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2022.09.25
2022 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ 第16戦 MOTUL 日本グランプリ
決勝レポート
リンス、津田ともに完走ならず。最後のホームGPは悲しい幕切れに。
チームスズキエクスターにとって最後のホームグランプリとなる日本GP決勝において、アレックス・リンスと津田拓也の両ライダーはマシントラブルにより、残念ながら完走することが叶わなかった。
3年ぶりにもてぎに集結したトップライダー達は、MotoGP開催を待ちわびた日本の多くのファンにより、熱狂的な歓迎を受けた。
歯車が噛み合わなかった土曜日の予選結果により18番手からスタートしたリンスであるが、いつものように追い上げのレースを期待させた。レースがスタートすると、リンスは12番手に位置しつつ速いグループのなかで走行する。しかし周回数が進むにつれ、フロントエンドに異変を感じ徐々にポジションを落とし始め、症状が悪化していったためピットイン。15周でレースを終えることとなった。レース序盤にゼブラゾーンでハードブレーキングをした際にホイールのリムが曲がってしまい、スローパンクチャーに見舞われたことが原因であった。
ジョアン・ミルの代役参戦となった津田にはさらなる悲劇が襲う。マシンよりオイル漏れが発生してしまい、エギゾーストに付着したことで火災が発生。すぐにコースを外れマシンから離れたことで火傷を負うことはなかったが、MotoGP参戦のチャレンジは12周で終了してしまった。
チームスズキエクスターは気持ちを切り替え、5日後に迫ったタイGPに望む。
3年ぶりにもてぎに集結したトップライダー達は、MotoGP開催を待ちわびた日本の多くのファンにより、熱狂的な歓迎を受けた。
歯車が噛み合わなかった土曜日の予選結果により18番手からスタートしたリンスであるが、いつものように追い上げのレースを期待させた。レースがスタートすると、リンスは12番手に位置しつつ速いグループのなかで走行する。しかし周回数が進むにつれ、フロントエンドに異変を感じ徐々にポジションを落とし始め、症状が悪化していったためピットイン。15周でレースを終えることとなった。レース序盤にゼブラゾーンでハードブレーキングをした際にホイールのリムが曲がってしまい、スローパンクチャーに見舞われたことが原因であった。
ジョアン・ミルの代役参戦となった津田にはさらなる悲劇が襲う。マシンよりオイル漏れが発生してしまい、エギゾーストに付着したことで火災が発生。すぐにコースを外れマシンから離れたことで火傷を負うことはなかったが、MotoGP参戦のチャレンジは12周で終了してしまった。
チームスズキエクスターは気持ちを切り替え、5日後に迫ったタイGPに望む。
リビオ・スッポ チームマネージャー
「スズキのホームグランプリにおいて、この結果は我々が期待したものとは全く違うものとなってしまいました。ましてや、応援してくれた素晴らしいファンの皆さんにこんな形でさようならを言わなければならないなんて。津田のマシンからの火災は、少しのオイル漏れから出火したものでしたが、彼が負傷しなかったのは幸いでした。リンスはハードブレーキングの際にゼブラゾーンに乗ってしまったことでフロントホイールにダメージを受けてしまいピットインしなければなりませんでした。一つ救いなのは、くよくよしている時間などないということでしょう。我々は翌週に控えるタイGPにすぐに向かい、そこにフォーカスしていかなければならないのですから。」
河内 健 テクニカルマネージャー
「昨日の予選結果はあまり良くありませんでしたが、レースに向けては良い手応えがありました。しかし残念ながら、ライダーは2人共トラブルを抱えてレースをリタイヤすることとなりました。日本の多くのファンの皆さんの前で素晴らしいレースを見せることが出来ると思っていただけに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。レースはまだ4戦残っていますので、残りのレースで少しでも良い成績を残せるように、あきらめずに全力を尽くしていきたいと思います。」
アレックス・リンス
「チームにとっては本当に残念な1日だったね。決勝はスタートも決まっていくつかポジションアップすることも出来たんだ。そして3コーナーに差し掛かったとき、僕はアウトサイドから何人かのライダーを抜きにかかったんだ。その時にゼブラゾーンに乗ってしまったんだけど、それからフロント周りのフィーリングがおかしくなっていったんだ。空気が少しずつ抜けていくような感触があって、徐々にポジションも落とすことになってしまい、最後にはどのコーナーでも転びそうになってしまったからピットインを決めたんだ。クルーが確認してくれたところ、ホイールのリムが曲がってしまい、エアーが漏れていることがわかったんだ。全く違う結果を期待していただけに、応援してくれたみんなのために良い結果を残せなかったのが心残りだよ。」
津田 拓也
「スタートは上手く決まったのですが、その後エンジンに何かおかしな感触があったので、注意深く走行をしていました。突然エンジンのパワーが落ちたと思ったら今度は火が出たので、すぐにマシンをコース外に止めました。マシンの車体周りは本当に良いフィーリングだったので、この結果はとても残念です。とはいえ、今回の代役参戦は自分にとって本当に良い経験となりました。このような素晴らしい環境で走れるチャンスを頂けて感謝の気持ちでいっぱいです。」
RESULT
2022 MotoGP 第16戦 日本GP 決勝結果
順位 | No. | ライダー | チーム名 | メーカー | タイム/トップ差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 43 | J・ミラー | Ducati Lenovo Team | DUCATI | 42'29.174 |
2 | 33 | B・ビンダー | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | +3.409 |
3 | 89 | J・マルティン | Prima Pramac Racing | DUCATI | +4.136 |
4 | 93 | M・マルケス | Repsol Honda Team | HONDA | +7.784 |
5 | 88 | M・オリベイラ | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | +8.185 |
6 | 10 | L・マリーニ | Mooney VR46 Racing Team | DUCATI | +8.348 |
7 | 12 | M・ビニャーレス | Aprilia Racing | APRILIA | +9.879 |
