2021 全日本ロードレース選手権
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全日本ロードレース選手権 レースレポート
2021年9月4・5日
全日本ロードレース選手権 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山 場所:岡山県 岡山国際サーキット
JSB1000クラスで加賀山就臣が5位入賞
9月4日(土)、5日(日)に岡山県・岡山国際サーキットで、全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山が開催された。このレースにスズキ勢からは、JSB1000クラスにTeam KAGAYAMAの加賀山就臣、BabyFace Powered by YOSHIMURAの津田一磨が、ST1000クラスにはTeam KAGAYAMA powered by YOSHIMURAの長谷川 聖、Team TKRの村瀬健琉らが参戦した。WestPower SUZUKIの津田拓也は、前週のMotoGPテストで転倒負傷し大事を取って欠場した。
8月25日から27日にかけて行われた事前テストは3日間ともドライコンディションで行われ、津田一磨が4番手、加賀山6番手と上位に付けることができた。 9月に入って日本列島に秋雨前線が停滞。レースウイーク搬入日の木曜、フリー走行が行われる金曜日ともに雨となった。 金曜日午前中のフリー走行1本目では加賀山が1'46.123のタイムで3番手に付け、順調な走り出しを見せた。津田一磨は12番手となった。午後もウエットコンディションながら雨は弱まり、加賀山は1'44.607とタイムを上げ、4番手となった。津田一磨もタイム短縮を図り、13番手。 雨は土曜早朝には止み、路面が乾いていく中で予選が行われた。今回のJSB1000クラスは1レース制で、予選は最初に35分間のQ1セッションが行われ、上位10台が15分間のQ2セッションに進むノックアウト方式が採られた。予選前は完全なドライコンディションになっていたが、12時前に突然小雨が降り、ウエット宣言が出された。しかし雨はごく短時間に降ったのみで、スリックタイヤで走行することができた。そうした状況の中、加賀山は1'33.088のタイムで6番手となり、Q2へ進出。一方の津田一磨は意欲的にラップし、1'33.454までタイムを上げたが11番手で終わり、Q2進出はできなかった。Q2で加賀山は1'32.257をマークし、4番手。決勝は2列目からスタートすることとなった。 決勝日は秋晴れの下で行われ、午後2時からスタートするJSB1000決勝時には気温が30℃を超えた。加賀山は1周目を4番手で通過し、3位グループに加わる。2周目に5番手に落ちるが、3周目には再び4番手に上がり、表彰台獲得を狙う。このグループのペースは1分32秒中盤から後半で、加賀山も1分32秒後半でラップし、4番手をキープ。10周目あたりから1分33秒台となり単独の4番手走行となったが、終盤になって1台にパスされ、そのまま5位でチェッカーとなった。津田一磨は序盤14番手を走行。13周目13位、22周目に12位となり、そのままゴールとなった。 ST1000クラスの予選では長谷川が1'35.218で10番手、村瀬は1'35.272で11番手と続いた。決勝のスタートで長谷川はうまく飛び出し、1周目を7番手でクリア。さらなるポジションアップをねらったが、レース終盤にマイナートラブルが発生してペースダウンしつつも、9位完走を果たした。村瀬は決勝日朝のフリー走行終盤でマシントラブルが発生したため、急遽エンジンを載せ替えて決勝を迎えることになった。グリッドについてスタートしたが完走できる状態ではないと判断し、リタイヤした。 Team KAGAYAMA No.10 加賀山 就臣
