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2016年7月24日
全日本モトクロス選手権 第6戦 東北大会 藤沢スポーツランド(岩手県)
熱田孝高が第1ヒートで2位表彰台を獲得。小島庸平は予選で負傷した手を庇いながら貴重なポイントを獲得
予選で足を痛め苦戦した、IA2竹中純矢は5-7位で総合6位 昨シーズン最高峰IA1クラスの初タイトルを獲得し、連破を目指す小島庸平とランキング2位の熱田孝高、IA2クラスに竹中純矢と昨年と3人体制を敷くTeam SUZUKI。会場の藤沢スポーツランドは、過去小島が最も得意としてきたコース。熱田にとっては地元でもあり、竹中も含め、勝利することを目標にこのレースに臨んだ。しかし予選レースで竹中が足を負傷。スタート直後に他車と接触転倒した小島は手の甲を骨折してしまい、チームにとってタフで厳しいレースとなった。 IA1クラス第1ヒート。好スタートを決めた熱田の後方、1コーナーでは7台が絡むマルチクラッシュが発生。このアクシデントをかわし熱田は2番手、小島は12番手でオープニングラップをクリアした。先行する新井宏彰(カワサキ)と田中教世(カワサキ)の間に入ってトップ浮上のチャンスを伺っていた熱田は、なんとか攻略の鍵を見いだそうとする。しかし3台のトップ争いにはさほどのタイム差がなく、熱田は確実に2番手のポジションをキープしてチェッカーを受け、今季自己ベストとなる2位、シーズン3度目の表彰台を獲得した。一方我慢の走りを続けた小島は、上位から1周遅れとなったものの最後まで走りきり13位でフィニッシュ。ランキングポイントに8点を加算した。 IA1クラス第2ヒート。ホールショットを奪ったのは新井。ややスタートで出遅れた熱田は1周目10番手のポジションから追い上げを開始した。ライバルたちが荒れたコースの攻略に苦戦する中で、2周目に7番手に順位を上げた熱田は、確実に順位を挽回しレースが後半に入った11周目には4番手に浮上。ここから更にペースを上げた熱田だったが、上位3台との差を詰めるには至らず、表彰台まであと一歩の4位でフィニッシュした。オープニングラップを15番手で通過した小島は、このヒートもひたすら我慢の走りに徹して16位でチェッカーを受け更に5ポイントを獲得。両ヒートで貴重な13点をタイトル争いに加算した。 IA2クラス第2ヒート。またしてもスタートで前に出ることができなかった竹中は、1周目を9番手でクリアし追撃を開始。前半二つ順位を上げて7番手に浮上した竹中だが、中盤以降もペースを維持して先行するライダーとの差を徐々に詰めて最後は背中を捉えるが、あと一歩のところで逆転することは出来ず7位でフィニッシュした。 熱田孝高(IA1) 第1ヒート2位/第2ヒート4位 総合3位 「ヒート1はスタートで前に出て、前半もうちょっとペースを上げることができれば良かったのだけど、前のライダーも速くて逃げられてしまった。仕切り直して臨んだヒート2は、コースも荒れてチャンスだったのだが、スタートが決まらず、追い上げている間に前とは離れてしまい、3位が見えたが追い付くことができなかった。夏はひたすらスタートの特訓をして、残り3戦での勝利をめざします。」 小島庸平(IA1) 第1ヒート13位/第2ヒート16位 総合16位 「得意の藤沢で勝って終盤戦に臨むつもりが、予選で隣のライダーと接触しバランスを崩したところに後ろから突っ込まれて転倒。左手の甲を骨折してまともにハンドルを握ることもできない状態で、ひたすら痛みを堪えながらのキツいレースとなってしまった。これ以上悪化させないことと、1ポイントを取るために走り続けた。幸い夏のインターバルがあるので、終盤戦に向けて治療し調整する。レースをやっていればこういうこともある。ただ、どんな状況になっても諦めるつもりはないし、そのためも大きなポイントを獲得できたと思う。」 竹中純矢(IA2) 第1ヒート5位/第2ヒート7位 総合6位 「予選のときコーナーで足を引っかけて捻ってしまった。ヒート1はスタートをミスして、中盤ある程度調整できて後半追い上げたが、もう一人行けるところで終わってしまった。ヒート2はトップと比べて根本的にペースが遅すぎました。夏のインターバル、ヨーロッパに遠征してGPに2戦スポット参戦し、ベルギーの国内レースにも出場する予定。これをきっかけに自分に足りないものを見つけて、残り3戦は1番高い所に上がれるようにします。」 渡辺 明 監督 「小島にとっては最も自信があり、また熱田も地元で、問題なく準備ができて臨んだレースだった。ところが予選では小島と竹中にアクシデント。決勝ヒート1のスタートでは深谷も負傷してしまったし、ライバルの成田はマシントラブルと波瀾が起きた。どんなに慎重に、十分気をつけていてもこういったアクシデントは起きてしまう。それだけに勝てるときに勝つのではだめで、好きも苦手も言わず、どんなときでも勝てる状況を作っていく必要がある。小島には1ポイントでも取りたいという本人の気持ちがあったので、チームも規定周回数とラップタイムを計算するなど、可能な限りサポートした。ひたむきに1戦1戦頑張るしかない。竹中は夏にGPにスポット参戦する。リズムを崩しているので復調のきっかけにして欲しい。」
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