デサール、今季4度目の総合優勝!ストライボスも総合2位、イギリスGPでスズキがワンツー達成!
8月24日~25日、イギリスのマタレーベイシンで開催された2013FIMモトクロス世界選権シリーズ第16戦、ロックスターエナジースズキでファクトリーマシンRM-Z450WSを駆るクレメン・デサールが、第1レース2位、第2レース1位で今季4度目の総合優勝に輝き、最終戦を待たず2013シリーズランキング2位を確定した。さらにチームメイトのケビン・ストライボスも第1レース、第2レース共に3位となり総合2位を獲得、自身で今季4度目のポディウム登壇を果たし、2人揃って嬉しいシャンパンファイトを披露した。スズキRM-Z450WSの総合ワンツーは今季2度目、そしてWMXもあと1戦を残すのみとなった。
マタレーベイシンサーキットでは、第2回MXGPフェスティバルと題してMX1、MX2の他WMX、VMX、EMXなど全11クラスが盛大に開催され、詰め掛けたおよそ2万5000人の観客を魅了した。午前中は気温が低く、雨が降ってウェットなわだちを作り、路面はスリッピーに。午後になると太陽が出てコースは短時間でドライコンディションとなるなど、ライダー泣かせの変わりやすい天候の中、荒れた路面でのビッグジャンプなど危険ながら迫力満点の見せ場もあり、ライダー達にとっては勝負を賭けた最高の舞台となった。
決勝第1レースはA・カイローリ(KTM)が1位で今シーズンのチャンピオンを決め、デサールは続く2位でフィニッシュ。第1レースで少々苦戦したものの、デサールは第2レースで本来のリズムを取り戻すとスタートからフィニッシュまで完璧なトップライドを披露した。カイローリが転倒により順位を落とし、ネイションズではチームメイトのベルギー出身ライダーで2番手を走っていたJ・バンホービーク(カワサキ)にも大差をつけ、デサールが1位フィニッシュ。最近の8レースでは5回の1位獲得で波に乗るデサールは、最終戦を前に2013シリーズランキンング2位を確定した。
チームメイト、ケビン・ストライボスの活躍も目立った。第1レースは順調なスタートから3番手につけると安定した走りでそのまま単独3位フィニッシュ。続く第2レースはまさかのスタート失敗でオープニングラップ11番手となったものの、冷静なライン取りと積極的な走りで着々と順位を上げた。トリプルジャンプをアウトから飛びE・ボブリシェフ(ホンダ)をパスしたシーンなどはまさしくベテランらしいテクニックで、最後は3位で上がり、今季ベストの総合2位を獲得。この結果によりポイントランキングでストライボスは現在5位につけているが、4位のG・ポーリン(カワサキ)にわずか4ポイント差と迫り、最終戦ではランキング4位浮上を狙う。
WMXは9月8日のオランダGPで今季最終戦を迎える。会場となる南オランダのベネルクスはロックスターエナジースズキの本拠地からも比較的近く、チームはいよいよ最終準備に入る。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
40'12.219 |
2 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'13.729 |
3 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'19.596 |
4 | E・ボブリシェフ |
ホンダ |
0'37.345 |
5 | K・デダイカー |
KTM |
0'44.925 |
6 | T・サール |
カワサキ |
0'52.268 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
クレメン・デサール |
スズキ |
47 |
2 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
40 |
3 |
E・ボブリシェフ |
ホンダ |
36 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
31 |
5 |
T・サール |
カワサキ |
29 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
745 |
2 |
スズキ |
675 |
3 |
カワサキ |
620 |
4 |
ホンダ |
502 |
5 |
ヤマハ |
322 |
6 |
TM |
241 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | クレメン・デサール |
スズキ |
39'39.867 |
2 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'09.276 |
3 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'16.160 |
4 | E・ボブリシェフ |
ホンダ |
0'28.647 |
5 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'39.680 |
6 | K・デダイカー |
KTM |
0'50.764 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
718 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
647 |
3 |
K・デダイカー |
KTM |
573 |
4 |
G・ポーリン |
カワサキ |
513 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
509 |
「4回目の総合優勝は本当に嬉しい。第1レースでは今ひとつ調子が上がらず、走っていても変な緊張感があったが、第2レースはスタートからトップに出ることができ、後ろでアントニオ(カイローリ)のミスもあって楽な展開になった。雨で路面コンディションが変わったことも自分では楽しむ余裕があり、クレイジーなジャンプもあったが、ライン取りも選べて上手く走ることができた。イギリスGPではこの3年ほど勝てていなかったので、今日の総合優勝は最高に嬉しい。」
「満足のいく結果で嬉しい。第1レースはスタートが上手く決まり、最初からトップバトルに加わって、途中1箇所スローダウンを余儀なくされた所もあったが、3位の結果は自分でも納得できた。第2レースはスタートに失敗してしまい、これはかなり頑張らなくてはと覚悟したが、やはり3位まで追い上げることができて良かった。今日は自分のライディングにも、チームでまた総合ワンツーが取れたことにも満足している。特に第2レースの終盤でボブリシェフをパスした時のジャンプは最高だった。おそらくボビーが少しミスした感じでのところに自分が勢い良く仕掛けていった感じで、実はちょっとヒヤリとしたが上手くいって良かった。今シーズンでも今日は最高のレースができたと思う。次はリーロップだが、ここは2007年に勝っている所だし、得意なサンドコースなのでぜひまた勝ちを狙って頑張りたい。」