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Racing Report
2016年7月13日(水)~14(木)
鈴鹿8時間耐久ロードレース メーカー合同公開テスト・タイヤメーカーテスト
場所:三重県・鈴鹿サーキット

雨と真夏日と極端なコンディションとなった二日間
スズキ勢が安定して上位に付け、決勝への期待が高まるテストとなった
7月13日・14日に鈴鹿8耐に向けた車両メーカー、およびタイヤメーカー合同テストが行われた。スズキ勢からは、YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCEチームが津田拓也と芳賀紀行、ジョシュ・ブルックス、Team KAGAYAMAから加賀山就臣、清成龍一、浦本修充、MotoMap SUPPLYから今野由寛、青木宣篤、SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMからヴァンサン・フィリップ、アンソニー・デラール、エティエンヌ・マッソンらが参加した。

1週間前のテストはほぼドライで走行することができたが、今回は初日が雨。二日目は雨上がりの湿気も加わった夏日となり、非常にバラエティに富んだコンディションの中で、8耐決勝へ向けた準備が進められることとなった。

初日の雨の走行でトップタイムをマークしたのはTeam KAGAYAMAの浦本修充。ほぼ初のウエット走行となったが、チームベストだけでなく、オーバーオールでもトップに付ける驚異のタイムをマーク。もう一台のマシンも3番手に付け、チームの士気が大きく上がる初日のセッションとなった。ヨシムラチームは1回目7番手、2回目5番手と順調な滑り出し。MotoMapチームは1回目16番手、2回目13番手と、タイヤ開発をしながらのセッションとしては充実した走行となった。また今季鈴鹿初走行となったSERTチームは17番手からスタートし、2回目18番手とコースへの対応に時間をかけ、着実なセットアップを進めていった。3回目のセッションは雨が止み、路面が乾いていく中で行われた。ドライ走行ではヨシムラチームが4番手となり、Team KAGAYAMAは6番手、MotoMapはテスト項目を消化したことから今一つタイムは伸びず、20番手となった。SERTは26番手。

二日目は早朝まで雨が残ったものの夏日となったことから強い日差しが路面を照らし、9時からの走行スタート時にはほぼドライとなった。1回目のセッションではTeam KAGAYAMAの清成がタイムを上げ、3番手となった。4番手にヨシムラチーム、MotoMapが18番手、SERTが24番手となった。2回目もTeam KAGAYAMAが3番手のタイムを出し、ヨシムラチームが11番手、MotoMapは25番手、SERTは29番手。

スズキ勢は安定して上位に付けており、決勝での活躍が高まる8耐テストとなった。


YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE 津田 拓也

「もうちょっとタイムを出したかったという気持ちはあるのですが、良いテストでした。新品タイヤでも中古のタイヤでも安定して高いレベルの走りができたので、決勝が楽しみです。ただ、レーシングライダーとしてはもう少し思い切った走りをしてタイムを出したかった、という気持ちが強いです。」

YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE 芳賀 紀行

「全日本で走らせている仕様にまず乗って、その状態を把握してからセットアップを進めていきました。自分の経験の中から、こういうトライがあるのではないかという提案をチームにし、それを皆で確認しながらマシンのセットアップを進めていくという二日間の流れでした。最終的には三人とも納得できるベースを作るところまで進んだので、充実したテストになったと思います。タイヤがすごく機能してくれて、マシンのセッティングを変えるとその変化をきちんと伝えてくれるので、ライダーとしてとても楽しく作業を進めることができました。乗っていて本当に楽しい二日間でした。」

YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE ジョシュ・ブルックス

「いつもWSBでは違うバイクに乗っているので、その感覚を覚えるところから今回のテストはスタートしました。素晴らしいスタッフ、チームメイトなので、途惑うことなく、バイクに慣れることができていています。もちろんまだまだ十分ではないのですが、マシンのベースセットは良いレベルに来ていると感じていますし、さらにレースウイークでこのマシンに乗り込んでいきたいと思います。レースウイークがとても楽しみです。」

Team KAGAYAMA 加賀山 就臣

「昨日の雨の走行ではこのマシンで初のウエットだったにも関わらず、浦本がチームベストだけでなく、オーバーオールでトップタイムを出してくれたのは嬉しい誤算でした。ドライでも清成が良いタイムを出してくれて、チーム全体の士気が上がりました。現状の中ではほぼベストと言える位置に付けられたので、期待の持てるレースになりそうです。」

Team KAGAYAMA 清成 龍一

「テストは順調に進みました。去年の8耐では思うようなレースができなかったので、しっかりと準備しようと早い時期に加賀山さんと戦うことを決めました。そうした準備が、今回のテストで結果として出てきたので、良かったと思います。チーム、マシンも去年と同じ顔ぶれなので、同じようなイメージを持たれるかもしれませんが、自分としてはまったく新しいチャレンジだと思ってトライしています。」

MotoMap SUPPLY 今野 由寛

「昨日、今日と雨、真夏日とほぼ一通りのコンディションを走行でき、マシンも着実にセットアップが進み、とても収穫の多いテストとなりました。予定していたメニューを一通りこなすことができたので、レースウイーク入りするのが楽しみです。」

MotoMap SUPPLY 青木 宣篤

「去年はうまくまとまらず、ずっと頭を抱えながらテスト、レースウイーク、決勝となってしまったのですが、今年は本当に順調です。どんなコンディションでもコンスタントにタイムを刻める状況にあるので、どんな戦いができるか今から本当に楽しみです。」

SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM ヴァンサン・フィリップ

「コンディションがコロコロ変わり、その中で自分たちは一からセットアップを進めなければならなかったので、本当に忙しい二日間だった。ニュータイヤのテストもあり、UKダンロップと住友製との差も比較したりと、まだまだテストが足りない。でも我々は世界耐久選手権を戦うチームなので、とにかくベストを尽くし、できるだけ多くのポイントを持ち帰ることが大事。そのためにチーム一丸となって仕事をこなしていきます。」

SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM アンソニー・デラール

「昨日は雨で、今日はドライと、セットアップが本当に大変でした。時間が足りないと感じた二日間でしたが、マシンは良い方向にセットアップできているので、さらにレースウイークのセッションを使って仕上げていきたいと思います。」

SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM エティエンヌ・マッソン

「良いテストでした。サスペンションやタイヤといろんなことに取り組んだ二日間でした。もちろんまだまだやらなければならないことはありますが、耐久レースはいろんなことが起こります。我々にはそうした環境に対応する力があります。決勝が楽しみです。」