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2015年9月19~20日
FIM世界耐久選手権シリーズ 第4戦 ボルドール24時間耐久レース 場所:フランス ポール・リカールサーキット
FIM世界耐久選手権、SERT(スズキ エンデュランス レーシングチーム)が通算14回目のワールドタイトルに輝く!
最終戦の舞台は南仏マルセイユにほど近い風光明美な景観の中にあり、一周5.8km。 SERTは第1ライダーにヴァンサン・フィリップ、第2ライダーにアンソニー・デラール、第3ライダーにエティエンヌ・マッソンの3ライダーでGSX-R1000と共に計677ラップをマーク、SRCカワサキ、GMT94ヤマハに次いで3位フィニッシュを遂げた。 ドミニク・メリアン監督率いるSERTは、GSX-R誕生30周年を記念したブルーとホワイトのスペシャルカラーマシンを駆り、さらにチーム発足35周年を迎える記念すべき年に、通算14回目となるWECワ-ルドタイトルを再び手にした。 レースは土曜の午後3時にスタートし、24時間の間には様々なアクシデントも起こった。詰めかけた7万4000人にのぼるボルドールファンもまた、スタートからゴールまでの24時間を熱狂的に観戦した。スタート直後には、スーパーストッククラスで昨年チャンピオンのジュニアチームLMSスズキがオープニングラップ前半でトップ走行を見せ、SERTが7番手から2番手に追い上げを見せた。SERTのタイトル争いのライバルであるGMT94ヤマハがクラッシュで修理のためにピットイン、これにより4ラップをロスして順位を下げるという場面もあった。 ジュニアチームLMSスズキは、バプティス・ギテット、グレッグ・ブラック、ロメン・メイトルの3ライダーで、スーパーストッククラスのタイトルを賭けて最終戦に臨んだ。オープニングラップでは、WECクラスのSECカワサキ、SERT、ホンダレーシングチームを後ろに従える健闘を見せたが、土曜の夕刻オーバーヒートトラブルに見舞われ、ピットイン。修理を終えレースに戻ったものの、その後グレック・ブラックの転倒により、無念のリタイアとなった。それでもジュニアチームLMSスズキは、今シーズンをクラスランキング2位で終了した。 マルセイユ特有の冷たい風が吹き、やがてレースが夜間走行に入ると、特に時速320kmのストレートでタイム差が表れ、SERTがレースをリード。2番手以下にSRCカワサキ、ホンダレーシング、モンスターYART(ヤマハ)、BMWモトラード、そしてレース序盤のアクシデントで一時54番手になるも6番手まで追い上げてきたGMT94ヤマハが続く。 8時間経過時点で、SERTはトップ走行チームに与えられる10ポイントを加算したが、その後午前2時、フィリップのライド時にリアホイル アクスルトラブルの不調が生じ、2度に及ぶ予定外のピットストップを余儀なくされてしまう。やがてレースに戻ったSERTは、その後は好ラップタイムを重ね、日曜の朝には3番手まで追い上げると、そのまま3位でフィニッシュした。これにより、ドミニク・メリアン率いるSERTは再びワールドタイトルの栄冠に輝くとともに、GSX-Rのデビュー30周年とSERT発足35周年を祝福した。 メリアン監督は「若いほどに勝利に対する情熱も大きいものだと言いますが、年齢には関係なく、私のような年齢になっても同様の情熱を感じます。14回目のワールドタイトルですが、初めてワールドタイトルを手にした時と同じくらい嬉しい。GSX-R1000が勝利のための素晴らしいバイクであることを、すべての人に証明することができました。本当に嬉しいです。とても良いシーズンであり、最終戦もポディウムに上ることができ、ワールドタイトルを獲得することができました。スズキとすべてのチームスポンサーに感謝します。」とコメントした。 ベテランのフィリップがSERTで獲得したタイトルは実に9回となり、デラールも7回目となった。彼らもまた同様にスズキのワールドタイトル奪還を心から喜んでいる。フィリップは「今は本当に嬉しい気持ちで一杯です。すべてがうまくいき、最終戦で3位のポディウム、そしてワールドタイトルを取れたことは、スズキとすべてのスポンサーのおかげです」とコメントした。
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