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2025 FIM世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会
2025年8月3日(日)
決勝レポート
ヨシムラ SERT Motulが昨年に続き3位表彰台を獲得。
チームスズキCNチャレンジは転倒を喫するものの、迅速な修復により完走を果たす。
2025 FIM世界耐久選手権 "コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会を迎える鈴鹿サーキットは連日35℃を超える猛暑が続いているが、決勝日も朝から厳しい暑さに見舞われた。

決勝参加チームは8時30分から45分間のウォームアップ走行を有効に使い、11時30分からの決勝に向けて最後の調整を行った。

GSX-R1000Rを駆るスズキ勢は、エクスペリメンタルクラスを走るチームスズキCNチャレンジ(以下CNチャレンジ)が6番手。FIM世界耐久選手権(EWC)におけるディフェンディングチャンピオン、ヨシムラ SERT Motul(以下ヨシムラ)が2番手と、決勝に向けて順調な仕上がりを伺わせる。13番手となったS-PULSE DREAM RACING(以下エスパルス)は濱原颯道に転倒があったが幸いライダーにダメージはなく、無事にグリッドにマシンを並べることが出来た。

11時30分。ホームストレートのピット側に停車したマシンにコース反対側から駆け寄ってスタートするル・マン式スタートにより、55台のマシンが8時間後のチェッカーに向けて一斉にスタートを切った。スズキ勢のスタートライダーはCNチャレンジが津田拓也、ヨシムラはグレッグ・ブラック、エスパルスはジョナス・フォルガーが務めた。

スズキ勢は好スタートを決め、グレッグが3番手、津田が6番手と大きくジャンプアップしてオープニングラップを通過。グレッグはその後もトップに大きく離されることなくラップを重ねる。一方で津田はやや順位を下げるものの、トップ10付近での走行を続ける。暑さによる体力やタイヤ温存のためか、上位陣に激しいバトルやクラッシュが少なく淡々とレースは進行していく。バックマーカーが出始めるスタートから30分後からは徐々にコース上は混雑するようになり、ギャップも広がり始める。

スタートから50分も経つと、ライダー交代のため続々とピットインするマシンが増えてくる。そのタイミングで順位に変動はあるが、1時間経過時点でCNチャレンジが10番手、ヨシムラが4番手、エスパルスが18番手といった順位。第2スティントのライダーはCNチャレンジがアルベルト・アレナス、ヨシムラがダン・リンフット、エスパルスは濱原颯道が走行。

ライダーチェンジをした後、2分7秒台の好ペースで走っていたダンがS字で転倒。しかしマシンに大きなダメージはなく、再スタート後ピットには入らずそのまま走行。40秒ほどタイムロスをしたものの、12番手で戦列に復帰する。

マシントラブルや転倒もあるなかで、スズキ勢は順調にラップを重ね、3時間を超えた時点でCNチャレンジはエティエンヌ・マッソンがライダーをつとめ4番手、ヨシムラも渥美 心が挽回して7番手、エスパルスは14番手を走行。

しかしレースが半分を過ぎようとするころには、徐々にクラッシュやマシントラブルが増えてくる。順調に走っていたCNチャレンジはアレナスが2回目のスティントの2周目、逆バンク手前の左コーナーで痛恨の転倒。ライダーは無事だったもののマシンは大きく損傷。自力でピットに戻ることは出来ず、修復時間にも時間を要することとなった。また、エスパルスの濱原もS字で転倒し、大きく順位を下げることとなった。

1時間近いピットでの修復作業後、CNチャレンジのマシンがコースに復帰。アレナスが再び走行して、時折2分7秒台に入れる走りを披露する。長くピットストップしていたため、順位を大幅にあげることは叶わないものの、その熱い走りはチームスタッフにも力を与える。

残り2時間を切った頃、ヘアピンで転倒があったことで、このレース初めてのセーフティーカーが入る。これにより、それまでのタイム差に大きな変化が生じることとなった。4番手のヨシムラはセーフティーカー解除後、3番手との差を縮め昨年のバトルを彷彿させるテールツーノーズを展開。残り1時間、ヨシムラは最後のライダー交代を行いバトルはひとまずお預けになったが、残りが50分となる頃、1コーナーでクラッシュが発生し2度目のセーフティーカーが入る。ここで順位や車両間のギャップが再度変わり、またピットインのタイミングもあってセーフティーカーが解除されるとヨシムラは3番手に浮上。そのまま攻めの走りで転倒から見事3位表彰台を獲得した。また、シリーズランキング上位チームとの差を大きく縮めることが出来、チャンピオンシップ獲得の可能性を残して最終戦のボルドール24時間レースに挑む。

