世界耐久選手権 レースレポート
2022年8月5日-8月7日
2022 FIM 世界耐久選手権 第3戦 鈴鹿8時間耐久ロードレース
三重県 鈴鹿サーキット
ヨシムラ SERT Motul、2022鈴鹿8耐にて表彰台獲得
2022 EWC
2022年FIM 世界耐久選手権(EWC) 第3戦、鈴鹿8時間耐久レースにおいて、ヨシムラ SERT Motulは22番グリッドから決勝レースをスタートした。レース序盤でトップにつける快走をみせ、ライダー2名で8時間を戦いぬき3位表彰台を獲得。EWCのシーズン参戦チーム中、最高位でのフィニッシュによりランキング2位とのポイント差を広げ、ポイントリーダーとしての立場を更に強固にした。
変化に富んだ天候やチームメンバーの変更などにより困難を極めた予選は不本意な22番手に終わったため、EWCのポイントリーダーは予想外の中盤グリッドからのスタートとなった。しかしチームは決勝に向けて高い士気を保っており、それに応えるようにスタートの得意なグレッグ・ブラック選手はル・マン式スタート直後に15台を抜き去り即座に上位グループに迫って見せた。
序盤のクラッシュによりセーフティカーが7周の間に渡って導入されたが、セーフティカー解除後のGSX-R1000Rは安定した速さを見せ上位グループに加わり、さらにはトップに立ちレースを引っ張る場面もあった。
ブラック選手から渡辺一樹選手へとライダー交代した時の順位は4番手、鈴鹿サーキットにおける豊富な知識と経験により渡辺選手も非常に速いペースを維持し上位ポジションを守る。
ブリヂストンタイヤを装着するスズキGSX-R1000Rはこの鈴鹿8耐のためにパーフェクトに仕上げられており、クルーのパフォーマンスも高く常に早いピットストップ作業でレース進行をサポート。とてもフィジカルな鈴鹿8耐において3人目のライダー不在という厳しい状況の中、ブラック選手と渡辺選手は安定したスピードを維持し、レースの半分を消化した時点で4番手につけていた。激しい暑さと疲労の中でも二人は集中力を切らすことなく後半へと臨む。
残り1時間の時点でヨシムラ SERT Motulは一切のミスやトラブルなく スムーズにレースを展開し続け4番手を走行、終盤でチャンピオンシップにおけるライバルチームのバックマーカーとの接触もあり、 2022 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8耐のフィニッシュラインを3位で通過した。
今回の結果によりヨシムラ SERT MotulはEWCにおける2位とのポイント差を23へと広げ、合計127ポイントによりポイントリーダーの立場を固めることに成功。次戦は9月17~18日、フランス・ポールリカールサーキットで行われる最終戦、ボルドール24時間。2年連続チャンピオン獲得へと臨む。
変化に富んだ天候やチームメンバーの変更などにより困難を極めた予選は不本意な22番手に終わったため、EWCのポイントリーダーは予想外の中盤グリッドからのスタートとなった。しかしチームは決勝に向けて高い士気を保っており、それに応えるようにスタートの得意なグレッグ・ブラック選手はル・マン式スタート直後に15台を抜き去り即座に上位グループに迫って見せた。
序盤のクラッシュによりセーフティカーが7周の間に渡って導入されたが、セーフティカー解除後のGSX-R1000Rは安定した速さを見せ上位グループに加わり、さらにはトップに立ちレースを引っ張る場面もあった。
ブラック選手から渡辺一樹選手へとライダー交代した時の順位は4番手、鈴鹿サーキットにおける豊富な知識と経験により渡辺選手も非常に速いペースを維持し上位ポジションを守る。
ブリヂストンタイヤを装着するスズキGSX-R1000Rはこの鈴鹿8耐のためにパーフェクトに仕上げられており、クルーのパフォーマンスも高く常に早いピットストップ作業でレース進行をサポート。とてもフィジカルな鈴鹿8耐において3人目のライダー不在という厳しい状況の中、ブラック選手と渡辺選手は安定したスピードを維持し、レースの半分を消化した時点で4番手につけていた。激しい暑さと疲労の中でも二人は集中力を切らすことなく後半へと臨む。
残り1時間の時点でヨシムラ SERT Motulは一切のミスやトラブルなく スムーズにレースを展開し続け4番手を走行、終盤でチャンピオンシップにおけるライバルチームのバックマーカーとの接触もあり、 2022 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8耐のフィニッシュラインを3位で通過した。
今回の結果によりヨシムラ SERT MotulはEWCにおける2位とのポイント差を23へと広げ、合計127ポイントによりポイントリーダーの立場を固めることに成功。次戦は9月17~18日、フランス・ポールリカールサーキットで行われる最終戦、ボルドール24時間。2年連続チャンピオン獲得へと臨む。
ヨシムラ SERT Motul ダミアン・ソルニエ チームマネージャー
「とても複雑な一週間であり、本戦はクレージーなものだったから、3位は勝利ではないものの僕らにとっては優勝したかのような喜びでした。この難しい状況で最高のパフォーマンスを見せてくれたクルーとライダーを本当に誇りに思います。厳しい鈴鹿においてライダー2人だけでトップを狙うのはほぼ不可能ですが、それでも上位フィニッシュしてポイントの獲得はマスト。この条件はしっかりとクリアすることができました。」ヨシムラ SERT Motul 加藤 陽平 チームディレクター
