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2016年4月3日
MotoGP 第2戦 アルゼンチンGP 決勝 場所:アルゼンチン テルマス・デ・リオ・オンドサーキット
ビニャーレス、惜しくも表彰台を逃す
スタート直後に5番手につけたビニャーレスは、安定した走りで、その後8周目に3番手に浮上。ラスト3周で痛恨の転倒を喫し、表彰台まであと一歩のところで、悔しいリタイアとなった。 シーズンオフテストから快調な走りを見せ、その成長ぶりをアピールしてきたビニャーレスだが、このアルゼンチンGPではそれを見事に証明してみせた。そして、チームスズキエクスター・MotoGPプロジェクトもまた、ライダーとともに大きなステップアップを遂げていることが証明された。 レースはドライ宣言ながら、昨日のリアタイヤ問題を受け、異例のフラッグ・トゥ・フラッグ形式で行われ、全ライダーが、スタート後9周目から11周目の間にピットインし、バイク交換をすることが義務付けられた。 3番手を走行していたマーベリックは、すぐ後ろにつけていたイアンノーネ(ドゥカティ)とほぼ同時にピットイン。スムーズなマシン交換により、タイムロスすることなくふたたびコースインし、さらに果敢な走りで、表彰台まであと一歩だった。 チームメイトのアレイシ・エスパロガロも同様に力強い走りを見せるも、レース前半の転倒により順位を大幅に落としてしまう。しかし転倒後すぐにコースに復帰し、11位でチェッカーフラッグを受け、貴重なポイントを獲得。 前日夜から降り始めた雨により、決勝日朝に予定されていた追加ウォームアップセッションはキャンセルとなり、ウォームアップセッションは10分間延長となった。 マーベリック・ビニャーレス <予選7番手、決勝リタイア> 「非常に悔しい結果に終わってしまったけれど、とてもポジティブなレースだったと思う。レース中は無理なくトップグループの中で闘うことができたし、2位で終えることも可能だった。ウエットセッションのウォームアップでは全く良いフィーリングを得られなかったので、レースがドライになり、かつコンペティティブに戦えたことが本当に嬉しい。それだけに、結果に繋げられなかったことが心残りだ。転倒は決して無理な走りをしたせいではなく、ほんのちょっとラインを外し、ウエットパッチに乗ってしまった小さなミスが原因だった。しかし、今日のレースは、僕らのバッケージがトップ争いできることを証明したし、今後は常にトップ6を狙っていけるだろう。次戦オースチンは僕の大好きなサーキットなので、ふたたびトップ争いに絡めるだろう。」 アレイシ・エスパルガロ <予選11番手、決勝11位> 「スタートがうまくいき、追い上げていける自信があっただけに、レース前半でワイドなラインになってしまった際、ウエットパッチに乗って転倒してしまったことが心から悔やまれる。転倒により、マシンにダメージを負ってしまい、コース復帰して、ふたたび新しいマシンで攻めることができた。しかし残念ながら、乗り換えたマシンのフロントタイヤのフィーリングは、乗り換え前と同じようではなく、さらに転倒の際に腕を痛めたようで、思うような走りができなかった。リザルトには満足していないが、今週末の進歩は大きく、今後が楽しみになった。来週のオースチンでは、さらに大きなステップアップを図りたい。」 河内 健 テクニカルマネージャー 「路面のコンディションや天候の変化、そしてタイヤの問題でフラッグ・トゥ・フラッグのレースになったりと、ウィーク中に色々なことが起き、非常に難しい週末だったが、最終的には良い戦いができたと思う。残念ながら結果は残らなかったものの、アレイシはレース前半に転倒した後も、諦めずに最後まで頑張って走行し、貴重なポイントをチームにもたらしてくれたし、マーベリックは果敢にトップ争いをし、強さを見せてくれた。残り3周で転倒し、本当に残念ではあったものの、このような戦い方を続けていれば、表彰台を獲得できる日は近いと期待している。開幕戦カタールで、今年のチームスズキエクスターは表彰台を獲得できる力があると発言したことが、今回のレースで証明できたと思っている。必ず近いうちに表彰台を獲得し、そしてその先には優勝できるよう、引き続き気を引き締めて頑張っていく。」
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