デサール総合2位、ストライボス総合3位でダブルポディウム達成!
7月13日~14日、フィンランドのヒュビンカーで開催された2013FIMモトクロス世界選権シリーズ第12戦、ロックスターエナジースズキのクレメン・デサールが総合2位、ケビン・ストライボスも総合3位を獲得。両ライダーのダブルポディウムは今季2度目、さらに決勝2レース共にスズキがホールショットを披露し、ファクトリーマシンRM-Z450WSのポテンシャルを存分にアピールした。
21世紀に入って以来の初開催会場となったフィンランドGP、サンド質の路面に無数のギャップが特徴のヒュビンカーのコースは全体にコンパクトなレイアウトで、他の会場と比べラップタイムも短い。そのヒュビンカーに、決勝日は2万3000人の観客が詰めかけた。
デサールは前日の予選を好調な走りでまとめ、今季2度目の予選1位通過を果した。コースはスタート後の第1コーナー出口が狭くなっており、混戦必至のトリッキーなレイアウト。そのため、決勝ゲートを一番最初に選べたことが有利だった。
第1レース、スタートをホールショットで飛び出したデサールは、35分プラス2周のレースをトップで走行。しかしながらやがて後方からA・カイローリ(KTM)が迫り、デサールをパス、デサールはフィニッシュまでの残り7ラップをバックマーカーに遮られる形となり、トップ奪回はならなった。第2レースも順調なスタートからトップバトルに加わったデサールは、カイローリ、チームメイトのストライボスを追う形で3番手を走行。T・サール(カワサキ)と激しい3番手争いを展開する場面もあったが、サールの転倒によりデサールは単独3番手となり、前を走るストライボスを追う。しかしこの日のストライボスは最後まで粘り強い走りで、デサールは3位フィニッシュ。第1レース2位、第2レース3位のデサールは総合2位を獲得し、今季9回目のポディウム登壇を果した。
一方のストライボスにとって、今大会は彼本来の実力を存分に発揮したレースとなった。
土曜の予選でホールショットを奪うと、その後軽い転倒があったものの3位で順調に予選を終了。日曜の決勝第1レースは、腕上がりに見舞われながらも5位でフィニッシュし、さらに第2レースでは鮮やかなホールショットからデサールの前に出ると、トップのカイローリを追いながら単独2番手をキープ、そのまま2位でチェッカーを受ける活躍を見せ、総合3位を獲得した。 現時点のポイントランキングで、デサールは2位のG・ポーリン(カワサキ)に9ポイント差の3位。ストライボスは現在5位で、6位のサールには28ポイントのリードを広げている。
FIM世界モトクロス選手権は3週連続の北ヨーロッパでラウンド3連戦を終え、次戦第13戦は7月21~22日、ドイツのラウジツリングで開催される。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
39'23.418 |
2 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'06.700 |
3 | K・デダイカー |
KTM |
0'11.075 |
4 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'13.381 |
5 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'17.518 |
6 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'29.507 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
50 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
42 |
3 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
38 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
35 |
5 |
J・バンホービーク |
カワサキ |
34 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
576 |
2 |
スズキ |
484 |
3 |
カワサキ |
474 |
4 |
ホンダ |
364 |
5 |
ヤマハ |
216 |
6 |
TM |
161 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
39'10.609 |
2 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'05.638 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'07.258 |
4 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'11.691 |
5 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'17.361 |
6 | K・デダイカー |
KTM |
0'40.436 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
564 |
2 |
G・ポーリン |
カワサキ |
465 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
456 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
441 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
365 |
「予選1位を取ることができて、決勝のスタートゲートを最初に選べたのが良かった。決勝ではスタートが本当に上手く決まってホールショットを取れたのが満足だ。スタートで前に出ることが出来れば、トップ3に入る確立は高くなる。第2レースではトミー(サール)とかなりバトルしたが、これがレースの醍醐味だ。お互いに相手が前にいれば何としても追い抜こうとするし、相手は相手が後ろにいれば何としても抜かれまいとする、抜かれたらまた抜き返す、それがレースだ。今回のコースはほとんど1本ラインなためにパスのチャンスが少なく、順位を上げるにはかなりのリスクと時間を要した。そんな状況の中で自分はベストを尽くしたし、ポディウムにも上がることができた。前回総合3位だったので、今日の総合2位は嬉しい。次のレースもこの調子で、さらにワンステップ上に行けるよう頑張りたい。」
「第1レースはスタートが上手くいったにもかかわらず、そのあと腕上がりしてしまってペースが落ちた。ちょっとがっかりだったが気を取り直し、第2レースはホールショットを取った。トニー(カイローリ)はとにかく上手く走っていて追いつけなかった。離されまいと頑張ったが、ラップごとにトニーとの差が開いて、単独2番手になり、ハードだったが最後まで集中して走った。とにかく今シーズン2回目のポディウムに上がれたのが嬉しい、満足のいく週末だった。スタートさえ上手く出ることができれば、トップ3位から5位を狙える。スタートで出遅れてしまうとまずそれは無理、ということだ。」