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MotoGP レースレポート
2021年4月18日
MotoGP 第3戦 ポルトガルGP 決勝
場所:ポルトガル アルガルヴェ・インターナショナル・サーキット

ポルトガルGP決勝でジョアン・ミルが今季初表彰台を獲得
ヨーロッパにステージを移したMotoGP世界選手権 第3戦 ポルトガルGPの決勝は、前日に続き完璧な天候の下、25周の熱く激しい戦いとなり、チームスズキエクスターは激戦の中でシーズン初表彰台を獲得した。

アレックス・リンス、ジョアン・ミルは、それぞれ2番手、9番手グリッドから好スタートを決め、リンスはホールショットをわずかに逃すも2番手で1コーナーに飛び込み、またミルもその後方4番手で通過後すぐに3番手に滑り込んで一気にポジションを6つ上げる。

チームスズキエクスターのふたりはレースリーダーの後方を2台のGSX-RRで揃って追従しながらダブル表彰台のチャンスを狙って周回を重ねていく。リーダーがファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に入れ替わってからはリンスが本格的に猛チャージをかけ、ミルもそれに続きレース11周目までリンス、ミルは2番手、3番手のポジションを譲ることなく死守。

しかし、その後トップふたりのペースが驚異的な速さを見せ、レースリーダーのクアルタラロがファステストラップを記録すると後方のリンスがすぐにその記録を塗り替える展開になる。逃げるリーダーをリンスが執拗に追いかける息を呑む展開が続き、18周目にはリンスが1'39.450を記録してサーキットラップレコードを更新するが、その翌周の5コーナーで痛恨の転倒によって、2台の激しいトップ争いに終止符が打たれた。

チームメイトの転倒後もジョアン・ミルは表彰台を目指してアグレッシブに走行を続けるが、終盤にペースを上げた後続グループとのバトルとなる。最終ラップではフランコ・モルビデリ(ヤマハ)がすぐ後ろまで迫るも最後まで防御し、3位でチェッカーを受けスズキに2021年最初の表彰台をもたらした。


佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
「今シーズン初めての表彰台をジョアンが獲ってくれ、非常に嬉しく思っています。ペースが速く難しいレースだったのですが、最後までタイヤをうまくマネージメントしながら、最終的に表彰台をきっちり獲得できたことは素晴らしいパフォーマンスだったと言えるでしょう。もう一方で、トップ争いをしながら転倒リタイアとなってしまったアレックスは本当に残念でしたが、レース中盤以降も何度もファステストラップを繰り返し更新しながらレースのペースを作っていき、スズキGSX-RRのポテンシャルを示すことができたと思います。これからも強いレースを続けていけるようさらに努力を続けていきます。」

河内 健 テクニカルマネージャー
「まずは表彰台に戻ってくることができたことを非常に嬉しく思います。しかしアレックスのレースは非常に残念でした。この週末、彼はとても強いペースで走行できていましたし、最低でも表彰台には立てるだろうと思っていたので本当に残念ですが、まだヨーロッパラウンドは始まったばかりなのでここから巻き返していきたいと思います。一方のジョアンですが、終盤厳しいレースとなりましたが最後まで冷静に走り、しっかり表彰台を確保してくれました。非常に良い仕事をしてくれたと思っています。ここからヨーロッパラウンドが続きますので、しっかりと気を引き締めさらに強くなっていきたいと思っています。引き続き応援よろしくお願いします。」

ジョアン・ミル
「今朝のウォームアップではかなりフィーリングが良くて、決勝は良いレースペースで走れると確信を持っていたんだけど、レース中盤フロントにちょっと違和感があってペースを維持できなかった。まだ何が原因だったのか分からないから、これからチームに確認してもらうよ。ポルティマオはあまり得意なサーキットではないから、この週末良い流れを維持しながら表彰台を獲得できたことは本当に嬉しい。次のヘレスでもまた今週のように良い結果を残したいけど、ヘレスは皆速いからきっと今週以上に厳しいレースになるだろうね。」

