ストライボスがヒート2位を獲得しデサールが総合での表彰台を獲得!
4月20-21日、ブルガリアのセヴリエヴォで行なわれた2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ第5戦、ロックスターエナジースズキのクレメン・デサールは両レースで3位表彰台を獲得して、今シーズンのヨーロッパラウンド3戦目にして初の総合3位、ケビン・ストライボスはレース1で2位表彰台を獲得する活躍で総合4位を獲得した。
全17戦で行なわれるモトクロス選手権の5戦目となったここブルガリア・セヴリエヴォは、丘陵地帯を利用した、ハード路面でハイスピードコースというレイアウト。過去の開催でもスズキとの相性は良く、この7年間の開催でトップ3を逃したのはわずかに2度だけ。20分+2周で行なわれる公式予選のヒートレースでも、ストライボスがすばらしいスピードを見せて2番手を獲得すると、チームメイトのデサールもオープニングラップで転倒を喫しながらも、追い上げて7番手を獲得。ふたりのライダーともエンジンのセッティングをよりトップスピード方向へ変更し、それが効果となってあらわれたヒートレースとなった。
ラップタイムの拮抗したライダー同士では、わずかなミスがポジションの差となってあらわれるハード路面でのレース。決勝レース1では、終始ストライボスが2番手を走り、デサールが影のように彼をマークして3番手を走行するというレース。この2人の2~3番手走行のフォーメーションは、デサールがストライボスをパッシングしようとした終盤まで続いたものの、デサールがミスを犯したことで後退し、ストライボスがファクトリーチーム復帰後のベストリザルトとなる2位に入り、デサールが3位でフィニッシュ。
レース2では、まずデサールが先行。ストライボスは好スタートを切ったものの、A・カイローリ(KTM)がややオーバーランして接触、タイムロスを強いられてしまう。デサールはレース序盤からカイローリ、G・ポーリン(カワサキ)と表彰台争いを展開し、ここに食い込むには至らなかったものの3位に入り、総合でも3位表彰台を獲得。ストライボスは終始、デサールの後方の4番手を走行していたが、5周目に飛び石でゴーグルのレンズが破損してしまい、ペースアップしても、3番手のチームメイトをかわすには至らず4位でフィニッシュ。総合でも惜しくも表彰台を逃し4位となった。
ロックスターエナジースズキの2人のライダーは、チャンピオンシップに向けて確実にフィニッシュを決め、デサールはランキングでも2位ポーリンにわずか6ポイント差の3位をキープ。ストライボスはランキング5位をキープしたレースとなった。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | G・ポーリン | カワサキ |
40'14.945 |
2 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'04.689 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'06.006 |
4 | A・カイローリ |
KTM |
0'30.205 |
5 | T・サール |
カワサキ |
0'35.733 |
6 | M・ナグル |
ホンダ |
0'40.606 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
G・ポーリン | カワサキ |
47 |
2 |
A・カイローリ | KTM |
43 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
40 |
4 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
40 |
5 |
J・バンホービーク |
カワサキ |
29 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
240 |
2 |
スズキ |
199 |
3 |
カワサキ |
195 |
4 |
ホンダ |
156 |
5 |
ヤマハ |
85 |
6 |
TM |
72 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
40'00.784 |
2 | G・ポーリン | カワサキ |
0'02.888 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'07.415 |
4 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'08.501 |
5 | K・デダイカー |
KTM |
0'40.876 |
6 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'44.408 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
235 |
2 |
G・ポーリン |
カワサキ |
195 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
189 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
183 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
160 |
「ヨーロッパラウンドで初の総合表彰台を獲得できてよかったよ。オランダとイタリアのGPではバッドラックがあってがっかりしていたんだけれど、復活できたね。今日は両レースともいいスタートを決めることができて、ずっとケビンと一緒に走っていたような感じだったね。時には接近し過ぎて注意しなきゃいけないほどだったけど、レース中ずっといいバトルができたと思う。レース1ではケビンをかわそうとしてミスして差を広げられてしまったから、もう一回チャレンジしてパスしたら、また抜き返されてしまった。すごく接近したけど、クラッシュもなくて、いいバトルでこのリザルトを残すことができてよかったと思う。」
「今日はいいレースができた。レース1ではミスなく走れたし、終盤にクレメンが仕掛けてきた時も、すぐに抜き返すことができてよかった。レース2でもいいスタートが切れてフィーリングもよかったけど、トニー(A・カイローリ)がオーバーランして接触されてしまって、それでタイムロスして4番手をずっと走ることになってしまった。頑張ったんだけど、ゴーグルに飛び石が当たってしまってレンズが外れてしまったので視界が効かず、クレメンに迫っても、すぐに顔が砂だらけになってしまって、パスすることができなかったんだ。その点では残念だけど、総合でも4位に入れたのは良かったと思う。表彰台を狙える走りはできたし、次のポルトガルでも表彰台を狙えるように頑張るよ。」