SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
全日本ロードレース選手権 レースレポート
2022年8月27日-8月28日
2022 全日本ロードレース選手権 第6戦 スーパーバイクレース in 九州
オートポリス(大分県)
YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN 渡辺一樹が2位表彰台獲得。ST1000クラスではAutoRace Ube Racing Team 津田拓也がレース2で3位表彰台獲得。
2022 全日本ロードレース選手権
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全日本ロードレース選手権 第6戦 スーパーバイクレース in 九州が、8月27日・28日に大分県・オートポリスで行われた。このレースにスズキ勢から、JSB1000クラスに渡辺一樹(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)、ST1000クラスに津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)、村瀬健琉(Team TKR performance)らが参戦した。

1週間前に行われた事前テストは雨と霧による不安定なコンディションとなり、最終的に僅かな時間でドライでの走行も出来たが、ウエット走行中心のテストとなった。

低気圧が近付くと雲の中に飲み込まれてしまうオートポリスだが、このレースウイークは3日間ともドライコンディションで全スケジュールをこなすことが出来た。

金曜日のフリー走行は曇りで、気温も25~27℃とこの時期としては低め。微風があり太陽も顔を出さないため、路面温度が上がらず30℃前半と、タイムを出しやすいコンディションとなった。渡辺は1本目1'48.971 で2番手、2本目1'48.796 で3番手と、まずまずの走り出しとなった。

土曜日は綺麗に晴れ上がり、太陽が照りつけることから気温が上がっていく。午後1時15分からの予選時には30℃を超え、路面温度も55℃まで上がった。前日から大きく変わったコンディションに多くのライダーが苦戦し、タイムがなかなか上がらない。赤旗中断が2回入ったことからタイムを出すタイミング的にも難しい予選セッションとなり、渡辺は予選終盤に出した1'48.748のタイムで4番手となった。

決勝日も好天となり、気温27℃、路面温度54℃まで上がる中でレースはスタートとなる。予選2番手の岡本裕生選手(ヤマハ)が決勝を欠場したため、渡辺は3番グリッドからのスタートとなった。周りのスタートでの飛び出しに対して少し遅れた渡辺は5番手で1コーナーに入る。3台によるトップ争いの後ろに付けた渡辺は、何とかその中に入ろうとタイミングをうかがう。4周目に、ここまで連勝を重ねてきている中須賀選手(ヤマハ)がトップに立つ。これを見て離されたくない渡辺は、第2ヘアピン入口で3番手に、さらに次の周に2番手にポジションアップ。前を追う体制に入ったが、中須賀選手との差は既に2秒あり、1分49秒前半で走る渡辺に対し、中須賀選手は1分48秒後半から49秒前半のため、差は徐々に広がってしまう。終盤に追い上げたい渡辺だったが、13周目に入ったところで白煙を挙げた車両が後続車の中で出たことから、赤旗中断。そのまま12周でレースは成立となり、渡辺は2位表彰台獲得となった、

今回のレースではST1000クラスは2レース制となり、土曜日に予選と第1レースが、日曜日に第2レースが行われる。

土曜日に行われたST1000クラスの第1レースでは、予選でコースレコードをマークして2番グリッドという好位置からスタートした津田拓也が序盤から3台のトップ争いに加わる。トップ2台に食らいついてラップを重ねる津田だが、徐々に離され、さらに11周目には1台にパスされてしまい、そのまま4位チェッカーとなった。村瀬も予選5番手と好位置からスタートしたがペースが上がらず、9位でゴールした。

ST1000クラスの第2レースはスタート直後に複数台の転倒が起きたため赤旗中断。14周から9周に減算され、非常に短い周回数での戦いとなった。このレースを3番グリッドで迎えた津田は、序盤から第1レース同様、3番手のポジションをキープ。コンスタントにラップを重ね、見事3位表彰台獲得を果たした。村瀬は4番グリッドからスタート。上位に食い込みたいところだったが、2周目の第2ヘアピンで転倒。すぐに再スタートを切り、12位でチェッカーとなった。

YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN No.15 渡辺 一樹
(JSB1000クラス 予選4番手・決勝2位)
「優勝するためには中須賀選手の連勝を止めることが現状での最大の目標で、そのために試行錯誤している状態です。ある程度仕上がったマシンの重箱の隅を突く作業をしても飛躍的なレベルアップは望めないので、一度そのバランスを崩し、改めて組み上げている状態です。そのために出来ればドライコンディションの事前テストでしっかり走り込めれば良かったのですが、コンディション不良でドライの走行時間が稼げなかったため、レースウイークでテストをする状況になり、それが厳しかったですね。決勝では中須賀選手の前に出てレースをコントロールしたかったのですが、他のライバルのスタートが良く、そこで前に出られなかったのが誤算です。とにかく自分たちの現状の作業の先にあるはずの可能性を信じ、トライを続けていくことに集中したいと思います。」

AutoRace Ube Racing Team No.13 津田 拓也
(ST1000クラス レース1 予選2番手・決勝4位/レース2 予選3番手・決勝3位)
「レースウイーク全体の流れはうまくいったと思います。決勝のアベレージを高めようと、セットアップを積み上げました。その一つの結果が、予選2番手・3番手というグリッドだと思います。ライバルに対して自分のアドバンテージ、厳しいところを冷静に判断し、勝負できるように戦いましたが、第1レースでは少し欲を出して序盤にタイヤを使ってしまい、それが終盤のペースダウンを招いてしまいました。第2レースは同じ状況にならないよう戦い方を変え、それが結果として3位表彰台獲得に繋がりました。マシンを良い状態に仕上げてくれたチームに感謝したいと思います。」

Team TKR performance No.15 村瀬 健琉
(ST1000クラス レース1 予選5番手・決勝9位/レース2 予選4番手・決勝12位)
「事前テストは天候不順のため、思うようなテストが出来ませんでした。そのため、このレースウイークの中でバイクを仕上げることになったのですが、チームが頑張ってマシンを仕上げてくれたので、予選では5番手・4番手と好位置に付けることが出来ました。決勝が楽しみになったのですが、レース1では以前のレースで痛めた手をかばう走りをしたことから腰を痛めてしまい、思うようなライディングが出来ずに9位で終わってしまいました。その対策を施して臨んだ第2レースなのですが、対策したものを自分がうまく使えず、ミスして転倒してしまいました。すぐ再スタートできたのですが、12位で終わってしまい、残念で仕方ありません。スタートがうまくいかず、それを最後まで克服できなかったのが今回の一番の反省点です。」

