D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第3戦 SUGO大会は、7月16～17日に宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGO インターナショナルモトクロスコースで開催された。宮城県南部の丘陵地帯に造られた同会場は、「大坂」と呼ばれる急な上り坂を始めとしたアップダウンと大小のコーナー、ジャンプが連続するダイナミックさとテクニカルな両面をバランスさせた国内トップレベルの規模を誇るコース。しかし開催週には、近隣で土砂崩れなどの災害が起きるほどの雨が降り、土曜日は完全なマディコンディションとなる。そのため土曜日のプログラムはコースを大幅にショートカットしたり、一部予選をキャンセルするなどして行われた。日曜日は朝方まで断続的に雨が降り続いたものの、天候が持ち直した午前中がマディ、午後に向かっては一時的に日差しも出るなどしてコースも徐々に乾き始め、その分重い泥がマシンにまとわり付き、コース上には無数の深いワダチが作られる荒れて難しいコンディションとなった。そんな中、コースサイドには土日合わせて約3,000名の観客が訪れコンディションが変わる中行われるバトルを楽しんだ。

今シーズン、国内最高峰IA1クラスには、Team SBEから星野 裕、オートスポーツ清水から西 元気がRM-Z450で参戦。土曜日の予選を星野は9番手、西は16番手で通過。レースの進行状況を考慮し予定されていた3ヒート制から25分＋1周の2ヒート制へと変更されたスケジュールで行われた決勝は、星野が15-13位でしぶとくポイントを獲得し総合15位。西は24-16位で惜しくもポイント獲得はならなかった。

Team SBE所属の福村 鎌と近藤雄紀、オートスポーツ清水所属の真野凌輔と上原 巧、ルーキー町田勘太ら6名のライダーがRM-Z250で参戦したIA2クラスは、真野が予選A組5番手、上原が12番手、町田は13番手、福村はB組15番手で決勝に進出。荒れたコンディションの中で行われた第1ヒートでは4名とも苦戦を強いられ入賞を逃したが、第2ヒートで真野が奮起。スタート3～4番手で1コーナーをターンした真野は、オープニングラップを2番手でクリアすると3周目に先行するライダーを抜き去ってトップに浮上する。4周目にランキングトップのJ.ウィルソン（ヤマハ）にトップを奪われた真野は、その後徐々に順位を落とし表彰台獲得こそ逃したものの、最後まで力走を見せて5位に踏みとどまり、難しいコンディションの中で自己ベストを更新した。