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Racing Report
2016年7月30日(土)
鈴鹿8時間耐久ロードレース ライダートークショー
場所:三重県・鈴鹿サーキット

30日朝10時10分からスズキステージブースで、鈴鹿8耐に参戦する主要スズキチームのライダーによるトークショーが行われた。

最初に登場したのはスズキの社員で構成されている浜松チームタイタンの伊賀並洋平、武田数馬の二人。当初は清水祐生も参戦予定だったが、事前テストで転倒、負傷してしまい、今回のレースは二人で参戦することとなった。

普段の仕事を聞かれた伊賀並は「開発ライダーとして仕事をしている」と自己紹介し、武田は「四輪の空力開発を担当しており、チームには四輪部門で仕事をしている人もいる」とチーム構成を説明した。今回のレースは結果的に二人で戦わなければならなくなってしまったが、「仕事を終えてからスタッフが夜中まで時間をかけて造り上げてくれたマシンなので、しっかりと結果を出したい」と決勝へ向けた力強く語り、会場からたくさんの拍手をもらった。

続いてステージに登場したのはMotoMap SUPPYの今野由寛、青木宣篤、ジョシュ・ウォーターズの三人。今年ここまでの流れを訊ねられた今野は「17インチタイヤの開発をしながら実戦参加してきているがマシンの仕上がりが良く、トップ10トライアルも参加できる位置で予選を終えることができた」と説明。またこのシーズンオフにはジョシュの住むオーストラリアへ今野と青木の二人で出かけ、ダートトラックトレーニングを実施。さらに全日本第2戦鈴鹿2&4、第5戦SUGOラウンドに今野、ジョシュのペアで参戦したことから、その前後には青木家で合宿。十分なトレーニングを積みながらコミュニケーションを図ってきていることも紹介。青木は「三人で過ごす時間が長かったので、チームワークはとても良い」と説明。ジョシュは「マシンの仕上がりも良いし、17インチタイヤの開発も順調。何よりも良い仲間がいるので心強い」とチームの良い雰囲気を嬉しそうに語った。最後に今野が「チームベストは2012年の4位。今年はそれ以上の結果をぜひ出したい」と抱負を語った。

三番目のステージに上がったのはSUZUKI ENDURANCE RACING TEAMのヴァンサン・フィリップ、アンソニー・デラール、エティエンヌ・マッソンの三人とドミニク・メランド監督。まずドミニク監督が「去年タイトルを獲得し、今年はディフェンディングチャンピオンとして鈴鹿8耐に臨んでいる。鈴鹿に来るのはいつもとても楽しみにしている。今年は第1戦で2回転倒しながら追い上げて5位、第2戦は2位と来ているので、この第3戦鈴鹿ではさらに良いリザルトを残したい」とコメント。ヴァンサンは「鈴鹿はたくさん走ってきているし、スペシャリストでもあるのでぜひ良い結果を出したい。今、私は耐久のタイトルを9回獲得しているので、今年ぜひ10回目を果たしたい」と語る。アンソニーは「鈴鹿のコースはヨーロッパと異なり、とてもテクニカルで難しい。また日本人ライダーはとても速いので、この鈴鹿8耐はとてもタフなレース。でも耐久チャンピオンとしてしっかりと結果を出したい」と言い、エティエンヌは「 チーム加入2年目とまだまだ学ばなければならないことがたくさんあるので、チームに負担をかけないよう精一杯頑張りたい」とそれぞれ語った。

四番目に登場したのはチームカガヤマの加賀山就臣、清成龍一、浦本修充の三人。チーム代表の加賀山は「今年新たに浦本を加え、テストから徐々に調子が上がってきている。8耐は実力とそして運も大事。浦本は今年、全日本のJ-GP2クラスで4連勝してツキも持っていると思うので、それを8耐に活かして欲しいという期待も込めて起用した」と今年のライダー構成について説明した。清成は普段戦っているBSBとバイクの違いを聞かれ「サスペンションやスイングアームなど使っているパーツは違うけど、バイクは同じGSX-R1000なので、基本的なフィーリングは変わらない。違和感なく乗れている」とコメント。「加賀山さんのセットアップしたバイクは乗りやすい」とも。浦本は「このチームで8耐に参戦できることはとても光栄なこと。ぜひチームに貢献したい」と抱負を語った。最後に加賀山が「3年連続3位表彰台はとても嬉しいし、胸を張れる結果だけど、もっと上、上、という気持ちが強くなっている。優勝目指して頑張りたい」と語り、最後にサインを入れた使用済みニースライダーを来場者にプレゼントし、会場を盛り上げた。

最後にステージに登壇したのはYOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCEの津田拓也、芳賀紀行、ジョシュ・ブルックスと、吉村不二雄ヨシムラジャパン社長の四人。まず吉村社長が「昨日の予選では接触があってそれはちょっと残念。今年は強力なライダー三人が揃い、優勝がねらえる体制となった。勝てるライダーを揃えなければならないが、実際にはいろんな条件が揃わないとそれは難しいこと。でも今年はそれがうまくできた。ぜひ優勝を狙いたい」と語った。津田は「レースウイークに入って気温があまり上がらず、難しいところはあるけど、チームの調子は良くなっている。芳賀さんがチームに加わり、豊富な経験からいろんなアドバイスをいただいている。良い経験ができているので、自分の今後のレースにも活かしていきたい」とコメント。芳賀は「ヨシムラのヘルメットをテストからかぶったのは、名門チームで走ることへの自分なりの仁義の切り方だった。乗ってみたいバイクだったし、実際乗ってみて勝てるマシンだと感じている」と語った。ジョシュは「13年に2位になっているが、今年はもう一つ高いところに上りたい。このチームならそれができると感じている」とコメントした。