SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
全日本ロードレース選手権 レースレポート
2022年9月17日-9月18日
2022 全日本ロードレース選手権 第7戦 スーパーバイクレース in 岡山
岡山国際サーキット(岡山県)
代役参戦のYOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN 加賀山が9位フィニッシュ
2022 全日本ロードレース選手権
ROUND05 06.26 筑波サーキット
2023 鈴鹿8耐 スペシャルサイト
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全日本ロードレース選手権 第7戦 スーパーバイクレース in 岡山が、9月17日・18日に岡山県・岡山国際サーキットで行われた。このレースにスズキ勢から、JSB1000クラスにレギュラーライダー渡辺一樹が世界耐久選手権参戦のため欠場となり、その代役参戦となった引退後初のレース参戦となる、チーム監督を務める加賀山就臣(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)、ST1000クラスに津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)、村瀬健琉(Team TKR performance)らが参戦した。

1週間前の事前テストは終日ドライで行われ、加賀山は渡辺一樹のMotoGP参戦のサポートから帰国してすぐテストに参加。約10ヶ月ぶりにJSB1000マシンにライディングし、意欲的に周回を重ねて準備を進めた。

金曜日は太陽が照り付けて気温が33℃まで上がり、路面温度も40℃以上となった。加賀山は1本目を1'32.818、2本目が1'32.408で、7番手に付けた。

土曜日は気温が少し下がり、予選時は気温30℃となった。今回の予選はノックアウト方式が採られ、最初の35分間のQ1セッションの上位10台がQ2セッションに進出できる。加賀山はQ1セッションで1'32.872のタイムで8番手となり、Q2進出。15分間で行われたQ2では1'32.437とタイムを詰め、7番手で予選を終えた。

日曜日は台風14号の影響を考え、各クラスの周回数が減算され、レース終了時間が繰り上げられる対策がされた。前夜に降った雨がウエットパッチとなってコース上に残ってはいたものの、朝から太陽が顔を出して徐々に乾いていく。このセッションで加賀山は1'36.774のタイムをマーク。6番手となり、決勝への期待が高まる。

気温30℃と温度自体はそれほど上がらないが、台風の影響で湿度が高く、ライダーは鈴鹿8耐時以上の蒸し暑さを感じる中で、20周の決勝がスタートとなった。加賀山はうまく飛び出し、オープニングラップを5番手で戻ってくる。2周目に加賀山自身のこのレースでのベストタイムとなる1'33"877をマークしさらに上位進出をねらうが、上位陣は1分32秒前半から31秒台へ入れていくため、苦しい戦いとなっていく。2周目6番手、3周目7番手、4周目8番手とポジションを下げ、9位でチェッカーとなった。

ST1000クラスは津田6番手、村瀬8番手で15周の決勝をスタート。津田は序盤、4番手に付けてさらに上位進出をねらったが、今ひとつタイムを上げられず、苦しい展開に。一方の村瀬はスタートをミスし、1周目は11番手まで落ちてしまうが、ペース的に中段グループと遜色ない1分34秒から33秒台というペースでラップ出来ているため、ポジションは3周目に8番手まで挽回する。結局、津田7位、村瀬8位でゴールした。

YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN No.4 加賀山就臣
(JSB1000クラス 予選7番手・決勝9位)
「チームのレギュラーライダーである渡辺一樹が世界耐久選手権参戦というチャンスを得たことから、本人にとってもチームにとってもこのチャンスを生かしてもらいたいと、フランスのポール・リカールへ渡辺を送り出しました。チームサイドとしては、今後のレース活動ために代役ライダーを立ててチームポイントを少しでも多く獲得し、併せてここまで進めてきたマシン開発をさらに前進させ、渡辺が戻ってきたときに彼の走りをバックアップ出来るようにしたいと考えました。とは言え、シーズン途中の突然の話であり、なかなか良いライダーを見付けることが出来ず、結果的に『代役は俺』を発動して、自分自身が約10ヶ月ぶりにJSBマシンへ乗ることとなりました。渡辺のMotoGP参戦サポートのためにイタリアへ行ったり、イベントもあったりということで、ほとんど睡眠時間が取れないような状況で事前テストに参加しました。久々のJSBマシンはビックリするような速さで、去年まで自分が乗っていたのかと驚くレベルでテストはスタートしました。とにかく連続ラップ出来ず、3周がやっとという状況で、マシンの評価自体は出来るのですが、ロングラップが難しいため、レースに向けてのセットアップが苦しいレースウイークとなってしまいました。とにかく完走してチームポイントを獲得し、マシンのインフォメーションを持って帰ろうと考え、決勝に臨みました。とは言え、ここまでたどり着くのにはたくさんのスポンサーの方々の協力とファンのみなさんの応援をいただいてのものなので、自分の経験と技術を集約し、とにかくスタートダッシュを決め、せめてオープニングラップはトップで戻ってきてレースを盛り上げたいと、そこに集中しました。5番手とまずまずの順位ではありましたが、自分的には90点のスタートで、なんとかして100点の飛び出しを見せてトップに出たかったですね。その後は予想通り苦しい戦いになり、9位という情けない順位でゴールとなりましたが、本当にたくさんの方々に協力、応援をいただき、感謝しかありません。最終戦鈴鹿には渡辺が戻ってきますので、さらに開発を進めたマシンで良い結果を残せるよう、チーム一丸となって頑張ります。今回は本当にありがとうございました。」