第6戦 スーパーバイクレース in 九州 JSB1000 決勝結果(12Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA21'51.315
215渡辺 一樹YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINSUZUKI+5.769
36亀井 雄大Honda Suzuka Racing TeamHONDA+8.330
427作本 輝介Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+11.565
52濱原 颯道Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA+12.491
68岩田 悟Team ATJHONDA+17.682
73清成 龍一TOHO RacingHONDA+20.738
811関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW+25.735
97秋吉 耕佑Murayama.Honda Dream.RTHONDA+26.448
109柳川 明KRP SANYOUKOUGYO RSITOHKAWASAKI+27.457
1112児玉 勇太Team KodamaYAMAHA+27.676
1225田尻 悠人GOSHI RacingHONDA+34.664
1330樋口 耕太EXEDY H.L.O RACINGSUZUKI+54.981
1416中冨 伸一WaveinnRYAMAHA+55.351
1538和田 留佳Team TATARA apriliaAPRILIA+1'09.108
1631武田 雄一OGURA CLUTCH ORC with RIDE INYAMAHA+1'09.765
1723江口 謙Team TATARA apriliaAPRILIA+1'10.667
1814津田 一磨BabyFace Powered by YOSHIMURASUZUKI+41.159
DNS28榎戸 育寛SDG Motor Sports RT HARC-PRO.HONDA-
第6戦 スーパーバイクレース in 九州 ST1000 決勝レース1結果(14Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11渡辺 一馬Astemo Honda Dream SI RacingHONDA26'07.099
229國峰 啄磨TOHO RacingHONDA+0.628
310高橋 裕紀JAPAN POST Honda Dream TPHONDA+4.250
413津田 拓也AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI+6.601
521岩戸 亮介Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI+16.894
631國川 浩道TOHO RacingHONDA+17.656
76豊島 怜DOGFIGHTRACING YAMAHAYAMAHA+18.270
822石塚 健TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW+19.831
915村瀬 健琉Team TKR performanceSUZUKI+21.028
1036芳賀 瑛大NITRORACING41yamahaYAMAHA+40.654
117前田 恵助Team GYTRYAMAHA+40.787
1230中村 竜也MATSUBA RACING PROJECT&RS-ITOHKAWASAKI+43.433
1311長谷川 聖MATSUBA RACING PROJECT&RS-ITOHKAWASAKI+43.957
1427吉田 光弘Honda Ryokuyokai Kumamoto RacingHONDA+49.216
1546小島 一浩Honda Ryokuyokai Kumamoto RacingHONDA+59.268
1634松本 隆征FineTechnicalRacingKAWASAKI+1'04.725
1733松川 泰宏MOTO BUM HONDAHONDA+1'10.772
1839荒瀬 貴TEAM IZUMIHONDA+1'10.936
1937岡田 秀之AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI+1'27.389
2040可部谷 雄矢Yamashina Kawasaki AutoRaceUbeKAWASAKI+1'57.878
2132新井 久美OGURA CLUTCH ORC with RIDE INYAMAHA+1'58.174
223南本 宗一郎AKENO SPEED YAMAHAYAMAHA2 Laps
2318柴田 義将Taira Promote RacingYAMAHA4 Laps
2425松崎 克哉OTSUBOSANGYOU&NOZUKAKAWASAKI3 Laps
第6戦 スーパーバイクレース in 九州 ST1000 決勝レース2結果(9Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11渡辺 一馬Astemo Honda Dream SI RacingHONDA16'44.888
229國峰 啄磨TOHO RacingHONDA+2.974
313津田 拓也AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI+5.789
410高橋 裕紀JAPAN POST Honda Dream TPHONDA+6.924
521岩戸 亮介Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI+6.988
63南本 宗一郎AKENO SPEED YAMAHAYAMAHA+10.161
722石塚 健TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW+11.633
86豊島 怜DOGFIGHTRACING YAMAHAYAMAHA+13.003
931國川 浩道TOHO RacingHONDA+17.011
1036芳賀 瑛大NITRORACING41yamahaYAMAHA+25.717
117前田 恵助Team GYTRYAMAHA+25.813
1215村瀬 健琉Team TKR performanceSUZUKI+32.878
1330中村 竜也MATSUBA RACING PROJECT&RS-ITOHKAWASAKI+33.732
1434松本 隆征FineTechnicalRacingKAWASAKI+33.935
1527吉田 光弘Honda Ryokuyokai Kumamoto RacingHONDA+34.818
1646小島 一浩Honda Ryokuyokai Kumamoto RacingHONDA+36.084
1733松川 泰宏MOTO BUM HONDAHONDA+39.820
1839荒瀬 貴TEAM IZUMIHONDA+42.190
1937岡田 秀之AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI+47.928
2040可部谷 雄矢Yamashina Kawasaki AutoRaceUbeKAWASAKI+1'01.864
2132新井 久美OGURA CLUTCH ORC with RIDE INYAMAHA+1'12.852
DNF18柴田 義将Taira Promote RacingYAMAHA7 Laps
DNS25松崎 克哉OTSUBOSANGYOU&NOZUKAKAWASAKI-
DNS11長谷川 聖MATSUBA RACING PROJECT&RS-ITOHKAWASAKI-