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2026 FIM世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会
2026年7月3日(金)
予選レポート
昨年よりも1秒近いタイムアップを果たしたチームスズキCNチャレンジは僅差でトップ10トライアル進出を逃す13番手。ヨシムラSERT Motulは暫定8番手を獲得し、トップ10トライアルに駒を進める。
2026 FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会が開幕。例年よりも約1ヶ月早い、梅雨明け前となる7月上旬の開催となった今大会。週末の天候が崩れるという予報が流れるなか、金曜日の鈴鹿サーキットは好天に恵まれ、8時30分から2時間のフリープラクティスに続き、午後からは暫定決勝グリッドを決める公式予選が行われた。

GSX-R1000Rを駆るスズキ勢は、実験的クラス「エクスペリメンタルクラス」に参戦するチームスズキCNチャレンジ(以下CNチャレンジ)からは津田拓也、水野涼、エティエンヌ・マッソンが参戦。普段はヨシムラSERT Motulのレギュラーライダーを務めるエティエンヌだが、鈴鹿8耐では初年度からCNチャレンジの正規ライダーとして参戦している。また、長年スズキのMotoGPマシンのテストライダーをつとめた津田も昨年に引き続き参戦。今年はマシン開発も兼ねて全日本選手権にもフル参戦する。さらに今大会では、普段は他チームから全日本選手権に参戦し、現在 JSB1000クラスで5連勝中の水野 涼が加入。2024年より参戦を開始し、今回で3回目の8耐となるCNチャレンジ。今年は GSX-R1000Rが新型となったことで戦闘力の向上と同時に環境に優しいサスティナブルアイテムをさらに増やして戦う。

EWCクラスでは昨年のランキング2位で、現在ポイントランキング2位となるヨシムラSERT Motul(以下ヨシムラ)からはレギュラーライダーのグレッグ・ブラック、ダン・リンフットに加え、チームの第4ライダーである渥美 心が今年も参戦する。

また、長年スズキのプライベーターとして活躍し、昨年レーシングライダーを引退した生形秀之率いるS-PULSE DREAM RACING SUZUKI(以下エスパルス)も参戦。同チームより全日本選手権に参戦する西村 硝を中心に、元 MotoGPライダーのジョナス・フォルガーが昨年に引き続き参戦。また、EWCでの経験豊富なジェレミー・ガルノニをあらたに招聘して8耐に挑む。

午前中におこなわれた2時間のフリープラクティスではヨシムラの渥美が2分 5秒323を叩き出して総合トップ。チーム全員が5秒台を記録するなど耐久レギュラーチームの本領を発揮する。CNチャレンジは総合13番手となるが、エティエンヌがヘアピン立ち上がりで、また水野がS字進入で転倒するというアクシデントが発生。怪我が心配されたが、幸いライダーに怪我はなく午後の予選に備える。

午後からおこなわれた公式予選。ブルー、イエロー、レッドの順にそれぞれ 20分のタイムアタックが2回おこなわれ、チーム内上位2名のベストタイムの合計タイム順に暫定グリッドが決定される。10位以降のグリッドはそこで確定するが、ここでトップ10までに入ることで土曜日に行われるトップ10トライアルへ駒を進めることが出来、そこで最終グリッドが決定する。昨年僅差で獲得できなかったCNチャレンジにとっても、まずはトップ10トライアルに出場することが目標となる。

1回目の予選ではブルーのライダーからタイムアタックを開始。路面温度は53℃と高めであるが、開始早々CNチャレンジの津田が自身8耐でのベストとなる5秒台に入れる2分5秒869で7番手を獲得。ヨシムラのグレッグも5秒台に入れて6番手。エスパルスの西村は19番手となった。

続くイエローでは開始早々最終コーナーでのアクシデントにより赤旗中断。再開後もスズキ勢は無事にチェッカーを迎え、CNチャレンジの水野が12番手。ヨシムラのダンは7番手、エスパルスのジョナスが14番手となる。

続くレッドではCNチャレンジのエティエンヌが12番手。ヨシムラの渥美が4番手。エスパルスのジェレミーが16番手となり、予選1回目終了時の総合順位ではヨシムラが9番手とトップ10圏内にとどまるが、CNチャレンジは12番手。エスパルスは16番手となり、2回目の予選でのジャンプアップをはかる。

