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2016年6月26日
MotoGP 第8戦 オランダGP 決勝 場所:オランダ TTアッセンサーキット
チームスズキエクスター、雨に翻弄され、ビニャーレスが我慢の9位
ビニャーレスは、ウェットコンディションでのマシンの挙動に安定感を得られず、両セッション共思うようにラップタイムを上げられないまま、我慢の走りを強いられることとなるも、9位入賞で、貴重なチャンピオンシップポイントを獲得。 一方チームメイトのエスパルガロは、最初のセッションのスタートでアグレッシブにジャンプアップし、オープニングラップは3番手で通過。しかしその後、周回を重ねる毎にペースダウンし、ポジションを落としていく。赤旗中断後にチームが変更したセッティングにより、ペースアップを見込まれた2セッション目のスタートでは、スタート直後に他車からはじき出される形となり、オーバーラン。その後コースに復帰し、順調に追い上げるも、ウェットな路面で痛恨のスリップダウンを喫し、リタイヤ。どちらのライダーも、典型的なダッチウェザーに翻弄された週末となった。 マーベリック・ビニャーレス <予選12番手、決勝9位> 「この週末、ドライコンディションではかなり好調だったので、決勝で雨が降らなければ、良い結果を望めたと思う。天候により状況が一変し、決勝で良い結果を残せなかったことは残念であるも、同時に、学ぶことの多い貴重なレースでもあったよ。僕らはウェットコンディションの走行経験が少ないため、マシンのセットアップがうまくまとまらず、濡れた路面上で、100%の自信を持って走行することができなかった。今日は最初から最後まで我慢を強いられた苦しいレースだったけど、そんな中でも、ポイントを獲得できたことは喜ぶべきだろうね。レインコンディションのセットアップは、今後まだまだ詰めていくべき必要があるよ。」 アレイシ・エスパルガロ <予選8番手、決勝DNF> 「赤旗中断後にチームが施してくれた変更が功を奏し、再スタート後のフィーリングがかなり良かっただけに、レースを完走できなかったことが悔やまれるよ。最初のセッションは、スタート後すぐマシンの不調を感じ、ペースを上げていくことができなかったけど、2セッション目がスタートする前の短時間の間にチームが変更してくれたセットアップのお陰で、ウェットコンディションでも自信を持って走ることができた。スタート直後に他のライダーに押し出され、1コーナーでコースアウトしてかなり遅れてしまったにも関わらず、良いペースで前に追いついていっていた最中だっただけに、転倒でリタイヤとなってしまったことが本当に残念だった。でも、今日のレースは、ウェットコンディションの貴重なセットアップデータになったと思うよ。」 河内 健 テクニカルマネージャー 「非常にタフな週末だったと言わざるを得ないです。土曜午前のフリー走行までは非常に順調で、ふたりともストレートでQ2入りしましたし、特にマーベリックのペースは非常にコンスタントで速く、決勝に期待の持てるものだっただけに、残念でしたね。土曜午後から天候が変わり、雨の正しいセッティングがなかなか見つけられず、チームはかなり苦戦を強いられました。決勝日は天候に翻弄された1日となってしまいましたが、同時に、私たちのマシンがまだオールマイティーではないことがはっきり分かり、また、他車に比べての欠点も理解できました。結果だけを見れば非常に残念な週末ではありましたが、今回ポジティブだったことは、こういった経験ができ、しっかりデータが取れたことです。このデータを持ち帰って次の開発に生かし、次回このようなコンディションの時には、十分な戦闘力のある状態で挑めるよう準備したいと思います。」
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