CNチャレンジの最終順位は33位となったが、諦めない不屈の精神をみせたと同時に、引き続き今後のチャレンジを誓った。また、鈴鹿8耐最後の参戦となったエスパルスは周回数不足で完走扱いとはならなかったが、生形秀之が最終ライダーを担当し、自身最後の8耐にけじめをつけた。
PHOTO GALLERY
佐原 伸一 チームディレクターのコメント
「スタートから4時間は100%予定通り、完璧に進めることが出来ていました。目標に近づけていたからこそ余計悔しさを感じますね。一方で、チームメンバーにとってはこの悔しさが大きな経験にもなったのではと思います。この悔しさをバネにプロジェクトを継続していきたいと思います。皆様の応援、有難うございました。これからのCNチャレンジも応援宜しくお願い致します。」
エティエンヌ・マッソン選手のコメント
「すべてが順調だったよ。ペースも良かったしピット作業も素晴らしかった。昨年と比べてもチームもマシンも着実にレベルアップしていたから、このままいけばと期待したけど、これがレースさ。このまま開発を続けて、カーボンニュートラルのさらなる可能性とポテンシャルアップを実現したいね。来年の8耐まで待ちきれないよ。」
アルベルト・アレナス選手のコメント
「とても素晴らしい経験をさせてもらいました。スタートから良い位置を走れていたし、ペースも悪くなかった。2回目の走行のとき、ちょっとイン側の白線を踏んだことがきっかけでフロントタイヤが滑ってしまったんだ。チームには申し訳ない思いだよ。バイクも大きく損傷してしまったしね。でもスタッフがしっかりマシンを直してくれて、また走る機会を与えてくれたから、最後まで諦めないで100%のライディングをしたよ。チェッカーを受けたときは本当に感慨深かったね。少しでもこのプロジェクトに貢献できていたら嬉しい。チームメンバー、サポートしてくれたみんな、応援してくれたファンに対して感謝の気持ちでいっぱいだよ。」
津田 拓也選手のコメント
「結果は残念ですが、プロジェクトとしては確かな進化を感じています。環境に配慮したものを使いながら、他のトップチームと大きな差がないようにバランスが高められたと思います。一方で、チャレンジするからにはさらに可能性を追求していきたいとも考えています。様々な素材の可能性やそれを使う自分たちもレベルアップして、その開発に貢献していきたいと思います。皆様の応援、そしてサポート、本当に有難うございました。」
ヨシムラ SERT Motulのレースレポートはこちら
RESULT
2025 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝結果
順位ゼッケンクラスチーム名ライダーマシン周回数
1#30EWCHonda HRCTakumi TAKAHASHI
ZARCO Johann
HONDA217
2#21EWCYAMAHA RACING TEAMNAKASUGA Katsuyuki
MILLER Jack
LOCATELLI Andrea
YAMAHA217
3#1EWCヨシムラ SERT Motulグレッグ・ブラック
ダン・リンフット
渥美 心
SUZUKI
GSX-R1000R
216
4#73EWCSDG Team HARC-PRO. HondaNAGOE Teppei
ABE Keito
KUNII Yuki
HONDA216
5#37EWCBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMREITERBERGER Markus
VAN DER MARK Michael
ODENDAAL Steven
BMW215
6#76EWCAutoRace Ube Racing TeamURAMOTO Naomichi
BAZ Loris
TODD Davey
BMW214
7#40EWCTeamATJ with docomo BusinessIWATA Satoru
SUZUKI Koki
KUNIMINE Takuma
HONDA214
8#11EWCKawasaki Webike TrickstarRAMOS ALVARO Roman
DI MEGLIO Mickael
LEBLANC Grégory
KAWASAKI213
9#99EWCElf Marc VDS Racing Team / KM99DE PUNIET Randy
MARINO Florian
GUARNONI Jérémy
YAMAHA213
10#88EWCHonda Asia-Dream Racing with AstemoATIRATPHUVAPAT Nakarin
ANUAR Azroy hakeem
ZAIDI Muhammad Zaqhwan
HONDA213
27#29EWCDOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS SilkoleneIWATANI Keita
SAMURA Eisuke
OOSUKA Toshiharu
SUZUKI
GSX-R1000R
198
33#0EXPチームスズキCNチャレンジエティエンヌ・マッソン
アルベルト・アレナス
津田 拓也
SUZUKI
GSX-R1000R
185
NC#95EWCS-PULSE DREAM RACING生形 秀之
ジョナス・フォルガー
濱原 颯道
SUZUKI
GSX-R1000R
157
2025 FIM 世界耐久選手権 チームランキング(EWCクラス・第3戦終了時)
順位ゼッケンチームバイクポイント
17YART - YAMAHAYAMAHA88
237BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMBMW87
311Kawasaki Webike TrickstarKAWASAKI83
41ヨシムラ SERT MotulSUZUKI73
56ERC Endurance #6BMW68
65F.C.C. TSR HONDA FranceHONDA58
724MAXXESS BY BMRT 3DKAWASAKI40
899Elf Marc VDS Racing Team / KM99YAMAHA37
930Honda HRCHONDA35
108Team Bolliger Switzerland #8KAWASAKI35
1121YAMAHA RACING TEAMYAMAHA28
1265Motobox Kremer Racing #65YAMAHA28
1353MANA-AU COMPETITIONHONDA24
1473SDG Team HARC-PRO. HondaHONDA21
1576AutoRace Ube Racing TeamBMW18
164Tati team AVA6 racingHONDA18
1740TeamATJ with docomo BusinessHONDA14
1898TEAM PMS99 YAM SERVICEYAMAHA13
1977Honda Asia-Dream Racing with AstemoHONDA11
209SANMEI Team TARO PLUSONE with SDGBMW9
2177Wójcik Racing Team EWC 77HONDA9
2250MARUMAE Team KODAMAYAMAHA8
23116Kingtyre Fullgas Racing Team #116KAWASAKI8
2477Honda Suzuka Racing TeamHONDA7
2514MACO RACING TEAMYAMAHA7
2659Team BabyFace Titanium PowerYAMAHA6
2790Team LRP PolandBMW6
28711BAKUON!!RPT NAGANO&RT MATSUNAGAYAMAHA5
29294JOJ Racing PartsKAWASAKI5
3029DOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS SilkoleneSUZUKI3
313SDG-DUCATI Team KAGAYAMADUCATI2
3231TEAM SUGAI RACING JAPANHONDA1