イギリス マタレーベイシンで開催された2014MX-GP(FIMモトクロス世界選手権)シリーズ第8戦、ロックスターエナジースズキでワークスマシンRM-Z450を駆るクレメン・デサールが、詰め掛けた2万5000人の観客の前で第2レース優勝、第1レースでも4位となり、総合2位を獲得した。
これまでの8月開催から5月後半の開催となった今シーズンのマタレーベイシン大会、ウィンチェスターの空は雨模様で、決勝前日の土曜にもにわか雨が降り、コースはウェットなテクニカルコンディションとなり,こういった路面を得意としているデサールには、圧勝の可能性も期待できる状況となった。
2週間前の第7戦スペイン大会で両レースを制し、今シーズン2回目の総合優勝を飾ったデサールは好調の波に乗って、今大会も土曜の予選を余裕のトップ通過で終えた。昨シーズンのイギリスGPでも総合優勝を飾っているデサールは、相性の良いコースでの連勝を狙った。決勝日、天候が回復し急速にドライコンディションとなった第1レース、デサールはスタート後2番手につくもその後クラッシュに見舞われて5番手となり、懸命の追い上げもならず4位にとどまった。しかしながら第2レースは予選で見せた無敵のデサールに立ち戻り、後方からA・カイローリ(KTM)の追撃にプレッシャーを感じながらも30分プラス2周の間にリードをキープ、前大会での完全勝利に続いて再び1位でフィニッシュしてこの日の総合2位となり、ポディウムで今シーズン5度目のトロフィーを手にした。
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一方、チームメイトのケビン・ストライボスは、独特のマディ路面に少々苦戦しながら土曜の予選を9位で通過。順位アップを目指して決勝に臨んだが、トップバトルに加わるようなスタートが切れなかったことがその後のレース展開に影響してしまう。じわじわと追い上げていき第1レース5位、第2レースも同様の展開となったが,追い上げ途中の転倒もあり,7位でフィニッシュ、総合6位とした。
第8戦を終えてシリーズはシーズンの前半戦を消化し、デサールは現在ポイントランキング2位で、トップのカイローリに28ポイント差をで追っている。またストライボスもランキング4位と健闘している。第9戦は6月1日フランスのセントジーンダンジェリーで開催される。ロックスターエナジースズキチームは速やかにベルギー・ロンメルのチームベースに戻り、次戦の準備をおこなう。
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