The Perfect Marriage of Power and Poise
究極のスポーツライディングを楽しむために
優れた動力性能をどなたにでも楽しんでいただけるよう、扱いやすく造り込む。初代から続く熱い思いを胸に、1,339cm3水冷直列4気筒エンジンを徹底的に見直し改良を加えた。トータルバランスを向上させ、エンジン効率と耐久性を高めながら、平成32年(令和2年)国内排出ガス規制に対応。
進化した出力特性、耐久性、コントロール性
見た目の印象を覆す扱いやすさも「Hayabusa」の魅力の一つである。その魅力をさらに伸ばすため、高回転の出力を低中回転に振り分けて実用域の出力を増加させることで、リニアでコントロール性のある出力特性を造りこんだ。従来の2渦流式燃焼室(TSCC)に対し、充填効率の改善を図った燃焼室に変更。ファンネル筒内に設けられたプレートへ側面から噴霧を衝突させ、空気とガソリンの混合を促進させるスズキサイドフィードインジェクター(S-SFI)と、43mm電子制御スロットルボディを吸気系に採用。バルブのオーバラップを減らし、エキゾーストパイプの#2#3に加え、#1#4も連結管で接続したことで低中速域のパフォーマンスとコントロール性を向上させた。
「Hayabusa」のエンジンが持つ高い耐久性をさらに伸ばすため、ピストンやコネクティングロッドは軽量化した上で強度剛性の最適化を行い、クランクは油路変更によりエンジン内オイル分配を見直して各部の潤滑性を向上させた。また、トランスミッションやカムチェーンテンショナなど多数の部品形状変更も実施した。その変更はエンジンケースボルトの締付方法変更やネジ穴の加工方法変更にまで及んだ。
スズキインテリジェントライドシステム (S.I.R.S.)
様々な走行シーンに対応する電子制御システムS.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)を装備。
ライダーが求める使いやすさと利便性を向上させた。
アルティメットスポーツバイクの圧倒的なポテンシャルを引き出し、走る醍醐味を味わうことが出来る。
- S.I.R.S.( スズキインテリジェントライドシステム)とは、スズキの電子制御システム の総称です
車両の動きと姿勢を検知するIMU(Inertial Measurement Unit)
ボッシュ製の6軸IMUを採用。ピッチ、ロール、ヨーの3軸の角速度センサー(ジャイロメーター)と前後、左右、上下の3軸加速度センサーを1つのユニットに装備。車両の動きをリアルタイムに検出することにより、S.I.R.S.のシステムを制御。
進化したSDMS-αが確かな走りを生み出す
スズキドライブモードセレクターアルファ(SDMS-α)は、パワーモードセレクター、アンチリフトコントロールシステム、双方向クイックシフトシステム、エンジンブレーキコントロールシステム、およびモーショントラックトラクションコントロールシステム以上、5つの電子制御システムを統合コントロールする。
各モードは、予めセットされたプリセットモード「A」「B」「C」と、ライダーの好みや条件に合わせた制御レベルを設定できるユーザーモード「U1」「U2」「U3」を採用。ユーザープリセットは、システムごとに設定でき、ライダーは左ハンドルスイッチでモードと設定を変更。選択中の設定モードは、インストルメントパネル中央に配置されたフルカラー液晶ディスプレイに表示される。
パワーモードセレクター
路面状況や走行条件に合わせ、エンジンの出力特性を3つのモードから選択。
モード1は、最もシャープなスロットルレスポンスであり、すべてのスロットル開度において最大のエンジン出力が得られる特性。
モード2は、中間のスロットル開度まで、モード1よりスロットルレスポンスがマイルドな特性。
モード3は、フルスロットル時の最大出力をモード2より絞った最もマイルドな出力特性。
アンチリフトコントロールシステム
前輪のリフトを抑えながら最大限の加速が得られるシステムを搭載。
10段階+OFFのモードから選択できる。モード1は、最もシステムの介入が少なく、数字が大きいほど介入の度合いが大きくなる。
- アンチリフトコントロールシステムは、あらゆる条件下での前輪の浮き上がりを抑制するものではありません。悪路や坂道、また車両後部に積載している状態などでは浮き上がりが発生しやすくなります。
双方向クイックシフトシステム
走行中のシフトチェンジ操作をアシストする双方向クイックシフトシステムを搭載。ライダーがクラッチやスロットルの操作をせずにシフトアップ/ダウンが可能。2段階+OFFのモードから選択できる。モード1は、シャープなシフト感の「スポーツ」モード。モード2はソフトなシフト感の「街乗り」モード。スムーズなシフトチェンジを確実に行い、また、アシスト&スリッパー®クラッチとあわせて、スムーズなシフトフィールを実現。
- 『アシスト&スリッパー』は、株式会社エフ・シー・シーの登録商標です。
エンジンブレーキコントロールシステム
スロットルグリップを全閉にしたときに発生するエンジンブレーキの強さを、燃料噴射とスロットルバルブの開度を調整することにより制御。3段階+OFFのモードから選択できる。エンジンブレーキは、モード3が最小となり、このシステムがOFFになっているときに最大となる。減速中のエンジントルクを制御し、シフトダウン時等においてエンジンブレーキを適切に制御し、リヤの挙動を抑制する。
