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2014年6月8日 全日本モトクロス選手権
第4戦 スポーツランドSUGO(宮城県)
IA1小島庸平が第2ヒートで今季初表彰台(2位)。熱田孝高は2戦連続両ヒート表彰台登壇(3-3)。
IA2竹中純矢は惜しくも表彰台を逃すも6-4で総合5位。

 

 MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第4戦SUGO大会は、 宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOインターナショナルモトクロスコースで開催された。Team SUZUKIの熱田孝高は、第1ヒートでトップ争いを繰り広げ、転倒で優勝こそ逃すも3位でフィニッシュ。第2ヒートは粘り強い走りで3位表彰台を獲得し、前回中国大会から4ヒート連続となる表彰台登壇を果たした。また小島庸平は第2ヒートを2位でフィニッシュし今季初表彰台を獲得。IA2クラスに参戦する竹中純矢は、予選から積極的なレースを繰り広げ、6-4で総合5位の成績を残した。

 第3戦中国大会から約1カ月のインターバルを置いて行なわれたSUGO大会。ここからシーズン中盤の3戦は、全て東北が舞台となる。今大会に備えてレイアウトを大きく変更したスポーツランドSUGOだが、大会期間中は発達した梅雨前線の影響で断続的に雨が降り続き完全なマディコンディション。予選からコースをショートカットするなどして対応したが、周回を重ねる毎に荒れたコース上では、転倒やスタックが相次ぐ混乱のレースとなった。

 IA1クラス第1ヒート、小島の鮮やかなホールショットでレース開始。オープニングラップは小方 誠(ホンダ)が先行し、熱田が2番手、小島は3番手でコントロールラインをクリアする。2周目、このヒートのベストラップをマークした熱田は、3周目に小方の背後を捉えると、これをパスし一気にトップに躍り出る。快調にレースをリードした熱田だったが、6周目に入ってすぐに痛恨の転倒を喫し3番手に後退。追撃に転じた熱田は終盤2番手を走行していた成田 亮(ホンダ)に迫るが、逆転にはあと一歩及ばず3位でフィニッシュ。単独4番手を走行していた小島は、最後まで手堅くまとめ4位でチェッカーを受けた。

 

 

 IA1クラス第2ヒート、共に好スタートを決めた熱田と小島は、小島が2番手、熱田は5番手でオープニングラップをクリア。深いレールが刻まれたコース上ではスタックするライダーが続出し、そのライダーを避けようとして転倒するサバイバルな展開となる。そんな中、慎重に周回を重ねた小島は、最後まで確実に2番手のポジションをキープ。シーズン序盤、怪我に苦しんだ小島は、今季初表彰台となる2位でチェッカーを受けた。一方上位進出を狙った熱田は、追い上げ途中に2度転倒。スタックしたライダーにラインを阻まれて熱田自身も何度かマシンをストップさせてしまうが、持ち前の粘り強さを発揮し、後半徐々に順位を挽回すると最後は2位にあと一歩まで迫る3位でフィニッシュ。前回中国大会から4ヒート連続となる、今季3度目の3位表彰台を獲得した。

 IA2クラス第1ヒート、オープニングラップに転倒し、最後尾からの追い上げを強いられた竹中は、挽回を焦ってその後2度転倒。トップ争いからは大きく遅れてしまう。それでも諦めることなく攻め続けた竹中は、先行するライダーを次々に捉え順位を挽回すると、5周目の9番手から後半も確実にポジションを上げ、6位でチェッカーを受けた。

 IA2クラス第2ヒート、オープニングラップを5番手で戻ってきた竹中は、2周目に井上眞一(カワサキ)、4周目には安原 志(ヤマハ)とサンタナルカス・ケンジ(ホンダ)を立て続けにパスし2番手に順位浮上。中盤、トップを走る富田俊樹(ホンダ)を懸命に追った竹中だが、コース上に周回遅れや立ち往生するライダーが数多く現れる中、自身もストップしたライダーを避けようとラインを変えてスタックしてしまい大きくタイムロス。トップから1周遅れの6番手に順位を落とした竹中は、それでもラストラップに2台をパスし4位でフィニッシュした。

 
 

 

小島 庸平

第1ヒート4位/第2ヒート2位 総合3位

 

「怪我の影響で、開幕戦は全力を出し切っても表彰台に上がれなかった。そこからなんとか調子が上がってきたと思ったら再び怪我をして、でも幸いインターバルがあったのでそこで乗り込んで、まだ万全ではないですが、とにかく表彰台に立つというのが今回の目標でした。結果もまとめることが出来たので、とりあえずほっとしています。もちろんこれに満足せず、次は得意な藤沢なので優勝を狙います。1-1とは言わない。確実にまず1勝をねらいます。」
 

 

熱田 孝高

第1ヒート3位/第2ヒート3位 総合4位

 