アレックス・リンス
「本当に残念だったと思っているし、がっかりしているよ。ファビオの後ろについてからはずっと全力でプッシュしていたけど、決して無理していたわけではないし、一度もオーバーリミットだったとは感じなかったよ。タイヤ、呼吸、ペース全てを冷静にちゃんとコントロールしていたしね。転倒後にデータを調べたけど、データ上では他の周と同じように走っていて転倒の理由がよくわからないんだ。この週末はずっとフィーリングも良かったからトロフィーを持ち帰ることができなかったのは残念だけど、マシンの調子が良くて強いペースで走ることができているから、次のヘレスでも同じように取り組むことができれば必ず良い結果を得ることができると思っているよ。」

MotoGP 第3戦 ポルトガルGP 決勝結果
順位ゼッケンライダーチーム名メーカータイム/トップ差
120F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA41'46.412
263F・バグナイアDucati Lenovo TeamDUCATI+4.809
336ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+4.948
421F・モルビデリPetronas Yamaha SRTYAMAHA+5.127
533B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM+6.668
641A・エスパルガロAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+8.885
793M・マルケスRepsol Honda TeamHONDA+13.208
873A・マルケスLCR Honda CASTROLHONDA+17.992
923E・バスティアニーニEsponsorama RacingDUCATI+22.369
1030中上 貴晶LCR Honda IDEMITSUHONDA+23.676
1112M・ビニャーレスMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+23.761
1210L・マリーニSKY VR46 EsponsoramaDUCATI+29.660
139D・ペトルッチTech 3 KTM Factory RacingKTM+29.836
1432L・サバドーリAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+38.941
1527I・レクオナTech 3 KTM Factory RacingKTM+50.642
1688M・オリベイラRed Bull KTM Factory RacingKTM1 Lap
DNF5J・ザルコPramac RacingDUCATI6 Laps
DNF42アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI7 Laps
DNF46V・ロッシPetronas Yamaha SRTYAMAHA11 Laps
DNF43J・ミラーDucati Lenovo TeamDUCATI20 Laps
DNF44P・エスパルガロRepsol Honda TeamHONDA21 Laps
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第3戦 ポルトガルGP 終了時)
順位ゼッケンライダーマシンポイント
120F・クアルタラロYAMAHA61
263F・バグナイアDUCATI46
312M・ビニャーレスYAMAHA41
45J・ザルコDUCATI40
536ジョアン・ミルSUZUKI38
641A・エスパルガロAPRILIA25
742アレックス・リンスSUZUKI23
833B・ビンダーKTM21
923E・バスティアニーニDUCATI18
1035J・マルティンDUCATI17
1121F・モルビデリYAMAHA17
1243J・ミラーDUCATI14
1344P・エスパルガロHONDA11
1493M・マルケスHONDA9
1573A・マルケスHONDA8
166S・ブラドルHONDA7
1730中上 貴晶HONDA6
1810L・マリーニDUCATI4
1946V・ロッシYAMAHA4
2088M・オリベイラKTM4
219D・ペトルッチDUCATI3
2232L・サバドーリAPRILIA2
2327I・レクオナKTM1
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第3戦 ポルトガルGP 終了時)
順位コンストラクターポイント
1YAMAHA75
2DUCATI60
3SUZUKI42
4APRILIA25
5KTM22
6HONDA20
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第3戦 ポルトガルGP 終了時)
順位チームポイント
1Monster Energy Yamaha MotoGP102
2Team SUZUKI ECSTAR61
3Ducati Lenovo Team60
4Pramac Racing57
5Aprilia Racing Team Gresini27
6Repsol Honda Team27
7Red Bull KTM Factory Racing25
8Esponsorama Racing22
9Petronas Yamaha SRT21
10LCR Honda14
11Tech 3 KTM Factory Racing4