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2016年8月14日
MotoGP 第10戦 オーストリアGP 場所:レッドブルリンク
ビニャーレス、快晴のレッドブルリンクでトップ6フィニッシュ
決勝前に痛み止めを投与し、スタート直後はトップグループに続いていたエスパルガロだが、痛みに阻まれ、残りわずか4周まで頑張るも、28周の長いレースを完走することなく、リタイアとなった。 マーベリック・ビニャーレス<予選6番手、決勝6位> レース中盤まではトップグループの中で無理なく走ることができ、マシンのフィーリングもとても良かったんだ。何度かマルケスをオーバーテイクして、5位に上がろうと試みるも、今日はトップスピードが伸びず、抜くことができなかった。早いうちにオーバーテイクできていれば、トップの4台に追いつくことができたかもしれないので、ちょっと悔しいね。レース中盤以降は、リヤタイヤが著しく消耗し、ペースを上げることができず、後は我慢の走りをするしかなかった。でもタイヤがグリップしている時のマシンパフォーマンスはかなり良かったし、“Stop-and-Go”という、GSX-RRがあまり得意としないタイプのサーキットでトップから14秒差という結果は、それほどネガティブじゃないと思っているよ。ただし、もっと上にいくためには、データをしっかり分析し、さらなる改善策が必要になることは間違いないね。 アレイシ・エスパルガロ<予選9番手、決勝DNF> 金曜日に負った怪我のせいで、本当に辛く、タフなレースだった。決勝を走りきるために、できることの全てをしてグリッドについたけど、最後はどうしても痛みに勝つことができなかったよ。一番心配していたスタートは思いの外上手くいき、序盤はトップグループのペースについていくことが可能だった。でもタイヤが消耗するに従ってマシンの挙動が大きくなり、そのせいで、手の痛みがどんどん増していくことになってしまったんだ。なんとか完走しようと頑張ったけど、痛みによるペースダウンも著しかったし、転倒のリスクを避けたかったから、残念だけど、自らピットインを決意した。今週もチームスタッフが素晴らしい仕事をしてくれ、マシンのフィーリングはかなり良かったし、スズキエンジニア達の努力で、短期間に新しいウィングレットも投入され、その効果も感じていたので、自分のミスで結果に繋げることができず、皆に申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。来週末のブルノに向け、少しでも早く怪我を治し、より完璧な状態で挑めるよう頑張るつもりさ。 寺田 覚 プロジェクトリーダー 前回のレッドブルテストの結果を考慮し、加速を良くするための対策として、今回のレースに新しいウイングレットを投入しましたが、そこに関してはポジティブなステップを踏むことができたと思っています。しかし、まだ決して十分ではないので、今後さらに改善していかなくてはならないでしょう。相変わらず、フリー走行や予選のパフォーマンスが決勝で出し切れず、今日のレースも路面温度が上昇したことでスピンが増え、期待通りの結果を得ることができませんでした。どちらのライダーも金曜、土曜は良いペースで走れていたし、特にアレイシに関しては、手の怪我を庇いながらの走行でありながらも、良いフィーリングを掴めていたので、決勝で同じフィーリングを得られなかったことが残念です。しかし、レースはリタイアとなったものの、アレイシはとても貴重なデータを残してくれましたし、彼の努力と強さにはとても感謝しています。レース前半はトップグループと同様のペースで走れていたマーベリックも、残念ながら中盤から加速が思うようにできず、ペースダウンしてしまったので、これから残り後半戦に向けてこの問題をさらに改善し、さらに上を目指せるよう努力していくつもりです。
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