モーショントラックトラクションコントロールシステム
モーショントラックトラクションコントロールは、前後輪の車輪速センサー、スロットルポジションセンサー、クランクポジションセンサー、ギヤポジションセンサーおよび車両の動きや姿勢の情報により、リヤタイヤのスピンを検出した際、速やかにエンジン出力を低減するシステムである。10段階+OFFのモードから選択できる。モードの数字が大きいほど、システムの介入が大きくなり、よりリヤタイヤスピンが小さくなるように制御する。
- トラクションコントロールシステムは、あらゆる条件下で後輪のスリップ(スピン)を完全に制御したり転倒を防止したりするものではありません。
ローンチコントロールシステム
クローズドコースにおいて停車状態からの発進時に滑らかで効率的な加速をサポートするシステム。
アンチリフトコントロールシステムの相乗効果もあり、安定した発進加速をサポート。
- ローンチコントロールシステムは、クローズドコースにおいて、ライダーの操作をアシストするための装備です。クラッチを急激につなぐ等の適切でない操作は、事故や転倒などの原因になるおそれがあります。走行する際は、ご自分の技量に合わせた走行を行ってください。
アクティブスピードリミッター
スズキ二輪市販車で初めて採用。ライダーが任意の速度でスピードリミッターを設定することができる。
アクティブスピードリミッターを設定することにより、意図する速度を超過する心配なく走行することができる。
- 制御車速とスピードメーターの速度は、一致しない場合があります。
- 指定以外のタイヤを使用すると、システムが正しい制御車速を表示できません。タイヤを交換するときは、必ず指定タイヤを使用してください。
- 制御車速を設定していても、走行の状況によっては設定値を一時的に超えるときや制御しきれないときがあります。速度の制限を保証するものではありませんのでご注意ください。技量、天候、路面状況、交通ルールに則した適切な速度で運転してください。
クルーズコントロールシステム
ライダーがスロットルを操作することなく設定速度を維持できるクルーズコントロールシステムを装備。走行中に「クルーズコントロールスイッチ」を操作することで、スロットルを操作しなくても、設定された速度(約30km/h ~)の巡航ができ、左ハンドルバースイッチのアップ・ダウンで速度の調整が可能。また、セットした速度をキャンセルした後に、前回セットした速度に戻す便利なレジューム機能も装備。高速道路走行時や、長距離走行時にライダーの疲労を軽減する。
エマージェンシーストップシグナル(ESS)
スズキの二輪車に初搭載。約55km/h以上の速度から急ブレーキをかけると、前後のターンシグナルがすばやく点滅して、後続車両に注意を促す。
- ESSは、走行中の急ブレーキ時に後続車に注意を促すための機能であり、追突を防ぐことができるものではありません。
- ESSの機能を停止させることはできません。
- 次のような路面を走行中に、一瞬しかABSが作動しなかったときは、ESSが作動しないことがあります。
- 滑りやすい路面を走行しているとき
- 道路の継ぎ目などの段差を乗り越えるとき
モーショントラックブレーキシステム
6軸のIMU(Inertial Measurement Unit)とABS(Anti-Lock Brake System)コントロールユニットを組み合わせる「モーショントラックブレーキシステム」を採用。ブレーキ入力した際に前後の車輪速センサー及びIMUから得た情報を基にABS介入の要否を判断。介入する場合はこれらの情報に応じた高度な制御を行う。
また、前後のブレーキを連動させるコンバインドブレーキシステムも搭載。モーショントラックブレーキシステムは、ABSとコンバインドブレーキの連携により、車輪をロックさせずに効率よく減速することを可能としている。
- ABSは制動距離を短くするためのシステムではありません。コーナーの手前では十分に減速するなど、走行環境に合った安全運転を心がけてください。
スロープディペンデントコントロールシステム
下り坂の走行中にブレーキをかけると、車体の姿勢と傾斜角度の検知データから、勾配に応じてABSの作動を最適化することで、後輪のリフトを減らすことにより安定した制動を行う。
ヒルホールドコントロールシステム
上り坂でブレーキをかけ完全に停止すると、IMUの情報から車体姿勢を推定。ブレーキを放しても約30秒間リヤブレーキを自動的に作動。これにより、再スタートする際、スムーズな発進をサポート。システムは、フロントブレーキレバーを素早く2回握るか、発進加速で解除される。
操作条件:
- 上り坂で停車しているとき
- フロントブレーキ、リヤブレーキまたはその両方をかけているとき
- ヒルホールドコントロールシステムがOFFに設定されていないとき
- ギヤポジションがニュートラルでないとき
- サイドスタンドを外しているとき
- ホイールの回転が完全に止まっていないと機能しません。
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