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2014年7月6日 モトクロス世界選手権MXGP
第12戦 スウェーデン大会
ケビン・ストライボスが総合3位表彰台獲得、ランキング争い渦中のデサールは不運なDNF
 7月5~6日、2014MX-GP(FIMモトクロス世界選手権)シリーズ第12戦スウェーデンGPがスウェーデン西海岸のウッデバラで開催され、ロックスターエナジースズキでワークスマシンRM-Z450を駆るケビン・ストライボスが、第1レース2位、第レース4位を獲得して総合3位のポディウム登壇を果たした。ストライボスのポディウム登壇は今季5度目となる。

 ケビン・ストライボスが総合3位と健闘する一方、クレメン・デサールは、第1レースで4位となったものの、第2レースはスタート後の第1コーナーで起こった大クラッシュに巻き込まれ、幸いにも深刻な怪我はなかったものの、今シーズン初のDNFとなった。

 土曜の予選では、デサールが1位となり今季2度目のポールポジションを手に入れ、ストライボスも最速ラップを叩き出して2位で通過するという、ロックスターエナジースズキの2人が予選ワンツーフィニッシュを決めた。


 そして決勝日は温暖な気温の晴天に恵まれ、コースサイドの石の多い丘の斜面はおよそ2万1000人の観客で賑わった。レイアウトの改修されたコースは、比較的狭いコース幅とスリッピーな路面が特徴で、石の多い部分と柔らかい土の部分とが混ざり合い、深いわだちのコーナーもある一方でスリッピーなフラットコーナーもある。熟練の判断を要するテクニカルコースだが、同時にワークスマシンRM-Z450のパフォーマンスが存分に発揮されるため、上手くスタートダッシュが決まればトップフィニッシュを見込めるコースでもある。決勝のスタートグリッドを最初に選べることは、レースを絶対的に有利にする。ロックスターエナジースズキの2名のライダーは、必勝を期してレースに臨んだ。
 
 第1レースは、デサールがスタート後2番手につけてトップのA・カイローリ(KTM)を追うと、ストライボスもまた果敢なライン取りと共に5番手からS・フロサール(カワサキ)、J・ファンフォルベーク(ヤマハ)をパス、さらにデサールの前に出るとトップのカイローリとの差を詰めていったが、最後は2位でフィニッシュ。これによりストライボスは好調の波をつかんだ。

 第1レースを今一歩の4位で終えたデサールは、第2レースの勝利に賭けた。しかしながら、スタート直後わずか数秒で起きた多重クラッシュによって無情にもデサールの第2レースは終了してしまう。ストライボスはクラッシュした集団の前方に押し出されたような形となったが、デサールは逃げ場を失い、ハイスピードの中で転倒して他の2台のマシンに追突され、背中を痛めてしまう。それでも歩いてメディカルセンターへ行ける程度の状態で、レントゲン検査の結果デサールには骨折などの深刻な怪我はなかったが、午後から夕方までずっと激しい痛みが続いているため、後日改めて詳しい検査を受ける予定だ。

 ストライボスの第2レースは、ゴーグルのトラブルで視界不良に見舞われ、前を走るM・ナグル(ホンダ)を追撃できないまま4位フィニッシュとなった。

 今季初めてのDNFとなったデサールは、ポイントランキングでこれまでの2位から3位となり、トップのカイローリとのポイント差は57ポイントと開いた。ストライボスは、デサールに80ポイント差で、変わらずランキング4位をキープしている。
 MXGP第13戦は7月12~13日、フィンランドのヒュビンカーで開催される。デサールもストライボスも昨年のヒュビンカーではポディウムに登壇しているだけに、両ライダーの活躍が期待される。
 
 

 

クレメン・デサール

第1レース/4位 第2レース/DNF 総合11位

 

「まだとても痛みがある。レントゲンの結果では骨折はないということだが、思うように動けないし、皮膚に傷はないが、焼けるような痛みがある。他のライダーにフロントをすくわれ転倒した。少しの間は怪我の様子を見なければならないと思う。」
 

 

ケビン・ストライボス

第1レース/2位 第2レース/4位 総合3位

 

「今日の結果は嬉しいが、第1レースを終えた時点ではもっと行けると思っていた。とても調子が良く、ライン取りも上手くいって自分でもかなりスピードに乗れているのがわかった。第2レースでは他のライダーに、アウトからインに押し出されてしまい、その際に自分のリアがデサールにぶつかり、デサールがひどい転倒をしたので心配だった。1ラップ目でゴーグルに砂が入ってしまい、マックスをパスしようとしたが目が見えづらくて上手くいかなかった。それでも総合3位になれたので良かった。」
 

順位

ライダー

メーカー

Time/gap

1位

A・カイローリ

KTM

35:22.421

2位

ケビン・ストライボス

スズキ

+03.481

3位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

+07.712

4位

クレメン・デサール

スズキ

+11.653

5位

S・フロサード

カワサキ

+15.019

6位

T・サール

カワサキ

+37.196

 

順位

ライダー

メーカー

Time/gap

1位

A・カイローリ

KTM

33:52.052

2位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

+04.201

3位

M・ナグル

ホンダ

+09.408

4位

ケビン・ストライボス

スズキ

+14.361

5位

T・サール

カワサキ

+22.638

DNF

クレメン・デサール

スズキ

18Laps

     
 

順位

ライダー

メーカー

ポイント

1位

A・カイローリ

KTM

50

2位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

42

3位

ケビン・ストライボス

スズキ

40

4位

M・ナグル

ホンダ

32

5位

T・サール

カワサキ

31

11位

クレメン・デサール

スズキ

18

 

順位

ライダー

メーカー

ポイント

1位

A・カイローリ

KTM

527

2位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

482

3位

クレメン・デサール

スズキ

470

4位

ケビン・ストライボス

スズキ

390

5位

S・シンプソン

KTM

267

6位

S・フロサード

カワサキ

265

     
   

順位

マニュファクチャラー

ポイント

1位

KTM

527

2位

スズキ

508

3位

ヤマハ

482

4位

カワサキ

437

5位

ホンダ

372

6位

TM

235