなかったので、次の最終戦ではふたり揃ってまた表彰台争いができるようにしっかりとデータを精査して挑みたいと思います。残り1戦となりますが、引き続き応援よろしくお願いします。」

ジョアン・ミル
「優勝は逃してしまったけど、再び表彰台に戻ってくることができて嬉しいよ。今週は金曜日の走り出しから調子が良かったし、ウィークを通して順調に進歩していくことができて、これまでのシーズンの中でも最も良い流れだったと思う。今シーズンはなかなかウィークをうまくまとめることができないことが多かったから、久しぶりに全てが予定通りにいった感じだったね。今日は自分自身も強い戦いができたと思うけど、ペコ(バグナイア)はレース中ひとつもミスをすることなく完璧な走りだった。自分も全てを出し切って走ったけど、残念ながら今日はペコには敵わなかったよ。いずれにしてもチームに再び表彰台をプレゼントできて嬉しいし、今後へのさらなる期待に繋がったと思う。」

アレックス・リンス
「今日は得意なスタートがうまくいかず、それで大きくタイムロスしてしまった。レース中盤を過ぎてやっとリズムがうまく掴めるようになり、そこからは速いペースで追い上げていくことができたんだけど、それまでに差が広がり過ぎてしまって前のグループに追い付くまでには至らなかったよ。今日のレースも予選グリッドが後ろだったことが結果に大きく影響してしまったから、バレンシアでは予選を上位で終えられるように、もう一度仕切り直さなくちゃね。マシンのフィーリング自体は良いから、最終戦は良い結果で気持ち良くシーズンを締め括れるよう頑張るよ。」

MotoGP 第17戦 アルガルヴェGP 決勝結果
順位ゼッケンライダーチーム名メーカータイム/トップ差
163F・バグナイアDucati Lenovo TeamDUCATI38'17.720
236ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+2.478
343J・ミラーDucati Lenovo TeamDUCATI+6.402
473A・マルケスLCR Honda CASTROLHONDA+6.453
55J・ザルコPramac RacingDUCATI+7.882
644P・エスパルガロRepsol Honda TeamHONDA+9.573
789J・マルティンPramac RacingDUCATI+10.144
842アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+10.742
923E・バスティアニーニAvintia EsponsoramaDUCATI+13.840
1033B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM+14.487
1130中上 貴晶LCR Honda IDEMITSUHONDA+20.912
1210L・マリーニSKY VR46 AvintiaDUCATI+22.450
1346V・ロッシPetronas Yamaha SRTYAMAHA+22.752
144A・ドビツィオーゾPetronas Yamaha SRTYAMAHA+26.207
156S・ブラドルRepsol Honda TeamHONDA+26.284
1612M・ビニャーレスAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+26.828
1721F・モルビデリMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+27.863
DNF88M・オリベイラRed Bull KTM Factory RacingKTM+1 Lap
DNF27I・レクオナTech 3 KTM Factory RacingKTM+1 Lap
DNF20F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+3 Laps
DNF41A・エスパルガロAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+16 Laps
DNF9D・ペトルッチTech 3 KTM Factory RacingKTM0 Lap
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第17戦 アルガルヴェGP 終了時)
順位ゼッケンライダーマシンポイント
120F・クアルタラロYAMAHA267
263F・バグナイアDUCATI227
336ジョアン・ミルSUZUKI195
443J・ミラーDUCATI165
55J・ザルコDUCATI163
693M・マルケスHONDA142
733B・ビンダーKTM142
841A・エスパルガロAPRILIA113
912M・ビニャーレスAPRILIA106
1044P・エスパルガロHONDA100
1142アレックス・リンスSUZUKI99
1223E・バスティアニーニDUCATI94
1388M・オリベイラKTM92
1435J・マルティンDUCATI91
1530中上 貴晶HONDA76
1673A・マルケスHONDA67
1721F・モルビデリYAMAHA42
1810L・マリーニDUCATI41
1927I・レクオナKTM38
2046V・ロッシYAMAHA38
219D・ペトルッチDUCATI37
226S・ブラドルHONDA14
2351M・ピロDUCATI12
244A・ドビツィオーゾYAMAHA8
2526D・ペドロサKTM6
2632L・サバドーリAPRILIA4
2753T・ラバットDUCATI1
2835C・クラッチローYAMAHA 
2931G・ガーロフYAMAHA 
3096J・ディクソンYAMAHA 
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第17戦 アルガルヴェGP 終了時)
順位コンストラクターポイント
1DUCATI332
2YAMAHA298
3SUZUKI227
4HONDA211
5KTM196
6APRILIA114
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第17戦 アルガルヴェGP 終了時)
順位チームポイント
1Ducati Lenovo Team392
2Monster Energy Yamaha MotoGP364
3Team SUZUKI ECSTAR294
4Pramac Racing258
5Repsol Honda Team250
6Red Bull KTM Factory Racing234
7LCR Honda143
8Esponsorama Racing135
9Aprilia Racing Team Gresini128
10Petronas Yamaha SRT86
11Tech 3 KTM Factory Racing75