熱田孝高が第1ヒート3位表彰台を獲得、小島庸平は8-5位でポイントランキングトップをキープ。
IA2岡野 聖は怪我からの復帰戦で第2ヒート3位表彰台を獲得。
IB2クラスでは池本凌汰が3位表彰台を獲得しポイントランキングトップに浮上。
全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦近畿大会は、奈良県山辺郡山添村の名阪スポーツランドで開催された。IA1クラスではTeam SUZUKIの熱田孝高が第1ヒートで3位表彰台を獲得。小島庸平は両ヒートともアクシデントに見舞われ不本意な成績となったものの、苦境を挽回してランキングトップを堅持した。IA2クラスの岡野聖は怪我からの復帰レース第2ヒートで3位表彰台を獲得。またIB2クラスでは池本凌汰が3位表彰台を獲得。この結果6戦の有効ポイントランキングで暫定首位に浮上した。
会場の名阪スポーツランドは変化に富んだレイアウトとサンド主体の路面が特徴のコース。全体にコース幅が狭くラインが限られることに加え、直前まで降り続いた雨の影響を受け、荒れたコンディションで決勝レースが行われた。
IA1クラス第1ヒート、好スタートを決めた熱田と小島は、熱田が2番手、小島が5番手でオープニングラップをクリア。2周目、小島がひとつ順位を上げて4番手に浮上。序盤トップを狙った熱田は、前に出ようと走行ラインを外してミスし逆にポジションを落としてしまう。熱田と順位を入れ換え3番手に順位を上げた小島だったが、後半勝負をしかけた際に転倒を喫して8番手に後退。小島の転倒で再び3番手に浮上した熱田は、後半手堅く走り切って3位表彰台を獲得。小島は8位でフィニッシュした。
第2ヒート、スタート直後1コーナーへの進入でマルチクラッシュが発生。小島、熱田ともこの転倒に巻き込まれ、小島は再スタートを切るもダメージを受けた熱田は戦列離脱を強いられる。1周目11番手で戻ってきた小島は懸命の追い上げで前半5番手まで順位を上げるが、トップグループとの差を詰めることは出来ず、5番手のポジションをキープしてフィニッシュした。
IA2クラス第1ヒート、第4戦SUGO大会で負傷し3戦ぶりに復帰を果たした岡野は、スタート1コーナーで他車と接触し転倒。再スタートしたもののほぼ最後尾からの追い上げとなった岡野は、20番手で1周目のコントロールラインを通過。雨が上がったばかりのマディコンディションで走行ラインが限られる中、懸命の追い上げを見せた岡野はレース中盤14番手まで順位を回復。後半も確実に攻め続けた岡野は更に順位を上げ10位でチェッカーを受けた。
第2ヒート、オープニングラップを7番手でクリアした岡野は、序盤5番手まで順位を上げると中盤さらに1台をパスし4番手にポジションアップ。後半、前を走るディフェンディングチャンピオンの山本 鯨(ホンダ)との差を確実に詰めた岡野は、完全に山本を上回るペースでこれを抜き去り3位に浮上。2位のポジションにはあと一歩及ばなかったものの、最後まで攻め続け復帰戦で3位表彰台を獲得した。
また今大会の第1レースとなったIB2クラスでは池本凌汰 (Team SRM with マウンテンライダース)が3位表彰台を獲得。今季ここまで2勝をマーク、5度目の表彰台を獲得した池本は、6戦有効ポイント制のランキング争いで暫定トップに浮上した。
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 |
星野 優位 |
SEKI Racing MotoRoman&KBF-RS |
32:18.807 |
2位 |
小方 誠 |
TEAM HRC |
+3.221 |
3位 |
熱田 孝高 |
Team SUZUKI |
+23.125 |
4位 |
平田 優 |
YAMAHA YSP Racing Team |
+25.972 |
5位 |
新井 宏彰 |
K.R.T |
+35.178 |
8位 |
小島 庸平 |
Team SUZUKI |
+42.575 |
順位 | ライダー | チーム名 | ポイント |
---|---|---|---|
1位 |
小島 庸平 |
Team SUZUKI |
278 |
2位 |
小方 誠 |
TEAM HRC |
272 |
3位 |
平田 優 |
YAMAHA YSP Racing Team |
266 |
4位 |
成田 亮 |
TEAM HRC |
248 |
5位 |
熱田 孝高 |
Team SUZUKI |
238 |
6位 |
田中 教世 |
YAMAHA YSP Racing Team |
187 |
