2021 全日本ロードレース選手権
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全日本ロードレース選手権 レースレポート
2021年6月19・20日
全日本ロードレース選手権 第4戦 筑波大会 場所:茨城県 筑波サーキット
津田拓也がレース2で12台抜きの2位表彰台獲得!
6月19日(土)、20日(日)に茨城県・筑波サーキットで、全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 筑波大会が開催された。このレースにスズキ勢からは、ST1000クラスにWestPower SUZUKIの津田拓也、Team KAGAYAMA powered by YOSHIMURAの長谷川 聖、Team TKRの村瀬健琉らが参戦した。
梅雨の中で開催される今回のレースは天気予報も毎日変わり、コンディションが読めない状況の中でウイーク入りした。金曜日のフリー走行は曇り空の下でスタートしたが、そこから青空となり、気温も30℃以上となり路面温度も50℃超えの暑さとなった。午前中1本目で津田は57.020のタイムをマークし、3番手と順調なスタートを切った。長谷川は13番手、村瀬は15番手。午後のセッションでは津田が56.966と56秒台へ入れて3番手、村瀬が11番手、長谷川が14番手とタイムを詰めていく。 予選とレース1が行われる土曜日は朝から雨となった。事前テストもドライだったため、全ライダーが初のウエット走行となった。今季、ウエットコンディションで苦戦を強いられているスズキ勢は今回もその流れを変えられず、村瀬が1'03.139で9番手、津田が1'04.050で14番手、長谷川が1'04.340で18番手からレース1をスタートすることとなった。レース2のグリッドは村瀬が1'03.390で10番手、津田が1'04.155で14番手、長谷川が1'04.677で20番手となった。 午後になって雨脚は強くなり、その様な中でレース1がスタートした。しかし1周目、2周目と同じ最終コーナーで転倒者が出たことから赤旗中断となり、レースは仕切り直しとなった。再スタートとなった1周目を村瀬11番手、津田14番手、長谷川15番手でクリアしたスズキ勢。しかし村瀬、津田ともにそこからペースを上げられず、2周目に村瀬が13番手、津田15番手と順位を下げてしまう。対して長谷川は2周目14番手、4周目13番手とポジションを上げる。レース中盤の9周目あたりから津田が走りのリズムを掴み、ペースをそれまでの1分5秒台から4秒台へアップ。それに伴い、順位も11周目15番手、12周目14番手、13周目13番手と上がっていき、13位の位置でゴール。長谷川15位、村瀬16位となった。 日曜日は朝7時前までサーキットには雨が降っていたが、雨が止むと風もあることから路面は一気に乾き、ほぼドライで朝のウォームアップ走行を走ることができた。津田は57.467のタイムで2番手となり、決勝への期待が高まる。長谷川は13番手、村瀬は15番手でこのセッションを終えた。 前日のレース1とは打って変わり、気温は30℃近くまで上がる真夏日の中でレース2がスタートした。ウエットの予選で厳しい走りを強いられた津田だが、ドライでのセットアップは着実に積み上げられており、序盤から57秒前半で走行する。3周目に6番手、4周目には3番手まで一気にポジションを上げていく。11周目に2番手に上がり、後ろには3台のマシンが続き、4台での2位争いとなった。テールtoノーズの集団を前で引っ張る津田。終盤の展開に注目されたが、17周目の第2ヘアピンで転倒者がコース上に残ってしまったことから赤旗が提示され、レースはそのまま成立。津田は2位表彰台獲得となった。長谷川は10位、村瀬は12位でそれぞれフィニッシュした。 WestPower SUZUKI No.7 津田 拓也
「自分にとって9年ぶりの筑波でのレースとなったので、事前テストはコースを思い出すところからスタートとなりました。テストは全4回のセッションで、2本目からテストしたいパーツがあったのでそれを使ってセットアップしたのですがしっかり機能してくれるものが見付かり、良いテストになりました。ただウエットではなかなかうまくセットアップが決まらず、今シーズンずっと苦戦を強いられていて、それは予選、レース1と変えることができませんでした。それと、今シーズンは序盤にペースがなかなか上げることができず、そのために上位に上がるのに時間がかかってしまっていたので、その改善にもテストから取り組んでいました。そうした積み重ねがドライのレースで実を結び、久しぶりの表彰台になりましたが、やはりあそこに上がるのは気持ちが良いですね。開幕戦も3番手でゴールしたのですがペナルティが課せられてしまって表彰台に上がれなかったのでやっと、という感じです。次の鈴鹿は気温が上がるでしょうし、その対策もしっかり準備して良いレースをしたいと思います。」(ST1000クラス レース1 予選14番手・決勝13位 / レース2 予選14番手・決勝2位) Team KAGAYAMA powered by YOSHIMURA No.12 長谷川 聖
「事前テストは夏日の中でのセッションとなり、フィジカルが足りないことを痛感させられたり、転倒もしてしまってセッションを1本走れなかったりと、大変なテストになってしまいました。その転倒で走りのリズムを少し崩してしまい、そこを取り戻すところからレースウイークはスタートとなりました。テストでは57秒台に入れられなかったので、金曜日はまずそこを目標にし、クリアできたのは良かったのですが、土曜日にウエットコンディションとなってしまい、予選落ちになりそうな走りしかできず、とても苦しかったです。レース1はとにかくスタートに集中し、少しでも前に出られるように心がけました。実際に13番手まで上がることができ、ウエットでの走りのリズムも掴めてきてのですが、少しトラブルが出てしまい、15位でチェッカーとなりました。日曜日はドライになり、朝のウォームアップ走行では良いフィーリングで走ることができたので、レース2が楽しみになっていました。レース2はもう追い上げるしかないのでスタートに集中し、前を追いかけました。今回は精神的な部分の課題も見えたので、そのあたりの修正を行いながら、次の鈴鹿までに準備していきたいと思います。」(ST1000クラス レース1 予選18番手・決勝15位 / レース2 予選20番手・決勝10位) Team TKR No.43 村瀬 健琉
「金曜日の午後に転倒してしまい、マシンを修復してもらったのですが予選の終盤からトラブルが出てしまい、レース1も思うような走りができませんでした。決勝になって雨量が増えたのもありますが、バイクの走らせ方もうまくできず、予選よりタイムが遅くなってしまったのでそこは反省点です。レース2に向けてマシンを直してもらって臨んだのですが、雨のライディングのリズムからドライへうまく切り替えられず、順位を大きく上げられずに終わってしまいました。筑波はコースが短いですし、自分の武器を事前にしっかり作っておき、勝負所を決めておく必要があることを痛感させられました。前を抜くのに手間取り、それでレースが終わってしまった印象です。まだまだ足りないところだらけですが、とにかく一つ一つしっかりクリアしていき、上位に食い込めるよう頑張ります。」(ST1000クラス レース1 予選9番手・決勝16位 / レース2 予選10番手・決勝12位) 第4戦 筑波大会 ST1000 レース1 決勝結果(20Laps)
第4戦 筑波大会 ST1000 レース2 決勝結果(16Laps)
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