2021 MotoGP
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MotoGP レースレポート
2021年3月28日
MotoGP 第1戦 カタールGP 決勝 場所:カタール ロサイル・インターナショナルサーキット
チームスズキエクスター、2021年開幕戦を4位、6位で共にトップ6フィニッシュ
MotoGP世界選手権の2021年シーズン開幕戦はナイトレースを彩る幻想的なライトショーで始まり、ライダーやチーム、そしてソーシャルディスタンスのルールのもと入場した少数の観客の気持ちを盛り立てた後、22周のレースがスタートした。連日40度近くまで上昇していた気温が決勝前には大きく下がり、また風が強く、多くのライダーがフロント、リア共ソフトタイヤのコンビネーションで決勝に挑むこととなった。
チームスズキエクスターのふたりのライダーは9番グリッドと10番グリッドからスタート。共に序盤の数周を慎重に走った後、3周目には集団から抜け出し、徐々にペースを上げていく。 9周目にはアレックス・リンスがトップグループに追いつき、その後5番手にポジションアップ。一方のディフェンディングチャンピオン、ジョアン・ミルもチームメイトの後方で虎視淡々と追い上げを続ける。その後もスズキペアは勢いを止めることなく、残り6周でふたり揃って6台での表彰台争いに加わる。しかし序盤の激しい追い上げでタイヤを激しく消耗したリンスは徐々にペースダウンを強いられ、開幕戦を6位で終える。リンスがペースダウンした後もミルの勢いは衰えることなく20周目には3番手に浮上。最終ラップで2番手に躍り出て最終コーナーを迎えたミルは、後続の2台のスリップストリームを避けるためにわずかにラインを外すも、2台のドゥカティがミルのスリップに入ってストレートでオーバーテイク。ミルは4位でチェッカーを受けた。 2021年MotoGP第2戦ドーハGPは同じロサイルサーキットで開催のため、チームスズキエクスターは次の週末に向けて再び準備を開始する。 佐原伸一 プロジェクトリーダー
「アレックス9番手、ジョアン10番手というグリッドからのスタートながら、決勝では予定通り追い上げレースを展開し、表彰台争いに加わることができました。4位になったジョアンはレースの途中でペースをコントロールし、タイヤを温存しながら最後に表彰台圏内でゴールすることをターゲットにしていましたが、その通りあと一歩のところで表彰台というところまで順位を上げることができました。最終ラップの最終コーナーでわずかにラインを外して、コーナー立ち上がりでうまくスピードを乗せられなかったこともあり、最後の最後に2台のドゥカティにオーバーテイクされて表彰台を逃してしまいました。結果は非常に残念ですが、一方で表彰台に絡めるレースができたことは非常にポジティブなことだったと思っています。アレックスに関してもレース中盤までは余裕のあるペースで追い上げていたのですが、タイヤを使い切ってしまったために終盤にペースを維持することができず、トップグループから離脱することとなってしまいました。来週もう一戦、ここカタールでレースがあるので、今回のレースで学んだことを活かして、次こそはふたり揃って表彰台に乗ることができるように頑張りたいと思います。」河内 健 テクニカルマネージャー
「結局今年も我々のライダー達はどちらも「サンデーライダー」だということがここで確認できました。予選9番手、10番手から決勝で4位、6位と揃ってトップ6フィニッシュできたことは決して悪い結果ではないのですが、ジョアンの最終ラップにはやはり悔しい思いでいっぱいです。またジョアンに悔しい思いをさせてしまったことを申し訳なく思っていますし、今後同じ思いをしないためにも、さらにマシンを良くしなくてはいけないと思っています。一方のアレックスですが、いつもは後半までペースを落とさずに強い走りができるライダーなのですが、今回はレース後半でタイムを落としてしまい、一度は表彰台圏内を走行したのに、最終的に6位まで順位を落としてしまいました。しかし我々チームは昨年の開幕戦では欠場とリタイヤでチームとして0ポイントでスタートしているので、それを考えれば今年のスタートは悪くなかったのではないかと思います。ここでもう一戦ありますのでしっかりと準備し、次はさらに上を目指したいと思います。」ジョアン・ミル
「今日は良いレースができたし気分も良いよ。今朝のウォームアップでこの週末抱えていた問題が解決して、いつものフィーリングが戻ってきたからね。思い通りのフィーリングで走ることができたことが何よりも嬉しいし、それを叶えてくれたチームの努力に本当に感謝しているよ。スタートから全力でプッシュを続け、とにかくひとつずつポジションを上げていく戦略だったんだけど、それもほぼ戦略通りにできた。もちろんあのまま2位でゴールできたらさらに良かったけどね。でもこの週末、ドゥカティ勢のトップスピードが驚異的に速かったから、スリップストリームに入られたらオーバーテイクされてしまうだろうことはある程度覚悟もしていたよ。今日の4位は自分の中でとても価値のあるものだと思っているし、今日のレースで学んだことを来週のレースに生かしたいと思っている。今はとてもポジティブな気持ちだし、来週のレースが楽しみだよ。」アレックス・リンス
「今日はスタートがあまりうまくいかなくて順位を落としてしまい、それを挽回するためにずっと猛プッシュを続けたよ。とにかくトップグループを逃したくなかったからね。ジョアンにオーバーテイクされる前、残り6周あたりで急にタイヤのパフォーマンスが落ちてしまい、そこからはペースを維持することができなくなってしまった。レースの展開や自分のパフォーマンスには満足しているけど、もっと上位でゴールしたかったから残念だよ。マシンも自分自身も好調だから、次はもっと上を目指すよ。」MotoGP 第1戦 カタールGP 決勝結果
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