ケビン・ストライボスが今季初のポディウム登壇!
3月31日~4月1日、オランダのバルケンスワードで開催された2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ第3戦、ロックスターエナジースズキのケビン・ストライボスが第2レースで3位表彰台を獲得、総合でも4位に入り、RM-Z450ファクトリーマシンと共に2万7000人の観客の前で華麗なスピードを披露した。チームメイトのクレメン・デサールは、第1レースのスタート後にクラッシュを喫したもののケガなどのダメージはなく総合7位。
オランダの都市アイントホーヴェンの南に位置するバルケンスワードだが、レースウィークは例外的な寒さに見舞われ、コースの特色にもなっているサンド路面は凍ったように固いままとなった。このため例年のようなギャップやわだちが増えることもなく、ライダーにとっては予想外にスリッピーなスピードコースとなった。
ストライボスの決勝2レースにおけるレース運びは、非常に対照的な内容だった。第1レースの35分プラス2周は、順調なスタートをきったにもかかわらず、その後マシンのセットアップが合わず追い上げに苦戦、結果は7位。しかし第2レースは、レース前にフロントフォークとリアショックのモディファイをおこない、固いながらも荒れたコース路面をみごとに攻略、ストライボスは見違えるような走りを見せ、4位のE・ボブリシェフ(ホンダ)を大きくリードして3位フィニッシュ、今季初となる表彰台を獲得した。
一方、開幕戦カタールGPを勝利して期待のかかるデサールには、試練の多い大会となった。第1レースはスタート直後のクラッシュにより最後尾からの追い上げを余儀なくされ、ラップごとに順位を上げたものの結果は8位、13ポイント獲得にとどまった。第2レースは慎重なレース運びに徹し、中盤にM・ナグル(ホンダ)をかわすと、手堅く5位でフィニッシュした。
第4戦イタリアGPは4月14日、ヴェニスの北西アルコ・ディ・トレントで、続いて4月21日は第5戦ブルガリアGPがセブリエボで開催される。
デサールはランキング2位をキープしてトップのA・カイローリ(KTM)に26ポイント差、ストライボスは今大会の活躍によりランキング5位に浮上している。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM |
39'45.837 |
2 | E・ボブリシェフ | ホンダ |
0'02.473 |
3 | K・デダイカー |
KTM |
0'09.193 |
4 | T・レオク |
ホンダ |
0'26.611 |
5 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'30.675 |
7 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'49.340 |
8 | クレメン・デサール |
スズキ |
1'13.591 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ | KTM |
47 |
2 |
K・デダイカー |
KTM |
45 |
3 |
E・ボブリシェフ | ホンダ |
40 |
4 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
34 |
5 |
M・ナグル |
ホンダ |
30 |
6 |
G・ポーリン |
カワサキ |
30 |
7 |
クレメン・デサール |
スズキ |
29 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
147 |
2 |
スズキ |
121 |
3 |
カワサキ |
108 |
4 |
ホンダ |
99 |
5 |
ヤマハ |
66 |
6 |
TM |
35 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | K・デダイカー |
KTM |
39'22.098 |
2 | A・カイローリ | KTM |
0'01.521 |
3 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'14.800 |
4 | E・ボブリシェフ | ホンダ |
0'37.145 |
5 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'44.981 |
6 | M・ナグル |
ホンダ |
0'52.555 |
7 |
G・ポーリン |
カワサキ |
1'00.383 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
142 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
116 |
3 |
K・デダイカー |
KTM |
115 |
4 |
G・ポーリン |
カワサキ |
108 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
89 |
6 |
E・ボブリシェフ | ホンダ |
87 |
7 |
T・サール |
カワサキ |
87 |
「きのうの寒さからも予想はしていたが、今朝は本当に寒かった。第1レースはスタートも良かったが、第2コーナーに入るところで何台かが集中して接近戦になり、一瞬のことだったがおそらくT・レオク(ホンダ)がぶつかってきて、転倒して頭を強く打ってしまった。少しの間めまいがして呆然としたが、再スタートするができ、後半追い上げて8位まで上がった。8位でもDNFになるよりは良いと思う。第2レースのスタートは慎重に、接触しないよう注意した。時間をかけてナグルをパスして5位でフィニッシュ、それ以上の特別なことは何もない。今週は体調不良で思うように練習ができなかった。言い訳するつもりはないが、あと2日間走り込む余裕があれば、もっと良い結果が出せたと思う。とはいっても今シーズンまだ先は長いので、ポジティブに取り組んでいきたい。」
「今日の決勝2レースは、本当に対照的な内容だった。第1レースは、スタートを5番手か6番手で出ることができて、この調子で行ければと思ったが、3ラップで腕が上がってしまい、マシンコントロールができずかなり焦ってしまった。疲れてはいないのにペースが上がらず、ゴール後もとにかく悔しかった。今日の路面にサスペンションのセッティングが合っていないと解ったので、メカニックのフランクに話すと、かつて2011シーズンにワイルドカードで出場した当時のセッティングを試してくれた。そのセッティングが実際とても良く、彼には感謝している。思いどおりのライディングができ、気持ちよくスピードに乗れて、第1レースからこのセッティングにしていればと思うと悔しいが、第2レースでトップ3に入ることができたのは、努力してくれたチームの皆のおかげだ。」