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MotoGP レースレポート
2021年4月4日
MotoGP 第2戦 ドーハGP 決勝
場所:カタール ロサイル・インターナショナルサーキット

チームスズキエクスター、激戦のドーハGP決勝を4位、7位で終える
先週末に続き、カタール・ロサイルサーキットで2週連続開催となったドーハGPは、前週のカタールGP以上に熱い戦いとなり、チームスズキエクスターライダーのふたりもスタートからゴールまで激しい争いを展開した。

アレックス・リンスとジョアン・ミルはどちらも3列目グリッドから好スタートを切り、2台のGSX-RRは1コーナに5番手と6番手で飛び込む。レース3周目にはリンスがファステストラップを記録して3番手にポジションを上げ、その翌周にはさらにファステストラップを更新して前をオーバーテイクし2番手に浮上。一方のミルもチームメイトの後方に着々と迫りながら6番手で走行を続ける。

リンスはさらにトップを走るライダーに迫るが、トップスピードの速い後続のドゥカティ勢にストレートでオーバーテイクされ、再びコーナーで抜き返すという展開が続く。レース12周目、リンスは9コーナーでラインを外してあわや転倒しかけるも見事なリカバリーを見せ、その後もトップグループで何度も順位を入れ替えながら最後まで表彰台争いを続けていく。

一方のミルはドゥカティのオーバーテイクに手こずりながらも、13周目の10コーナでジャック・ミラー(ドゥカティ)のオーバーテイクに成功し5番手に浮上。しかしその際、2台に接触があったため、ミルはすぐに片足を出して謝罪のアクションを示すが、その後メインストレートで今度はミラーがミルに接触し、ミルはコースサイドぎりぎりまで押し出されて行き場を失い9番手にポジションを落とす。ミルはその後、ポジション回復に苦戦するが、レース終盤にふたりをオーバーテイクし、7位でチェッカーを受けた。

終始激しいトップ争いが展開されたこのレースで、リンスはより上位でチェッカーを受けるためにタイヤの消耗を最大限に抑え、最終ラップまでレースを冷静にマネージメントして4位でフィニッシュ。リンスにとってこのドーハGPはMotoGPクラス65戦目のレースとなり、またカタールでのMotoGP決勝ベストリザルトタイとなった。


佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
「今日の結果は接戦ではあったものの、我々が望んだような結果ではありませんでした。序盤は良いペースだったのですが、後半にしっかりとペースを維持するという我々の持ち味を今日はあまり出すことができず、このような結果となってしまいました。ふたりのライダーにはマシン面で苦労を掛けてしまい申し訳なく思っています。ジョアンのアクシデントについては非常に残念でしたが、次のヨーロッパで気持ちを切り替え、しっかりリカバーできるよう頑張っていきたいと思います。」

河内 健 テクニカルマネージャー
「非常に厳しいレースでした。先週に比べて他車が進化してきたのに、我々は他車ほど力を伸ばすことができなかったようです。ふたりのライダーには苦戦を強いてしまって非常に申し訳なく思っています。しかしその中でも我々はベストを尽くしたので、これが現状でのベストリザルトだとも思っています。ジョアンはアクシデントもあってこの結果となり非常に残念に思います。この結果をしっかり精査してヨーロッパでしっかり巻き返していきたいと思います。」

アレックス・リンス
「今日のレースは自分としては上出来だったと思っているよ。タイヤのマネージメントもうまくできたし、最後まで冷静にレースをマネージメントできたからね。トップグループから抜け出そうと試みたんだけど、逃げ切るのは無理だと思ったから、戦略を変えてグループの後ろについてタイヤをセーブしながらライバル達の走りを見ていたんだ。厳しいレースだったけど今日の4位は全てを出し切った結果だし、カタールでの4位は自分のベストタイのリザルトだから満足しているよ。次のポルティマオは大好きなサーキットだから、今からきっちり気持ちを切り替えて臨むよ。」

ジョアン・ミル
「はっきり言って今日のレースに関して何てコメントしていいのか分からないね。僕らのマシンがあまり得意としていないサーキットにも関わらず、9番手グリッドからうまくスタートが決まって6番手までは順調にポジションを上げることができたけど、ジャック(ミラー)をオーバーテイクする時にちょっと接触してしまい、僕はすぐに足を出して謝りのサインを送ったんだ。でもその後、ジャックがストレートで故意にぶつかってきて、自分のことを弾き出そうとした。ふたりがあそこで転倒するようなことがあったら本当に危険だったし、彼のその行為に関してとてもがっかりしているよ。なんとか7位でレースを終えることができたけど、とにかく残念としか言いようがないね。また次のレースに全開で挑むよ。」

MotoGP 第2戦 ドーハGP 決勝結果
順位ゼッケンライダーチーム名メーカータイム/トップ差
120F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA42'23.997
25J・ザルコPramac RacingDUCATI+1.457
389J・マルティンPramac RacingDUCATI+1.500
442アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+2.088
512M・ビニャーレスMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+2.110
663F・バグナイアDucati Lenovo TeamDUCATI+2.642
736ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+4.868
833B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM+4.979
943J・ミラーDucati Lenovo TeamDUCATI+5.365
1041A・エスパルガロAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+5.382
1123E・バスティアニーニEsponsorama RacingDUCATI+5.550
1221F・モルビデリPetronas Yamaha SRTYAMAHA+5.787
1344P・エスパルガロRepsol Honda TeamHONDA+6.063
146S・ブラドルRepsol Honda TeamHONDA+6.453
1588M・オリベイラRed Bull KTM Factory RacingKTM+8.928
1646V・ロッシPetronas Yamaha SRTYAMAHA+14.246
1730中上 貴晶LCR Honda IDEMITSUHONDA+16.241
1810L・マリーニSKY VR46 EsponsoramaDUCATI+16.472
199D・ペトルッチTech 3 KTM Factory RacingKTM+16.779
2032L・サバドーリAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+38.775
DNF73A・マルケスLCR Honda CASTROLHONDA10 Laps
DNF27I・レクオナTech 3 KTM Factory RacingKTM10 Laps
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第2戦 ドーハGP 終了時)
順位ゼッケンライダーマシンポイント
15J・ザルコDUCATI40
220F・クアルタラロYAMAHA36
312M・ビニャーレスYAMAHA36
463F・バグナイアDUCATI26
542アレックス・リンスSUZUKI23
636ジョアン・ミルSUZUKI22
735J・マルティンDUCATI17
841A・エスパルガロAPRILIA15
943J・ミラーDUCATI14
1044P・エスパルガロHONDA11
1123E・バスティアニーニDUCATI11
1233B・ビンダーKTM10
136S・ブラドルHONDA7
1446V・ロッシYAMAHA4
1521F・モルビデリYAMAHA4
1688M・オリベイラKTM4
1710L・マリーニDUCATI 
1827I・レクオナKTM 
1930中上 貴晶HONDA 
2032L・サバドーリAPRILIA 
219D・ペトルッチDUCATI 
2273A・マルケスHONDA 
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第2戦 ドーハGP 終了時)
順位コンストラクターポイント
1YAMAHA50
2DUCATI40
3SUZUKI26
4APRILIA15
5KTM11
6HONDA11
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第2戦 ドーハGP 終了時)
順位チームポイント
1Monster Energy Yamaha MotoGP72
2Pramac Racing57
3Team SUZUKI ECSTAR45
4Ducati Lenovo Team40
5Repsol Honda Team18
6Aprilia Racing Team Gresini15
7Red Bull KTM Factory Racing14
8Esponsorama Racing11
9Petronas Yamaha SRT8