「鈴鹿8耐特有の暑さは大切なテスト項目のひとつですが、2日目の午後になって、やっと路面温度が45℃前後まで上昇して、マシン、タイヤ、サスなど8耐特有の気候に少しずつですがアジャストすることができました。シルバンと一樹との組み合わせこそ初めてですが、まるで違和感なくセッティングを詰めることができました。最終日の雨も僕にとってはプラスでした。ブリヂストンのレインタイヤのポテンシャルを試せたから良かったです。」
「ヨシムラでは今年3年目になるんだけど、毎年マシンが進化しているので、今回の合同テストの狙いは、まずはスーパーバイクに慣れることなんだ。ペアライダーとのアジャストも含め、昨年の状況をリセットするんだ。ただ、鈴鹿サーキットはとてもエキサイティングで好きなコースだから、そのプロセスも楽しみながら取り組めている。鈴鹿8耐特有の暑さ対策については2日目の走行がいいデータ収集になったと思う。」
「テストを通じて最も大きなポイントは、初顔合わせとなる3名のライダーの調整ですね。シルバンの身長が180cm近いので、窮屈さをアピールするかと思っていましたが、さすがトップライダーだけあって身長170cmの僕のセットでもアジャストしてきました。それを含め対応力の深さ、引き出しの多さは、チームメイトとして勉強になります。2日目の最終セッションではロングランを僕が担当しました。一定の速さをキープして周回できたので、大きな安心材料になりました。」
「まず事前テストにチームスタッフとともに参加できたことに感謝しています。多くの方々のサポートがなければ実現しなかったからね。残念だったのは「ちょっと寒い」気候だったことかな。鈴鹿ならではの暑さは知っているので、この寒さは意外だった。チームとしてはいいコンパウンドのタイヤを選べたことと、チームメイトがそろってターゲットタイムに近いところで走れたことがポジティブポイントだね。」
「初日は1年ぶりの鈴鹿サーキットに慣れるのに少し時間を必要としたかもしれないね。タイムもそれほどいい感じじゃなかったから。でも2日目に入って、路面温度も上がってきて、攻めた走りができるようになり、満足できる結果を残せたと思う。まだまだ日本の夏らしい気候にはなっていないけど、この段階での手ごたえはあったよ。最終戦での大逆転を狙っているよ。射程圏内までセットアップは進んでいるからね。」
「世界耐久選手権を戦っている僕らにとって、鈴鹿8耐、つまり年間チャンピオンが決まる最終戦はとても大きな意味を持っているんだ。トップとのギャップはわずか5ポイントだから、チャンピオンシップの頂点に立つために、このテストでチョイスしたタイヤのフィーリングがとてもよく、他のパーツも好感触を得られたのは心強い結果だよね。今年は昨年以上の結果を狙って、一番高いところに登るよ。」
「僕自身の大きなテーマのひとつだったフロントタイヤの安定性に関しては、かなり向上しました。パーフェクトとは言えませんが、安定性に関連してくるタイヤやサス、車体の向きなど細かな調整を行うための大きな一歩になったことは事実です。転倒もあり消化すべき項目をクリアできなかったのは残念ですが、他チームとのギャップを埋めるのに有意義な3日間だったと思います。」
「ライダーとしては、消化不良もありましたが、ほぼ満足しています。というのも、僕自身は1年ぶりに8耐マシンに乗りましたが、ペースの上げ方も悪くないし、タイヤやハードの面でいろいろ試すことができたので、レースウィークに持ち越す項目が大分減った気がします。最初は、拓也さんのセットで乗り始めたのですが、そのままでも十分乗りやすく、お互いのセッティングの方向性を絞り込めたのも大きかったですね。」
「鈴鹿らしくない涼しさにちょっと拍子抜けしましたが、本番でもどんな気象条件になるかなんて分からないので、フレキシブルに対応できる体制、マシンづくりへの柔軟さを確かめられたテストになりました。またトミーとブラッドリーにとっては久し振りの鈴鹿になるので、チームとしては二人の走行を少し多くして、セッティングも僕が彼らにアジャストするようなカタチで取り組みました。タイム的にはまだまだですが、トータル的には順調だと思います。」
