豪雨のため、公式予選がキャンセルされるという波乱の展開となった25日土曜日から一夜明け、曇り空でのスタートとなった26日の決勝日。雨は夜半のうちに上がり、日曜は朝から薄日が差す天候となったものの、125cc、250ccのウォームアップが終わり、MotoGPの走行時間となると再び豪雨に見舞われ、各チームともドライコンディションのセットアップを進めることは出来ず。しかし、その後のもてぎは初夏を思わせる天候となり、15時スタートのMotoGPクラスは完全ドライコンディションで行われた。
スタートで飛び出したのはポールシッターのV・ロッシ(ヤマハ)。そして、ロッシに続いたのが2列目スタートのバーミューレン。以下、D・ペドロサ(ホンダ)、C・ストーナー(ドゥカティ)、J・ロレンツォ(ヤマハ)と続き、カピロッシはやや順位を落としながら7番手あたりで1~2コーナーへ。しかし、バーミューレンはペドロサとロレンツォの先行を許して4番手で、カピロッシは9番手でオープニングラップを終了する。
レースはロッシが先行し、ペドロサとロレンツォ、少し遅れてA・ドビジオーゾ(ホンダ)が2番手争いを展開し、バーミューレンがその後方へ。しかしバーミューレンはペースを上げることができず、2周目には5番手、3周目に6番手へ。そこからレース中盤にはM・メランドリ(カワサキ)、ストーナーと5番手争いを繰り広げる。
そしてこのグループにカピロッシが加わると、バーミューレンはカピロッシの先行も許し、6周目にはカピロッシが7番手に浮上し、バーミューレンは8番手へ。その後も、カピロッシは6番手を走るメランドリを追うものの、バーミューレンは後方集団に飲まれ、M・カリオ(ドゥカティ)、R・デピュニエ(ホンダ)に先行されてしまう。
結局、カピロッシはメランドリとの差をつめながら、届かず7位でフィニッシュ。バーミューレンはラスト3周でデピュニエを抜き返し、10位でチェッカーを受けた。
■走行後のライダーコメント
- 「マシンのパフォーマンスを考えても、7位という結果は残念。このウィンターテストでは、限られた時間でキッチリとテストができて、マシンはいいフィーリングになりつつあるんだけれど、この週末はドライで走れる機会があまりにも少なかったね。結局レースは、いままで試したことがないセットアップで走ることになって、そんなに悪いフィーリングではなかったんだけれど、最後まで自分のリズムでは走れなかった。せっかくいい状態にマシンを仕上げてもらったのに、チームのみんなに申し訳ないと思っている。最後まで本来のパフォーマンスを発揮できなかったレースになってしまったね」
- 「せっかくいいスタートが切れて、序盤マシンはいい調子で、これはいいところまでいける、と思ったんだけれど、10位に終わってすごく残念だ。僕はハードのリアタイヤを使っていて、1周目はペースを上げるのが難しかったけれど、一生懸命バレンティーノを追いかけたんだけどね。2~3周目からは電気系統のトラブルか、うまくギアが入らなくなってしまって、安定して走るのが難しくなってしまった。その後、シフトフィーリングはもっと悪くなって、いったんスロットルを全閉にしてからでないと、シフトアップもダウンも出来なかったんだ。マシンがいい感じで走ってくれていたから、トップグループについていけるかな、と思っていたんだけどね。トラブルがもう起こらないように解析すれば、いまの状態ならば表彰台を狙っていけると思うんだ」