「セッティングも決まって手応えもあったのに、ヒート1の転倒は完全に自分のミス。最後成田(亮選手)に追い付いただけに、逆転出来なかったのが残念でした。ヒート2は2回転んで5回ストップして、でも最後まで走ってフィニッシュしたら、まさかの3位。良くて5~6番だと思っていたから今までの3位で1番嬉しかった。次に繋がるレースが出来たと思うし、次は行ける。しっかり乗り込んで、勝ちに行きます。」
 

順位

ライダー

チーム名

Time/gap

1位

小方 誠

TEAM HRC

29'35.601

2位

成田 亮

TEAM HRC

+04.822

3位

熱田 孝高

Team SUZUKI

+07.900

4位

小島 庸平

Team SUZUKI

+3'14.263

5位

深谷 広一

TEAM.MOTO.SPORTS.
FUKAYA×TEAM CRF

+1Lap

6位

伊藤 正憲

RIDEZ Muc-off YSP浜北大橋

+2Laps

 

順位

ライダー

チーム名

Time/gap

1位

成田 亮

TEAM HRC

31:35.802

2位

小島 庸平

Team SUZUKI

+02'20.573

3位

熱田 孝高

Team SUZUKI

+1Lap

4位

平田 優

YAMAHA YSP Racing Team

+1Lap

5位

小方 誠

TEAM HRC

+1Lap

6位

星野 裕

KTM

+1Lap

     
   

順位

ライダー

チーム名

ポイント

1位

成田 亮

TEAM HRC

183

2位

小方 誠

TEAM HRC

160

3位

熱田 孝高

Team SUZUKI

141

4位

新井 宏彰

K.R.T.

121

5位

小島 庸平

Team SUZUKI

111

6位

深谷 広一

TEAM.MOTO.SPORTS.
FUKAYA×TEAM.CRF

107

   

 

 

竹中 純矢

第1ヒート6位/第2ヒート4位 総合5位

 

「ヒート1は1周目だけで3回転んでしまいました。荒れたレースになるのは分かっていたので冷静に行こうと思っていたんですが、最初の転倒で焦りが出てしまいました。その後はひたすら前のライダーを抜くという展開でした。ヒート2は完全なスタートミス。ゲートに大きな段差があったので、シフトペダルに足が当たってしまいニュートラルに入れてしまったんです。それでも1~2コーナーでかなり順位を上げることが出来て、そこから2番手まで上がれたんですが、最後は行き場所を失って、無理をして進入したら止まってしまいました。走りやタイムは悪くなかっただけに転倒が悔やまれます。ここからは暑さとの戦いにもなるので、しっかりとトレーニングして、次こそ勝ちに行きます。」
 

順位

ライダー

チーム名

Time/gap

1位

安原 志

名阪レーシング

33'02.846

2位

井上 眞一

K.R.T.

+21.397

3位

勝谷 武史

グリーンクラブ ジュニアライダース

+23.308

4位

能塚 智寛

グリーンクラブ TEAM MOTOBOY

+27.571

5位

大塚 豪太

T.E.SPORT

+30.394

6位

竹中 純矢

Team SUZUKI

+58.715

 

順位

ライダー

チーム名

Time/gap

1位

富田 俊樹

TEAM HRC

33'18.730

2位

井上 眞一

K.R.T.

+20.296

3位

大塚 豪太

T.E.SPORT

+22.174

4位

竹中 純矢

Team SUZUKI

+24.377

5位

安原 志

名阪レーシング

+41.940

6位

迫田 勇馬

グリーンクラブ&パーク神戸RT

+57.169

     
   

順位

ライダー

チーム名

ポイント

1位

勝谷 武史

グリーンクラブ ジュニア
ライダース

177

2位

富田 俊樹

TEAM HRC

151

3位

竹中 純矢

Team SUZUKI

136

4位

能塚 智寛

グリーンクラブTEAMMOTOBOY

120

5位

安原 志

名阪レーシング

113

6位

井上 眞一

K.R.T.

110

   

 

渡辺 明 監督

「小島と熱田は、二人ともスタートを決めてトップ争いに絡むことが出来た。非常に難しいコンディションだっただけに、内容は良かったと思います。熱田はトップを走っていての転倒がもったいなかったですが、粘り強く走って3位に入れた。ポイントも上位に付けているし、ここから争いが出来る。小島は手堅くまとめて、これも自信になったと思います。竹中はまだスタート直後のこなし方、1周目の処理という課題が克服出来ていない。最後尾から6位まで追い上げる労力を考えれば、体力が持つはずがない。トップ争いをするスピードは持っているので、せめて5~6番手でレースをスタートさせていれば、全く違った結果になったはず。ただ、小さく固まる必要はない。まだ若いので思い切ってどんどん挑戦していけばいいと思います。」