「合同テストでの大きな目標は「more easy」なバイクを作り上げることなんだ。3人のライダーにとって、扱いやすくて負担の小さなポジションやセッティングを見つけていくこと。それができれば十分ポディウムを狙えるとボクは信じている。特に2日目のドライセッションでのテストは、ハードプッシュできたから仕上がりとしては85%ぐらいだと思う。まだまだ改良するポイントはいくつか必要だけど、残り15%はレースウィークだね。」
「昨年のMFJ-GP以来の鈴鹿サーキットだけにプレッシャーはあるけれど、心地よい緊張感の中でテストに臨むことができた。僕にとって今回のテストでは、環境やマシンにまず慣れること。その先に表彰台が見えてくるというのが、理想かな。もちろん、まわりには速いチームが揃っているので簡単じゃないのは分かっている。少しの幸運が必要なこともね。残りのテスト項目をクリアすることで、きっとそこに近づけると信じているよ。」
「充分な手ごたえがあった3日間でした。スピードも速いし、アベレージを意識した周回も順調でした。SSTクラス優勝を十分狙える準備は整っているよ。1周のフライングラップは、狙ったターゲットに届かなかったけど、個人的にはアベレージタイムが安定しているので問題ないと思っている。雨になった最終日については僕のファミリーネームを見てくれれば分かるよね。雨は得意さ。ドライももちろんだよ。レースウィークを楽しみにしていて。」
「6月の合同テストの段階からチームに合流して9秒台をマークするなど、滑り出しは好調だよ。今回の合同テストにスムーズに入っていくことができたんだ。今回はチームのマシンに慣れることと、燃費に対する課題をクリアすることだった。チームとしては、なるべく給油回数を少なくしていきたいと考えているから、一発の速さよりも燃費調整を強くイメージしながら走行したんだ。全体としては順調で、とても満足しているね。」
「ジョシュと僕のペアは今年で6年目です。ライダー的にはおなじみの光景かもしれませんが、今年からサスペンションとタイヤを変更しました。この変更でゼロからのデータ収集作業となっています。特にタイヤの特性については二人のインフォメーションをベースにしながら、特性をチェックしています。どうやれば速く走らせることができるかを挑戦してみました。結果は上々で、雨での走行性能も確認できて良い感じでレースウィークを迎えられます。」
「正直言うと疲れました。心地いい疲労ですけどね。個人的には耐久用マシンにずいぶん慣れてきて、一定のレベルをキープしながらコンスタントに周回できるようになったとは思います。しかし他のチームも着々とレベルアップしているのが分かるので、もうひとつ高いところで勝負できるように持っていきたいです。タイム的には2分17秒台で周回できるマシン作りですね。ひとまず今回のテストでは大きく前進した気がします。」
「ケガの影響もあって、今回のテストは見送りとなりましたが、あくまで本番レースでベストを尽くすための「積極的な見送り」だと捉えています。実際のコースには出られませんでしたが、ペアライダーの動きやセッティングの仕方、狙っている方向性などが冷静に観察できたので、決して無駄ではなかったと自負しています。今回の8耐は水曜日に合同テストの時間があるので、そこで僕なりにアジャストしていければと考えています。」
「テスト初日が1年ぶりのライディングという状況ながらも、チームスタッフが1年をかけてこれまで作り上げてきたマシンは思った以上に乗りやすく、スムーズにレースモードに入り込めました。自分としてはまず、慣れることを主眼にこのテストを迎えましたが2日目午後の走行では、武田選手とのマッチングもことのほかうまくいき笑顔で終了できました。残すは今回ライディングできなかった上林選手を含め3人の調整となりますね。」