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MotoGP レースレポート
2021年6月19日
MotoGP 第8戦 ドイツGP 予選
場所:ドイツ ザクセンリンク

ドイツGP予選は復帰戦となったリンスがQ2進出、ミルは苦戦しQ2進出ならず。
ドイツGP2日目は、チームスズキエクスターに厳しい試練を与える1日となった。

午前のFP3ではアレックス・リンス、ジョアン・ミル共に3.671KmのコンパクトなサーキットでダイレクトQ2行きを賭けて激しいタイム争いを繰り広げる。しかしチームスズキエクスターのふたりのライダーはマシンのベストなフィーリングを掴むことができず苦戦。さらにリンスはマシントラブルもあり、トップから僅かコンマ5秒差ながらも、ミル11番手、リンス14番手で、共にQ1からのチャレンジを強いられることとなる。

午後のFP4では気温が急に上昇しマシンセットアップにさらに困難をきたすが、ミル、リンスは決勝のコンディションを視野に入れマシンセットアップとタイヤテストを行い、ミル9番手、リンス15番手でセッションを終える。

12人のライダーで戦われたQ1はさらに激しいタイム争いとなり、トップ2は何度となく入れ替わりを繰り返す。リンスは序盤でトップタイムを記録するが、中盤にはトップ2圏外に。しかし2回目のタイムアタックで再びトップタイムを記録してQ2進出を決める。一方のミルも一度はトップ2に上がるもその後順位を落とし、終盤ベストラップ更新中に黄旗提示によりラップタイムがキャンセルされ、セッションを7位で終えて17番手グリットとなった。

最後の予選セッションとなるQ2ではライダーの転倒による黄旗提示や数人のライダーのスロー走行により、タイムアタックのタイミングに大きく影響。リンスもその影響を受け11番手に留まり、明日の決勝はリンス4列目、ミル6列目からのスタートとなる。


河内 健 テクニカルマネージャー
「今日は特にジョアンが昨日のポジションを巻き返せるよう準備して臨んだのですが、FP3でいくつか問題が生じてしまったために、ふたり共ダイレクトにQ2進出することができませんでした。Q2進出を賭けたQ1ではアレックスもジョアンも非常に頑張ってくれ、アレックスはQ2行きを果たしましたが、ジョアンはベストラップを刻んでいた周回に黄旗提示となりラップタイムがキャンセルされ、残念ながらQ1敗退となってしまいました。Q2でもアレックスは上位を狙ってベストを尽くしたのですが、こちらも黄旗提示等の影響を受け11位という結果に終わってしまいました。予選ではふたり共本来の力を出し切れませんでしたが、この順位が我々の実力とは思っていません。共にレースペースには自信があるので、明日朝のウォームアップで最後の調整をし、決勝でしっかりとパフォーマンスを見せることができるよう準備を整えます。」

アレックス・リンス
「FP3でエンジンに問題が生じてしまい一旦ピットに戻ってマシンを乗り換えたんだけど、トラブルに気付いてすぐにピットインしたからそれほどタイムロスはしなかったと思う。でもその後いくつかミスしてしまったせいで速いタイムが記録できず、ダイレクトにQ2に行くことができなかったよ。Q1ではフィーリングがかなり良くてしっかりタイムアタックすることができたからQ2進出ができたんだけど、その後のQ2では終盤に何人かのライダーがコース上でスロー走行していて、自分はアタック中だったのにそのせいでアタックを中断せざるを得なくなってしまい残念な気持ちだった。いつもセーフティーコミッションで危険走行はしないようにみんなで話し合いをしているし、MotoGPライダーが若いライダー達のお手本にならなくてはいけないのにね。このサーキットはオーバーテイクが難しいから11番手グリッドからのスタートはかなりマイナス点ではあるし、手首の怪我の痛みもあるからそれも心配ではあるけど、とにかく決勝ではベストを尽くすよ。」

ジョアン・ミル
「今日はなかったことにしたいと思うような日だったと同時に、色々な事を学んだ日でもあった。昨日と比べたら前進できたと思うけど、まだマシンのフィーリングが本来の状態ではなくて、ブレーキングでしっかりマシンを止めることができないせいで思うように攻められないんだ。特に最終セクターはそのせいでかなりタイムロスしている。それほどうまく乗れていないというわけではないのに、ほんのちょっとフィーリングが足りなくて思いきりアタックできないから余計に悔しいよ。もう一度しっかりデータを分析してもらって、決勝に向けて何らかの調整をしてもらうつもりさ。Q1は他車の転倒や黄旗提示でなかなかクリアラップが取れず、タイムアタックが本当に難しかった。タイム差がそんなにあるわけではないし、ほんのちょっと何かが足りていないだけだから、決勝に向けての気持ちは相変わらずポジティブだよ。僕らのマシンのポテンシャルはこんなものではないと思っているし、あとは自分自身を信じて100%の力を出し切って挑むのみだね。」

MotoGP 第8戦 ドイツGP 予選結果
順位ゼッケンライダーチーム名タイムトップ差
15J・ザルコPramac Racing1'20.236-
220F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGP1'20.2470.011
341A・エスパルガロAprilia Racing Team Gresini1'20.4470.211
443J・ミラーDucati Lenovo Team1'20.5080.272
593M・マルケスRepsol Honda Team1'20.5670.331
688M・オリベイラRed Bull KTM Factory Racing1'20.5890.353
789J・マルティンPramac Racing1'20.6170.381
844P・エスパルガロRepsol Honda Team1'20.6590.423
930中上 貴晶LCR Honda IDEMITSU1'20.8100.574
1063F・バグナイアDucati Lenovo Team1'20.8110.575
1142アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTAR1'20.9490.713
1273A・マルケスLCR Honda CASTROL1'21.1350.899
1333B・ビンダーRed Bull KTM Factory Racing1'20.736(Q1)
1410L・マリーニSKY VR46 Esponsorama1'20.864(Q1)
1523E・バスティアニーニEsponsorama Racing1'20.953(Q1)
1646V・ロッシPetronas Yamaha SRT1'20.972(Q1)
1736ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTAR1'21.014(Q1)
1821F・モルビデリPetronas Yamaha SRT1'21.091(Q1)
199D・ペトルッチTech 3 KTM Factory Racing1'21.137(Q1)
2027I・レクオナTech 3 KTM Factory Racing1'21.154(Q1)
2112M・ビニャーレスMonster Energy Yamaha MotoGP1'21.165(Q1)
2232L・サバドーリAprilia Racing Team Gresini1'21.411(Q1)