「22位からスタートして3位でゴール、この表彰台は予想以上の結果であり、僕らにとってはまるで優勝したかのようなものです。加えてチャンピオンシップにおいてはリードを広げることにも成功しました。グレッグ選手が素晴らしいスタートを切ってくれた後、チームはミスを起こさないように改めて落ち着き、計画通りにレースを進めることに集中しました。予想以上の結果に何も言うことはありません。」ヨシムラ SERT Motul グレッグ・ブラック 選手
「様々な状況を考えると予想以上の結果で終えることができた、信じられないようなレースでした。ライダー布陣に紆余曲折ありましたが、結果的に僕はチームリーダーとして参戦が決まりました。ザビエルとシルバン両選手不在では当初目指していた優勝は難しいという判断になり、新たなプランはいかに選手権におけるポイントを獲得し、ポイントリーダーという立場を守るかへとフォーカスすることになりました。僕らにとってはレーススタートから事がうまく運びましたが、上位2台のペースは非常に速く、この2台と戦うのは困難を極めました。しかしこの2台はEWCを戦っているチームではないため我々とはゴールが違うのです。ヨシムラ SERT Motulはペースに惑わされず冷静に戦うことができたと思いますし、そのおかげで終盤ではライバルの転倒というチャンスを見逃さずに最高の結果に結びつけることができました。身体的にハードなレースにおいて最後まで集中力を保ちミスをしないというのは難しいですが、チームもマシンも最高の状態で戦うことができ、3位という結果にとても満足しています。耐久レースというのは自分を信じ、諦めずに戦い抜くことが求められます。今回の結果はヨシムラ SERT Motul全員がまさにそれをやり遂げたという証明です。」ヨシムラ SERT Motul 渡辺一樹 選手
「ライダー2名だけでは厳しいレースになることは覚悟していました。しかしグレッグ選手もチームも素晴らしい働きをしてくれ、後方からスタートしたにもかかわらず表彰台という結果に心から喜んでいます。ポイント獲得もできチャンピオンシップ的にも実のある結果となりました。関係各社と皆さんのサポートに感謝します。」2022 FIM 世界耐久選手権 第3戦 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝結果
順位 | ゼッケン | クラス | チーム名 | ライダー | マシン | 周回数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | #33 | EWC | Team HRC | 長島 哲太 高橋 巧 イケル・レクオーナ | HONDA | 214 |
2 | #10 | EWC | Kawasaki Racing Team Suzuka 8H | レオン・ハスラム アレックス・ロウズ ジョナサン・レイ | KAWASAKI | 213 |
3 | #1 | EWC | ヨシムラ SERT Motul | グレッグ・ブラック 渡辺 一樹 | SUZUKI GSX-R1000R | 212 |
4 | #95 | EWC | S-PULSE DREAM RACING・ITEC | 生形 秀之 渥美 心 津田 拓也 | SUZUKI GSX-R1000R | 210 |
5 | #104 | EWC | TOHO Racing | 清成 龍一 國川 浩道 國峰 啄磨 | HONDA | 210 |
6 | #72 | EWC | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | 濱原 颯道 日浦 大治朗 國井 勇輝 | HONDA | 210 |
7 | #7 | EWC | YART - YAMAHA Official Team EWC | マービン・フリッツ ニッコロ・カネパ カレル・ハニカ | YAMAHA | 209 |
8 | #40 | EWC | Team ATJ with JAPAN POST | 高橋 裕紀 伊藤 和輝 小山 知良 | HONDA | 208 |
9 | #50 | EWC | TEAM KODAMA | 児玉 勇太 長尾 健史 長尾 健吾 | YAMAHA | 208 |
10 | #5 | EWC | F.C.C. TSR Honda France | ジョシュ・フック ジーノ・リア マイク・ディメリオ | HONDA | 208 |
11 | #88 | EWC | Honda Asia-Dream Racing with SHOWA | モハメド・ザクワン・ビン・ザイディ ゲリー・サリム モハメド・ヘルミ・ビン・アズマン | HONDA | 208 |
12 | #54 | EWC | GOSHI Racing | 黒木 玲徳 田尻 悠人 安田 毅史 | HONDA | 206 |
13 | #64 | SST | Kawasaki Plaza Racing Team | 岩戸 亮介 岡谷 雄太 清末 尚樹 | KAWASAKI | 205 |
14 | #44 | EWC | SANMEI Team TARO PLUSONE | 関口 太郎 奥田 教介 佐藤 太紀 | BMW | 204 |