AutoRace Ube Racing Team No.13 津田 拓也
(ST1000クラス 予選6番手・決勝7位)
「去年のこのコースでのレースに自分は出ていないので、事前テストでベースセットを出す予定だったのですが、トラブルが出てしまい、それが出来ない状況のまま、レースウイーク入りとなってしまいました。結果的にその出遅れが、最後まで響いてしまいました。予選は一発タイムで何とか6番手となりましたがアベレージを上げることは出来ず、苦しいレース展開となってしまいました。」

Team TKR performance No.15 村瀬 健琉
(ST1000クラス 予選8番手・決勝8位)
「事前テストから流れも良く、トップ5に入るくらいのタイムも出ていたので、さらにレースウイークでセットアップを進めていこうと考えていました。しかし、金曜日の2本目の走行で転倒してしまい、スピードの出ている場所での転倒だったことから、マシンが大破してしまい、修復は出来たのですが、その後のセッションはその影響が出てしまって、なかなか思うような走りが出来なくなってしまいました。決勝は、前のグループと変わらないペースで走れたのは良かったのですが、スタートのミスが痛かったですね。最終戦鈴鹿は今年の8耐でかなり走り込めましたし、流れを変える良いレースにしたいと思います。」

第7戦 スーパーバイクレース in 岡山 JSB1000 決勝結果(20Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA30'37.738
227作本 輝介Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+8.700
32濱原 颯道Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA+20.895
48岩田 悟Team ATJHONDA+26.166
56亀井 雄大Honda Suzuka Racing TeamHONDA+33.051
63清成 龍一TOHO RacingHONDA+34.151
77秋吉 耕佑Murayama.Honda Dream.RTHONDA+48.190
811関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW+49.836
94加賀山 就臣YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINSUZUKI+52.835
1012児玉 勇太Team KodamaYAMAHA+53.168
119柳川 明KRP SANYOUKOUGYO RSITOHKAWASAKI+1'30.852
1228榎戸 育寛SDG Motor Sports RT HARC-PRO.HONDA1 lap
1331武田 雄一OGURA CLUTCH ORC with RIDE INYAMAHA1 lap
1423江口 謙Team TATARA apriliaAPRILIA1 lap
DNF14津田 一磨BabyFace Powered by YOSHIMURASUZUKI10 laps
DNF30樋口 耕太EXEDY H.L.O RACINGSUZUKI11 laps
第7戦 スーパーバイクレース in 岡山 ST1000 決勝結果(15Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11渡辺 一馬Astemo Honda Dream SI RacingHONDA23'27.669
229國峰 啄磨TOHO RacingHONDA+0.394
310高橋 裕紀JAPAN POST Honda Dream TPHONDA+2.147
43南本 宗一郎AKENO SPEED YAMAHAYAMAHA+9.551
521岩戸 亮介Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI+13.896
631國川 浩道TOHO RacingHONDA+14.237
713津田 拓也AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI+16.296
815村瀬 健琉Team TKR performanceSUZUKI+20.925
97前田 恵助Team GYTRYAMAHA+28.188
1036芳賀 瑛大NITRORACING41yamahaYAMAHA+30.128
1130中村 竜也MATSUBA RACING PROJECT&RS-ITOHKAWASAKI+31.968
1218柴田 義将Taira Promote RacingYAMAHA+39.288
1334松本 隆征FineTechnicalRacingKAWASAKI+41.764
1419和田 留佳Team TATARA apriliaAPRILIA+58.397
1551森本 誠一朗Team38 PS-KKAWASAKI+1'10.846
1658谷本 信貴West6 with T-MOTOYAMAHA+1'22.386
1757長畑 大二朗JAPAN M AUTO&BIZENSEIKIHONDA+1'23.717
1849坂本 崇OGURA CLUTCH ORC with RIDE INYAMAHA+1'24.709
1953武生 邦康Team PureCOSMOSYAMAHA+1'24.865
2056中西 一雄himeji kawasaki racing teamKAWASAKI1 lap
2152野島 由晶Team38KAWASAKI1 lap
2237岡田 秀之AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI1 lap
2355藤本 悦生TeamFuji111 LunReiSUZUKI1 lap
DNF33松川 泰宏MOTO BUM HONDAHONDA5 laps
DNF24谷本 音虹郎speedHeart DOGFIGHTR・YAMAHAYAMAHA10 laps
DNF6豊島 怜DOGFIGHTRACING YAMAHAYAMAHA12 laps
DNF54林 祥由TEAM TECHNICAYAMAHA13 laps