目まぐるしく変わる気象条件下で、スズキ勢は着実にセットアップをすすめた
42回を数える鈴鹿8時間耐久レース。その公式合同テストが7月9~11日の3日間で行われた。初日は、雨が心配されたが、ナイトセッション終了まで曇り空だった。翌10日は晴れて、路面温度も鈴鹿8耐らしい45℃あたりまで上昇したが、最終日は朝から雨となり、鈴鹿8耐本番で想定される天候が揃い、各チームにとっては様々なバリエーションを試せる有意義なテストとなった。
今回の合同テストに参加したスズキ勢は世界耐久選手権のスズキオフィシャルチームSUZUKI ENDURANCE RACING TEAM(以下SERT)を筆頭に、主要チームが集結した。現在、チャンピオンシリーズで2位につけるSERTは、ヴァンサン・フィリップ、エティエンヌ・マッソン、グレッグ・ブラックと昨年同様の顔ぶれ。ヨシムラスズキMOTULレーシング(以下ヨシムラ)は、加賀山就臣、シルバン・ギントーリ、渡辺一樹が並ぶ。TK SUZUKI BLUE MAX(以下TK SUZUKI)は、津田拓也と浦本修充の2名で臨む。S-PULSE DREAM RACING・IAI(以下エスパルス)は、生形秀之、トミー・ブライドウェル、ブラッドリー・レイ。また、改造範囲が制限され、市販車に近い状態のマシンで戦うSSTクラスにエントリーしたMotoMap S.W.A.T.(以下モトマップ)は、ジョシュ・ウォーターズ、ダン・リンフット、青木宜篤の布陣。そしてスズキ社内チームの浜松チームタイタン(以下タイタン)は武田数馬、上林隆洸、和田憲史郎の3名がエントリー(上林はケガのため合同テストでのライディングを回避)した。
10日のドライコンディションでの総合結果は、2'07.495のヨシムラが総合6番手(チーム総合では5番手)、エスパルスが2'07.966で12番手(チーム総合9番手)、SERTは2'08.607の18番手(チーム総合11番手)、2'09.524をマークしたTK SUZUKIが22位(チーム総合14位)。
SSTクラスのモトマップは9日のセッション3で2'09.940をマークした。またタイタンは10日のセッション6で2'16.793をマークした。
最終日の11日は、未明から降り始めた雨がさらに強さを増して、朝からヘビーウエットのコンディションとなり、レインコンディションでの確認作業が大きなテーマとなった。そんな中2'20.581をマークしたヨシムラがスズキ勢トップとなる総合2番手。次いでTK SUZUKIが2'22.094で7番手につけ、エスパルスが2'22.828で10番手となった。