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 |
成田 亮 |
TEAM HRC |
33:11.438 |
2位 |
平田 優 |
YAMAHA YSP Racing Team |
+5.595 |
3位 |
小方 誠 |
TEAM HRC |
+8.203 |
4位 |
新井 宏彰 |
K.R.T |
+19.639 |
5位 |
小島 庸平 |
Team SUZUKI |
+54.770 |
DNF |
熱田 孝高 |
Team SUZUKI |
− |
- 岡野 聖 第1レース 10位 第2レース 3位 総合 3位
「ヒート1は1コーナー進入で両サイドが転倒して巻き込まれる形になった。転倒した際にクラッチが下を向いてしまい思うようにペースを上げることが出来ませんでした。自分の走りが出来なかったのでレース中ずっと悔しかったです。ヒート2は2番手集団の中にいたが、トップは見えていたし後半リズムがつかめて3位まで追い上げることが出来た。復帰戦、しかも地元だったので、悪くても表彰台と思っていた。とりあえず目標を達成することが出来て良かったです。まだまだ完全な状態ではないですが、次のレースまで1カ月のインターバルがあるので、しっかり乗り込んで更に調子を上げていきたいです。」
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 |
能塚 智寛 |
グリーンクラブTEAM MOTOBOY |
33:50.969 |
2位 |
安原 志 |
名阪レーシング |
+14.250 |
3位 |
竹中 純矢 |
グリーンクラブピュアテックレーシング |
+17.020 |
4位 |
富田 俊樹 |
T.E.SPORT |
+18.543 |
5位 |
須田 純 |
グリーンクラブJUDGEMENT |
+25.073 |
10位 |
岡野 聖 |
TEAM SUZUKI |
+56.319 |
順位 | ライダー | チーム名 | ポイント |
---|---|---|---|
1位 |
富田 俊樹 |
T.E.SPORT |
275 |
2位 |
竹中 純矢 |
グリーンクラブピュアテックレーシング |
272 |
3位 |
山本 鯨 |
TEAM YOUSPORT |
254 |
4位 |
井上 眞一 |
K.R.T. |
190 |
5位 |
佐藤 亮 |
N.R.T |
175 |
14位 |
岡野 聖 |
TeamSUZUKI |
101 |
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 |
竹中 純矢 |
グリーンクラブピュアテックレーシング |
32:09.936 |
2位 |
富田 俊樹 |
T.E.SPORT |
+8.232 |
3位 |
岡野 聖 |
TEAM SUZUKI |
+12.304 |
4位 |
山本 鯨 |
TEAM YOUSPORT |
+16.261 |
5位 |
渡辺 祐介 |
チーム ピットイン |
+46.273 |
6位 |
佐藤 亮 |
N.R.T |
+55.035 |
- 渡辺 明 監督
「IA2の岡野は第4戦SUGO大会での怪我から復帰戦となったが、乗り始めたのが8月中旬とまだまだ本調子ではなかった。第1ヒートはスタート直後の転倒に巻き込まれ苦戦を強いられたが、それでも追い上げが出来ていたし、第2ヒートは最後にチャンピオンを抜いて3位表彰台を獲得。これはいい結果と言っていいでしょう。IA1第1ヒートの小島と熱田は、普通ならすぐに前に出れる展開だったが、1本ラインのレースでミスし順位を落としてしまった。そんな中で熱田が3位。第2ヒートは二人ともスタート直後のクラッシュに巻き込まれて小島が5位、熱田はノーポイントに終わった。レースはいいことばかりでは決してない。今回はこういうレースだったと言うこと。小島にとってはランキングのリードを広げておきたいレースだったが、楽に勝とうと思わずリードを保っていくのが1番大事。どんな状態になってもやるしかない。」
「ヒート1は残り10分まで様子を見て、自分の方がペースは速かったし、これからと言うときにやってしまいました。8-5というリザルトはもちろん良くはないです。でも、結果論ですが、レースにアクシデントは付き物だし、両ヒートともノーポイントになってもおかしくないようなクラッシュだったからランキングトップをキープ出来たことをポジティブに捉えます。このあと日本代表としてネイションズに参戦して、ラスト2戦を迎えることになる。自分がやるべきことをしっかりとやるだけです。」