デサールが第1レース優勝で総合2位獲得、今季10度目のポディウム登壇。
7月27日~28日、ドイツのラウジツリングで開催された2013FIMモトクロス世界選権シリーズ第13戦、ロックスターエナジースズキのクレメン・デサールが第1レースで優勝、続く第2レースは2位となり、ファクトリーマシンRM-Z450WSと共に今季3度目の総合2位を獲得した。ポディウム登壇回数も今季これで10度目をマーク、第1レースでG・ポーリン(カサワキ)がクラッシュから第2レースをDNSとした事もあり、デサールはポイントランキングにおいても2位へと浮上、ランキング3位のK・デダイカー(KTM)に24ポイントをリードしている。
ラウジツリングのモトクロスコースは、12万人収容を誇るロードレースサーキットの一角に今大会用として整備され、全体にサンド質で荒れた路面が特徴。気温35度にも届こうかという厳しい暑さにもかかわらず、決勝日の特設コースには1万6000人のファンが詰めかけた。7週間後にトイッツェンタールでのモトクロス・オブ・ネイションズ開催を控え、ドイツのモトクロス熱はすでに充分盛り上がっている。一方でライダー達は、コース幅が広く豊富なライン取りが可能な反面ギャップの連続するテクニカルコースの攻略に取り組んだ。
この日のデサールは、決勝2レース共にスタートから好調だった。第1レース、トップを走行中のポーリンが激しいクラッシュでトップバトルから離脱、代わってトップに出たデサールは安定した走りで2番手のA・カイローリ(KTM)を最後まで寄せつけず、今季3度目となる1位フィニッシュを果たした。第2レースではカイローリに続く2位で、計47ポイント獲得はカイローリと同数だが、同ポイントの場合に第2レースの順位が優先されるためデサールは総合2位となった。
チームメイトのケビン・ストライボスは第1レース、第2レース共に5位フィニッシュで総合5位。ポイントランキングでもT・サール(カワサキ)を押さえて5位をキープしている。第2レースでスタートをミスしたストライボスは、後方13番手からの猛烈な追い上げを披露、ラップを重ねるごとに着実に順位を上げながらの5位フィニッシュを果たして好調をアピール。鮮やかなライン取りとハイペースのリズムに乗ったストライボスが、今季再びポディウムに上がる姿が期待される。
次戦第14戦は8月4日、チェコのロケットで開催される。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | クレメン・デサール |
スズキ |
39'51.482 |
2 | A・カイローリ |
KTM |
0'24.303 |
3 | T・サール |
カワサキ |
0'49.505 |
4 | K・デダイカー |
KTM |
0'53.674 |
5 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
1'03.417 |
6 | J・ローランツ |
ヤマハ |
1'08.995 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
47 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
47 |
3 |
K・デダイカー |
KTM |
38 |
4 |
T・サール |
カワサキ |
38 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
32 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
623 |
2 |
スズキ |
531 |
3 |
カワサキ |
512 |
4 |
ホンダ |
392 |
5 |
ヤマハ |
244 |
6 |
TM |
174 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
39'23.445 |
2 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'18.991 |
3 | K・デダイカー |
KTM |
0'36.843 |
4 | T・サール |
カワサキ |
0'41.582 |
5 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'44.381 |
6 | D・フィリッパーツ |
ホンダ |
1'06.379 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
611 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
503 |
3 |
K・デダイカー |
KTM |
479 |
4 |
G・ポーリン |
カワサキ |
465 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
397 |
「今日は調子が良く、スタートが完璧に決まらなくても、オープニングラップでトップ4まで追い上げることができた。第1レースはトップに立ってから、これはいつでも心がけていることなのだが、2番手以下をさらに引き離して余裕で勝つめに、走りのリズムを第一に走った。途中2回だけミスがあったが、全体的には上手く走ることができた。コースは少しトリッキーでテクニカルだったが、埃もあまり立たず、わりと走りやすかった。本当にとても暑かったが、路面はよく整備されていたと思う。第2レースは前半にトミー(サール)とのバトルがあったがものの彼の前に出て、それからはアントニオ(カイローリ)の後ろについて同じラインを走りながらチャンスを伺ったが、後半はさらに暑さが増して、とにかく走るだけで精一杯という感じだった。今日47ポイントを取ってランキング2位に上がったことは自分にとってもチームにとっても嬉しいが、ゴーティエ(ポーリン)の転倒は心配だ。ライバルのクラッシュや怪我はあって欲しくないといつも思う。今日ポディウムに上がれたのは嬉しいが、またしても総合2位はやはり悔しい。最終戦まで集中して結果を出し続けるのは大変なことだが、目標に向かってとにかく頑張りたい。」
「第1レースは順調なスタートから3番手につけた。が、このところの課題である走りのリズムとペースアップがここでも上手くいかず、一時は9番手まで落ちてしまい、最後に5位まで追い上げることができたのは良かった。でも中盤までの内容はこれではいけないと思う。第2レースはスタートでの失敗が最後まで響いてしまった。追い上げるのは簡単なことではなかったが、とにかく毎ラップ確実にタイムを出しながら、他のライダー達が疲れたところをパスしていった。苦しかったが粘って5位まで上がることができた。前にいるトミー(サール)もかなり疲れていたし、できれば彼を捕らえて順位を上げたかったが、それはできなかった。全体としては今回は満足できるレースだったし、特に第2レースは良い調子で走れた。」