15 | #11 | EWC | WEBIKE SRC KAWASAKI FRANCE | ランディ・ド・プニエ エティエヌ・マソン フロリアン・マリノ | KAWASAKI | 203 |
16 | #806 | SST | NCXX RACING with RIDERS CLUB | 伊藤 勇樹 南本 宗一郎 井手 翔太 | YAMAHA | 202 |
17 | #85 | SST | TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW | 星野 知也 石塚 健 中冨 伸一 | BMW | 202 |
18 | #52 | SST | TERAMOTO@J-TRIP Racing | 寺本 幸司 青木 宣篤 津田 一磨 | SUZUKI GSX-R1000R | 202 |
19 | #60 | EWC | Honda Hamamatsu ESCARGOT RT | 中島 元気 田尻 悠人 | HONDA | 202 |
20 | #3 | EWC | KRP SANYOKOGYO&RS-ITOH | 柳川 明 松﨑 克哉 長谷川 聖 | KAWASAKI | 200 |
21 | #99 | EWC | ADVANCEMC&FOCCLAYMORE EDGE with DOGHOUSE | 眞鍋 将弘 岩谷 圭太 左村 英祐 | SUZUKI GSX-R1000R | 198 |
22 | #27 | EWC | TransMapRacing with ACE CAFE | 大石 正彦 平野 ルナ 梶山 知輝 | SUZUKI GSX-R1000 | 198 |
23 | #15 | SST | TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL | 中村 修一郎 中村 竜也 渡邉 一輝 | KAWASAKI | 195 |
24 | #78 | EWC | Honda Blue Helmets MSC Kumamoto & Asaka | 森 健祐 岡田 寛正 小林 寛明 | HONDA | 193 |
25 | #9 | EWC | Murayama. Honda Dream. RT | 秋吉 耕佑 出口 修 今野 由寛 | HONDA | 193 |
26 | #82 | SST | Team BIZENSEIKI Kirimoto Techno Works | 山中 将基 中本 郡 長畑 大二朗 | KAWASAKI | 192 |
27 | #74 | SST | AKENO SPEED.YAMAHA | 伊達 悠太 阿部 真生騎 菅原 陸 | YAMAHA | 188 |
28 | #45 | SST | YSS Mercury with TKm | 田島 聖貢 山極 洸士 木村 知博 | KAWASAKI | 187 |
29 | #89 | EWC | CLUB NEXT & Honda Dream TAKASAKI | 片平 亮輔 吉廣 光 大貫 貴彦 | HONDA | 184 |
30 | #25 | EWC | Honda Sofukai Suzuka Racing Team | 亀井 雄大 田所 隼 杉山 優輝 | HONDA | 183 |
31 | #112 | EWC | Honda Soyukai Tochigi Racing & Dream RT | 加藤 高史 本田 恵一 水澤 笑汰郎 | HONDA | 173 |
32 | #71 | SST | Team MATSUNAGA KDC & YSP NAGOYA KITA | 松永 修 荒川 雅彦 久野 光博 | YAMAHA | 170 |
33 | #69 | EWC | Auto Race UBE KEN RACING YIC | 新庄 雅浩 可部谷 雄矢 川口 篤史 | KAWASAKI | 169 |
34 | #38 | SST | K'sWORKS RACING | 安達 勝紀 山内 芳則 中井 恒和 | YAMAHA | 165 |
NC | #42 | EWC | Shinshu activation project Team NAGANO | 櫻山 茂昇 東村 伊佐三 岡村 光矩 | BMW | 160 |
NC | #61 | EWC | Team de"LIGHT | 奥田 貴哉 長谷川 修大 片岡 誉 | DUCATI | 155 |
NC | #17 | EWC | Astemo Honda Dream SI Racing | 作本 輝介 渡辺 一馬 羽田 太河 | HONDA | 153 |
NC | #70 | EWC | OGURA CLUTCH ORC with RIDE IN | 武田 雄一 横山 尚太 坂本 崇 | YAMAHA | 149 |
NC | #31 | SST | 浜松チームタイタン | 武田 数馬 屋代 原野 村瀬 健琉 | SUZUKI GSX-R1000R | 144 |
NC | #41 | EWC | IRF with AZURLANE | 宮腰 武 川名 拳豊 西村 一之 | YAMAHA | 144 |
NC | #2 | EWC | EVA RT 01 Webike TRICKSTAR | 大久保 光 佐野 優人 エルワン・ニゴン | KAWASAKI | 142 |
NC | #34 | SST | Honda Ryokuyoukai Kumamoto Racing | 吉田 光弘 小島 一浩 和田 留佳 | HONDA | 139 |