予選2回目は15時30分からコースオープン。気温は29℃。路面温度はやや下がるものの50℃とまだまだ厳しい状況でのスタートとなる。

CNチャレンジの津田はユーズドタイヤでの走行となるため、マシンの確認だけにとどめる。一方でヨシムラのグレッグは2分5秒248とタイムを縮めて6番手。エスパルスの西村もタイムアップして2分6秒218で13番手を獲得。

続くイエローの2回目では、CNチャレンジの水野が2分6秒209にタイムを縮めて9番手。エスパルスのジョナスが2分6秒577で13番手となる。ヨシムラのダンは開始早々、アタックラップの130Rでマシンが大破するほどの大転倒を喫してしまう。ライダーに怪我がなかったことが幸いであった。

レッドの走行が始まる16時40分には、路面温度は43℃とタイムが出しやすい状況に。最後のアタックに気合が入るなか、CNチャレンジのエティエンヌが2分5秒979をマークして10番手。ヨシムラの渥美はコースオフからグラベルに出たあとに軽い転倒があったものの5番手を獲得。エスパルスのジェレミーも6秒台に入れ、14番手。

この予選結果により、CNチャレンジは昨年より1秒近くタイムを詰める2分5秒924とするが、トップ10には0.073秒足りず総合13番手。エスパルスは2分 6秒397で総合16番手となり、グリッドが確定した。ヨシムラは2分5秒359で総合8番手となり、トップ10トライアル進出を確定。土曜日のジャンプアップに期待がかかる。
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チームスズキCNチャレンジ 田村 耕二 チームマネージャーのコメント
「今年で活動3年目を迎え、トップ10トライアルへの進出を目指して全力を尽くしましたが、あと一歩というところでトップ10に届かず、非常に悔しい思いでいっぱいです。3人のライダーはバイクのパフォーマンスを最大限に引き出し、本当に素晴らしい仕事をしてくれましたし、スタッフもミスなく全力で取り組みました。今回の予選結果は真摯に受け止め、気持ちを切り替えて決勝レースに集中していきます。今シーズン我々は、サステナブルアイテムの拡充、新型エンジンの投入という挑戦をしてきました。車体適合など、決して順調とは言えない時期もありましたが、テストを重ねて高いレベルにまで仕上げることができています。また、今年もチーム員の半数が公募で選ばれた、レース未経験の社員で構成されています。全日本選手権のテストやレースでの実戦トレーニングを経て、チームとして纏まってきています。決勝レースでは、チーム一丸となって表彰台を目指します。最後まで戦い抜きますので、引き続き応援をよろしくお願いします。」
チームスズキCNチャレンジ 津田 拓也選手のコメント
「僕たちのチームは環境に優しいことはもちろんですが、新しいチャレンジをしていくことも大切なテーマです。今年は全日本にもフル参戦させてもらっているのですが、ここまでなかなか上手くバランスが取れなくて苦労していました。それがこのウィークでやっと形になってきたかと思っています。苦労してきたことがチームの皆さんにとっても少しは報われたかと思います。予選は1周に集中してタイムアタックをおこなう予定でしたが、うまくアタックが成功して鈴鹿8耐での自己ベストも更新できました。昨年に続いてあと少しでトップ10を逃してしまったので、もちろんそこは悔しいですけど、みんな全力を出した結果なので仕方がないと思っています。かなりレベルの高いマシンにはなってきたと思いますが、まだまだ有利であるとはいえない状況ですので、あるものをうまく使って結果につなげていきたいと思います。予選はそれぞれのライダーの見せ場でもあったと思うのですが、ここからは3人で力を合わせて決勝を戦っていきます。雨の予報が出ていますが、それも味方につけたいと思います。」
チームスズキCNチャレンジ 水野 涼選手のコメント
「スズキのファクトリーチームから参戦出来るというのは本当に誇らしいですしこのようなチャンスをいただけたことに感謝しています。チームの力も環境も素晴らしいですね。スズキのバイクは今回の鈴鹿8耐参戦が決まって初めて乗ったのですが、これまで乗ってきたマシンとはずいぶんキャラクターが違っていて興味深いですね。サスティナブルのアイテムは、マシンが初めてだったこともあってある程度先入観なく接することが出来ているのかもしれませんが、今回他の速いマシンと一緒に走ってみて良い面とか弱い面とかが理解出来てきました。今日はもともと2回目の予選でタイムアタックをおこなう予定でした。午前中のフリープラクティスで転倒したことの影響はなかったと思うのですが、自分の想定したタイムが出せなかったことはちょっと悔しい気持ちです。トラフィックに引っかかり、ちょっと計画通りにはいきませんでしたが、結果が全てですし自分の責任でもあると考えています。ただ、ここまで順調に進んできて、3人のコメントもラップタイムも近いので、安心感は高いです。決勝は荒れそうな予報が出ているのでなかなか作戦も練りにくいところなのですが、水曜日にウェットでも走れているので不安はありません。誰にとってもリスクのある状況のなかで転倒することなく3人でしっかり走りきりたいと思います。もちろん表彰台を狙って走りますので、応援宜しくお願いします。」
