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2016年9月11日
全日本モトクロス選手権 第7戦 近畿大会 名阪スポーツランド(奈良県)
怪我を乗り越え小島庸平が両ヒート表彰台を獲得。熱田孝高は表彰台に及ばず総合5位
IA2竹中純矢は第1ヒートで2位表彰台を獲得、総合3位 昨シーズン最高峰IA1クラスの初タイトルを獲得し、連破を目指す小島庸平とランキング2位の熱田孝高、IA2クラスに竹中純矢と昨年と3人体制を敷くTeam SUZUKI。エースの小島は前回東北大会で手の甲を骨折。完治には至っていないが土曜日の練習走行からトップタイムをマークするなど高い実力を見せつけた。一方、竹中は夏のインターバルにモトクロス世界選手権のベルギー、スイス大会にスポット参戦。モトクロスの本場で研鑽を積んできた。 IA1クラス第1ヒート。まずまずのスタートを決めた小島はオープニングラップを上手くクリアし3番手でコントロールラインを通過。手の怪我を抱え無理のできない状況で、先行する2台のトップ争いを冷静に観察していた小島は6周目に田中教世(カワサキ)をパスし2番手に浮上する。中盤以降しっかりとトップをフォローしチャンスを伺った小島は、勝負に持ち込むことこそ出来なかったものの、田中の反撃を退け、しっかりとこのポジションを守ってフィニッシュ。堂々の2位でフィニッシュし、前回ケガで失った表彰台を取り戻した。一方、オープニングラップ10番手から追い上げを開始した熱田は、序盤二つ順位を上げたもののここから思うようにタイムを上げることができず、単独8位のポジションでチェッカーを受けた。 IA1クラス第2ヒート。小島の鮮やかなホールショットでレースがスタート。オープニングラップ、ライバル成田 亮(ホンダ)の先行を許し2番手で戻ってきた小島は、前半7周目までこのポジションをキープ。しかしレースが中盤にさしかかると、小島はそれまでのペースを維持するのが厳しい状況になり8周目にひとつポジションを下げる。その小島の背後には、オープニングラップ6番手から順位を上げてきた熱田が徐々に接近。レース終盤、スパートをかけた熱田は小島の背後に迫るが、小島もしっかりと応戦し、チームメイト同士の表彰台バトルは小島が熱田を抑えてダブル表彰台を獲得。熱田は4位でフィニッシュした。 IA2クラス第2ヒート。アウト側の不利なスタートからなんとか混戦をくぐり抜けて6番手でオープニングラップをクリアした竹中は、2周目にひとつ順位を落としたもののそこから持ち直して前半は7番手をキープ。レース中盤の9周目、古賀太基(ホンダ)をパスして6番手とした竹中は、終盤先行していた横澤拓夢(ホンダ)を捉えると16周目にこれをパスし5番手に浮上。更なるポジションアップを図った竹中だったが、この時点で前のライダーとはかなりの差が開いており、竹中は5位のポジションをキープしてチェッカーを受けた。 小島庸平(IA1) 第1ヒート2位/第2ヒート3位 総合3位 「手の怪我を乗り越えるためにインターバルにやれることは全てやってきたつもりですが、レースがそんなには甘くないことは十分理解しているし、レースモードでの練習ができていなかったので、体力的に厳しかったですね。ただ、そんな状況で最低表彰台という目標は達成できたから、まぁまぁ上出来だったと思います。当然満足なんて出来ませんが、次のレースまでの3週間、レースで使える体力を取り戻して、残り4ヒート全部勝つことを目指す。それだけです。」 熱田孝高(IA1) 第1ヒート8位/第2ヒート4位 総合5位 「予選からスタートでギア抜けがあって出遅れてしまったんです。スタートで出ないとスペース的にパスすることが難しいコースで、ヒート1はなんとか前に出ようとしたら腕上がりを起こしてしまいました。それでヒート2の前にエンジンを交換してセッティングも変えて今度はいい感じで出れたんですが、あと一歩で2コーナーのところで接触。スタート勝負のコースであれがなければ表彰台まで行けたと思うんですが。次は大好きなオウヴィレなんで、気持ちを切り換えて、もちろんアタマを狙っていきます。今回は前に逃げられてしまったけど、次はそうさせないレースをします。」 竹中純矢(IA2) 第1ヒート2位/第2ヒート5位 総合3位 「夏のインターバルに世界選手権にチャレンジし、その成果を出そうと思っていたのに予選で2度転倒。1度目はホコリでバンクが落ちてるのが見えなかったんですが、2度目は自分の単純なミスで、もうホント自分にうんざりですね。結果、スタートは不利なアウト側のグリッドしか選べず、ヒート1は比較的前に上がれましたが、ヒート2は更にラインが限られた状態で、前のライダーをなかなか抜けなくて、トップ争いからは大きく遅れてしまいました。それでも世界で学んできたことの成果は出たと実感しています。次は地元でのレース。これまであまりいい結果を残せていないんですが、ひたすら練習してメンタルを含めより強くなって結果に繋げたいと思っています。」 渡辺 明 監督 「竹中は自分から率先してGPに出向いて、今回のヒート1ではトップ争いもできたし、確実に良くなっていると思います。ヒート2はイマイチでしたが、ああいう展開でもすぐに上に上がる瞬発力が必要ですね。小島はそれが出来ていて、手の骨にピンが入った状態でダントツのタイムを出して見せた。熱田も頑張ったと思います。ただ、追い上げて勝って見せるのが熱田本来の持ち味なのに、そのスピードがなかった。ポイントは厳しくなりましたが、タイトルを争う上で、例え勝てなくても最低2位には入るというのが重要。残り2戦、レースは最後まで何があるか分からないので、十分チャンスはあると思っています。」
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