NC | #73 | EWC | SDG Honda Racing | 名越 哲平 榎戸 育寛 浦本 修充 | HONDA | 139 |
NC | #51 | SST | T.MOTOKIDS TAKADA I.W. NAC | 福山 京太 中島 陽向 佐藤 太紀 | YAMAHA | 89 |
RT | #37 | EWC | BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM | マーカス・レイターバーガー イリア・ミカルキク ジェレミー・グラハニ | BMW | 96 |
2022 FIM 世界耐久選手権 チームランキング(EWCクラス・第3戦終了時)
順位 | ゼッケン | チーム | マシン | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | ヨシムラ SERT Motul | SUZUKI | 127 |
2 | 5 | F.C.C. TSR Honda France | HONDA | 103 |
3 | 7 | YART - Yamaha Official Team EWC | YAMAHA | 94 |
4 | 4 | TATI TEAM BERINGER RACING | KAWASAKI | 75 |
5 | 37 | BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM | BMW | 64 |
6 | 8 | Team Bolliger Switzerland #8 | KAWASAKI | 56 |
7 | 90 | Team LRP Poland | BMW | 42 |
8 | 333 | VILTAIS RACING IGOL | YAMAHA | 38 |
9 | 33 | Team HRC | HONDA | 35 |
10 | 77 | Wojcik Racing Team EWC 77 | YAMAHA | 33 |
11 | 11 | WEBIKE SRC KAWASAKI FRANCE | KAWASAKI | 30 |
12 | 10 | Kawasaki Racing Team Suzuka 8H | KAWASAKI | 28 |
13 | 14 | MACO RACING Team | YAMAHA | 26 |
14 | 6 | ERC Endurance Ducati | DUCATI | 23 |
15 | 96 | TEAM MOTO AIN | YAMAHA | 21 |
16 | 95 | S-PULSE DREAM RACING・ITEC | SUZUKI | 19 |
17 | 104 | TOHO Racing | HONDA | 17 |
18 | 72 | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | HONDA | 15 |
19 | 30 | TEAM GT ENDURANCE | YAMAHA | 15 |
20 | 40 | Team ATJ with JAPAN POST | HONDA | 13 |
21 | 50 | TEAM KODAMA | YAMAHA | 12 |
22 | 65 | Motobox Kremer Racing #65 | YAMAHA | 12 |
23 | 88 | Honda Asia-Dream Racing with SHOWA | HONDA | 10 |
24 | 116 | Kingtyre Fullgas Racing Team | YAMAHA | 10 |
25 | 54 | GOSHI Racing | HONDA | 9 |
26 | 44 | SANMEI Team TARO PLUSONE | BMW | 8 |
27 | 60 | Honda Hamamatsu ESCARGOT RT | HONDA | 6 |
28 | 3 | KRP SANYOKOGYO&RS-ITOH | KAWASAKI | 5 |
29 | 99 | ADVANCE MC & FOC CLAYMORE EDGE with DOGHOUSE | SUZUKI | 4 |
30 | 27 | TransMapRacing with ACE CAFE | SUZUKI | 3 |
31 | 78 | Honda Blue Helmets MSC Kumamoto & Asaka | HONDA | 2 |
32 | 9 | TECMAS | BMW | 1 |
33 | 9 | Murayama. Honda Dream. RT | HONDA | 1 |
34 | 73 | SDG Honda Racing | HONDA | 1 |
2022 FIM 世界耐久選手権 マニュファクチャラーランキング(EWCクラス・第3戦終了時)
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | KAWASAKI | 124 |
2 | YAMAHA | 112 |
3 | SUZUKI | 104 |
4 | HONDA | 103 |
5 | BMW | 80 |
6 | DUCATI | 17 |