8 | 20 | F・クアルタラロ | Monster Energy Yamaha MotoGP | YAMAHA | +10.193 |
9 | 23 | E・バスティアニーニ | Gresini Racing MotoGP | DUCATI | +10.318 |
10 | 72 | M・ベツェッキ | Mooney VR46 Racing Team | DUCATI | +16.419 |
11 | 5 | J・ザルコ | Prima Pramac Racing | DUCATI | +16.586 |
12 | 44 | P・エスパルガロ | Repsol Honda Team | HONDA | +17.456 |
13 | 73 | A・マルケス | LCR Honda CASTROL | HONDA | +18.219 |
14 | 21 | F・モルビデリ | Monster Energy Yamaha MotoGP | YAMAHA | +19.012 |
15 | 35 | C・クラッチロー | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | YAMAHA | +19.201 |
16 | 41 | A・エスパルガロ | Aprilia Racing | APRILIA | +25.473 |
17 | 49 | F・ディ・ジャンアントニオ | Gresini Racing MotoGP | DUCATI | +27.006 |
18 | 25 | R・フェルナンデェス | Tech 3 KTM Factory Racing | KTM | +29.374 |
19 | 87 | R・ガードナー | Tech 3 KTM Factory Racing | KTM | +29.469 |
20 | 30 | 中上 貴晶 | LCR Honda IDEMITSU | HONDA | +43.294 |
DNF | 63 | F・バニャイア | Ducati Lenovo Team | DUCATI | 1 lap |
DNF | 42 | アレックス・リンス | Team SUZUKI ECSTAR | SUZUKI | 10 laps |
DNF | 40 | D・ビンダー | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | YAMAHA | 10 laps |
DNF | 85 | 津田 拓也 | Team SUZUKI ECSTAR | SUZUKI | 13 laps |
DNF | 45 | 長島 哲太 | Team HRC | HONDA | 15 laps |
MotoGP ポイントランキング(第16戦 日本GP終了時)
順位 | ゼッケン | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 20 | F・クアルタラロ | YAMAHA | 219 |
2 | 63 | F・バニャイア | DUCATI | 201 |
3 | 41 | A・エスパルガロ | APRILIA | 194 |
4 | 23 | E・バスティアニーニ | DUCATI | 170 |
5 | 43 | J・ミラー | DUCATI | 159 |
6 | 33 | B・ビンダー | KTM | 148 |
7 | 5 | J・ザルコ | DUCATI | 138 |
8 | 35 | J・マルティン | DUCATI | 120 |
9 | 12 | M・ビニャーレス | APRILIA | 113 |
10 | 42 | アレックス・リンス | SUZUKI | 108 |
11 | 88 | M・オリベイラ | KTM | 106 |
12 | 10 | L・マリーニ | DUCATI | 101 |
13 | 72 | M・ベツェッキ | DUCATI | 80 |
14 | 36 | ジョアン・ミル | SUZUKI | 77 |
15 | 93 | M・マルケス | HONDA | 73 |
16 | 44 | P・エスパルガロ | HONDA | 47 |
17 | 30 | 中上 貴晶 | HONDA | 46 |
18 | 73 | A・マルケス | HONDA | 42 |
19 | 21 | F・モルビデリ | YAMAHA | 28 |
20 | 49 | F・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | 23 |
21 | 4 | A・ドビツィオーゾ | YAMAHA | 15 |
22 | 40 | D・ビンダー | YAMAHA | 10 |
23 | 87 | R・ガードナー | KTM | 9 |
24 | 25 | R・フェルナンデェス | KTM | 8 |
25 | 35 | C・クラッチロー | YAMAHA | 3 |
26 | 6 | S・ブラドル | HONDA | 2 |
27 | 51 | M・ピロ | DUCATI | 0 |
28 | 32 | L・サバドーリ | APRILIA | 0 |
29 | 92 | 渡辺 一樹 | SUZUKI | 0 |
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第16戦 日本GP終了時)
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | DUCATI | 371 |
2 | APRILIA | 226 |
3 | YAMAHA | 221 |
4 | KTM | 181 |
5 | SUZUKI | 134 |
6 | HONDA | 113 |
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第16戦 日本GP終了時)
順位 | チーム | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati Lenovo Team | 360 |
2 | Aprilia Racing | 307 |
3 | Prima Pramac Racing | 256 |
4 | Red Bull KTM Factory Racing | 254 |
5 | Monster Energy Yamaha MotoGP | 247 |
6 | Gresini Racing MotoGP | 193 |
7 | Team SUZUKI ECSTAR | 185 |
8 | Mooney VR46 Racing Team | 181 |
9 | Repsol Honda Team | 122 |
10 | LCR Honda | 88 |
11 | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | 28 |
12 | Tech 3 KTM Factory Racing | 17 |