チームスズキCNチャレンジ エティエンヌ・マッソン選手のコメント
「2分5秒9を出したのにトップ10トライアルに残れないなんて凄いレベルだよね。昨年に続いてあとほんのちょっとだったから残念だったよ。でも、本当にマシンは良いフィーリングなんだ。1年目から2年目も凄い進化だったけど、去年から今年へも凄まじいステップアップだよ。エンジンはもっとアグレッシブで丁寧に扱わないといけなかったんだけど、今のマシンはとてもスムーズでとてもイージーになったね。いつも乗っているヨシムラのマシンに近づいていると感じるよ。チームのエンジニアたちは素晴らしい仕事をしたね。でも、まだまだ改善できるところはあるから、凄いポテンシャルを持っているマシンだと感じるよ。決勝は天候も読めないけど、チームもチームメイトも信頼できるから、大丈夫さ。いつもの鈴鹿8耐と違って気温も低くなりそうだから体力面でもプラスの力が出せるかもしれないよ。周りも速くなっているけど、自分たちもレベルアップしているから良いレースが出来ると信じているよ。」
RESULT
2026 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 予選結果
順位ゼッケンクラスチーム名ライダーマシン平均タイム
1#30EWCHonda HRCTAKAHASHI Takumi
REA Jonathan
CHANTRA Somkiat
HONDA2'04.738
2#37EWCBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMREITERBERGER Markus
ODENDAAL Steven
VAN DER MARK Michael
BMW2'04.813
3#99EWCElf Marc VDS Racing Team/KM99DE PUNIET Randy
MARINO Florian
DELBIANCO Alessandro
YAMAHA2'04.960
4#1EWCYART Yamaha Official EWC TeamHANIKA Karel
FRITZ Marvin
MERCADO Leandro denis
YAMAHA2'05.169
5#21EWCYAMAHA FACTORY RACING TEAMNAKASUGA Katsuyuki
MILLER Jack
LOCATELLI Andrea
YAMAHA2'05.196
6#5EWCF.C.C. TSR Honda FranceTECHER Alan
PEROLARI Corentin
MCPHEE John
HONDA2'05.321
7#17EWCAstemo Pro Honda SI RacingNOZANE Kohta
HADA Taiga
ARAKAWA Kohta
HONDA2'05.323
8#12EWCヨシムラ SERT Motulグレッグ・ブラック
ダン・リンフット
渥美 心
SUZUKI
GSX-R1000R
2'05.359
9#76EWCAutoRace Ube Racing TeamURAMOTO Naomichi
GUINTOLI Sylvain
PONSSON Christophe
BMW2'05.461
10#73EWCSDG Team HARC-PRO. HondaKUNII Yuki
NAGOE Teppei
ABE Keito
HONDA2'05.851
13#0EXPチームスズキCNチャレンジ津田 拓也
水野 涼
エティエンヌ・マッソン
SUZUKI
GSX-R1000R
2'05.924
16#95EWCS-PULSE DREAM RACING SUZUKI西村 硝
ジョナス・フォルガー
ジェレミー・ガルノニ
SUZUKI
GSX-R1000R
2'06.397
49#29EWCDOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS SilkoleneIWATANI Keita
SAMURA Eisuke
OOSUKA Toshiharu
SUZUKI
GSX-R1000R
2'13.665