D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2022 第1戦 HSR九州大会は、4月9～10日に熊本県菊池郡大津町のHSR九州オフロードコースで開催された。昨年に引き続き入場時の検温や問診票の提出など新型コロナウイルス感染拡大防止策を取りながら行われた今季開幕戦。週末は土日とも好天に恵まれ、日曜日は特に最高気温が25度に達する夏日となり、汗ばむほどの陽気の中、土日合わせ1,823人の観客を迎えてレースが行われた。過去、晴れれば大量の砂ぼこりが舞うことが多かった火山灰がメインのコースは、新たな山砂を大量に搬入し、また走行前やレースのインターバルに繰り返し散水作業を行うなど十分な対策が取られたため、日曜日は特に最良なコンディションが保たれた。

今シーズン、国内最高峰IA1クラスには、Team SBEから星野 裕、オートスポーツ清水から西 元気がRM-Z450で参戦。予選を9番手で通過した星野は、第1ヒートのスタートこそ中団に飲み込まれたものの、そこから確実に順位を上げて前半10番手に付けると、後半更に一つポジションを上げ9位でフィニッシュ。続く第2ヒート、オープニングラップを15番手で戻ってきた星野は、このヒートもすぐに追い上げを開始すると序盤一気に4台をパス。中盤以降も順調なペースで攻め続けた星野は後半にトップ10を射程に入れるが、残り3周となったところで手痛いミスを犯し、逆転には一歩及ばず11位でチェッカーを受けた。西は20-17位で完走は果たしたもののポイント獲得はならなかった。

15分プラス1周の3ヒートで行われたIA2にはTeam SBE所属の福村 鎌と近藤雄紀、オートスポーツ清水所属の真野凌輔ら6名のライダーがRM-Z250で参戦した。中でも存在を大きくアピールしたのが福村だった。3ヒートともホールショットを争う抜群のスタートを決めた福村は、第1、第2ヒートは序盤のミスで追い上げのレースを強いられ13-10位とシングルフィニッシュを逃したものの、第3ヒートはトップグループを追う果敢な走りで自己ベストとなる6位入賞を果たし、総合でもこれまでの自己ベストを更新する9位でシーズンをスタートさせた。一方、真野は3ヒートとも福村のすぐ後に付け12-12-8位の総合10位。近藤は第2ヒートを11位でまとめIA2クラスで自身初となるポイントを獲得。総合16位で念願のランク入りを果たした。