「金曜日は雨でスタートして、土日はたぶんドライになると思いましたが今後のこともあるので雨もしっかりセットアップしておこうと考え、走行しました。感触的には悪くなく、良いテストになったと思います。予選はドライになったので、事前テストの状態にして走り出し、時間も限られていたので細かいセッティングだけで予選は走りました。頭の中でさらなる改善策をイメージし、32秒前半から中盤以降では走れると予想し、決勝に臨みました。スタートの反応自体は悪くなかったのですが、シフターに少し不都合が起きて、うまくシフトアップできずに、予選順位通りの序盤になってしまいました。その後は3位争いになり、そこから単独の4位、後ろからきた濱原颯道選手(ホンダ)との4位争いの末に5位、という結果になりました。表彰台獲得をねらっていたのでこの結果は残念ですが、マシンの状態と人間のレベルを考えると、その中ではベストを尽くせたので結果を受け入れたいと思います。新しくシケインができたことで、フィジカル面が相当追い込まれ、きついサーキットに変わったというのが印象です。今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。なんとかその応援に応えようと頑張りましたが、表彰台に上がれず残念です。最終戦ではぜひ表彰台獲得を果たしたいと思います。引き続き応援、宜しくお願いします。」(JSB1000クラス 予選4番手・決勝5位) BabyFace POWERED by YOSHIMURA No.15 津田 一磨
「事前テストは好調で、表彰台もねらえる手応えを感じながらのレースウイーク入りとなりました。でも金曜日はウエットコンディションとなり、雨は去年から自分の課題だったので、セッティングを振りながら走ったのですが、なかなか自分のリズムにもっていくことができませんでした。予選はドライとなり、テストの状態にもっていこうとしたのですが、前戦鈴鹿のときのケガの影響もあり、思うようなタイムアップが図れませんでした。その状況は決勝でも変えられず、事前テストの再現ができずに終わってしまいました。まずはデータを検証して問題点を明確にし、次のオートポリスでは同じようなことにならないよう対策を立てていきたいと思います。不完全燃焼で終わってしまい、とても悔しいレースになってしまいました。」(JSB1000クラス 予選11番手・決勝12位) Team KAGAYAMA powered by YOSHIMURA No.12 長谷川 聖
「先週のテストから考え方を一新し、決勝が翌日のつもりで常に自分のベストで走る、ということを心がけるようにしました。テストの最終日の2本目でとても良いセットが見つかり、大きな自信になりました。レースウイーク初日は雨だったのですが、2本目で良いセットが見つかり、この日も大きな収穫を得ました。ただ、攻めすぎたようでハイサイド転倒し、少し頭を打ってしまったのはマイナスですね。予選はドライになり、最初から攻めて自己最上位の10番手となりました。決勝はもう前を抜くしかないと決め、不安要素もなかったので序盤から攻めました。7番手まで上がり、ペースも1分34秒台まで上げられたのでそこまでは良かったのですが、マイナートラブルが出てしまい、自分の走りができなくなってしまいました。そこからはもうペースを上げられず、徐々に抜かれてなんとか転ばずにフィニッシュしました。順位的には9位でシングルフィニッシュなので、そこは良かったです。トラブルはありましたが、新しい取り組みで良い結果も出せたので、ポジティブに捉えたいと思います。」(ST1000クラス 予選10番手・決勝9位) Team TKR No.43 村瀬 健琉
「事前テストでは走行毎に問題を改善でき、着実にタイムアップすることができました。事前テスト後も岡山に残り、スポーツ走行の中でテストを続けたのですが、そこで転倒し、予定していたロングランなどができずに終わってしまいました。前回の鈴鹿のレースで見えた課題に、レースウイーク初日の雨のフリー走行でも取り組み、自分としては前進している手応えがありました。ドライになった予選ではほぼ自己ベスト付近でラップすることができ、さらに決勝朝のフリー走行でも自己ベスト更新と、そこまでは良い流れだったのですが、マシントラブルが発生してしまいました。周りの方にも助けていただいてなんとかエンジンを載せ替えて決勝に臨んだのですが、完走できる状態ではなかったので、リタイヤという判断をしました。自分の感覚としては6番手あたりを走れる自信があったのでとても悔しいですが、流れは良いので次戦オートポリスでしっかり結果を出したいと思います。」(ST1000クラス 予選11番手・決勝リタイヤ) 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山 JSB1000 決勝結果(24Laps)
第6戦 スーパーバイクレース in 岡山 ST1000 決勝結果(18Laps)
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