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今年も3月の開幕以来、世界各地のサーキットを転戦しながら全18戦が開催されるMotoGP。それぞれのサーキットでレイアウトに特色があり、よってレース戦略も変わってきます。 ツインリンクもてぎを世界のGPサーキットの中で比べてみた場合、タイプ別で分けるならば「ストップ アンド ゴー」が特色のサーキットと言えるでしょう。直線で加速していき、次に強いブレーキをかけてコーナーでスピードを落とし、再び急激に加速する、これを繰り返すタイプのサーキットというわけです。コーナーのタイプが、例えるならば“定規を使って描いたような感じのコーナーが多く、コンパスを使って描いたようなコーナーが少ない”という感じでしょうか。それで「ストップ アンド ゴー」、つまりレースではパワー勝負ということになりますが、ならばホンダのマシンが有利かというと決してそうでもなく、実際にここ5年ではヤマハの勝率が高いんです。 ではスズキはどうかというと、チームスズキエクスターのライダー2人は、まだ今シーズンGSX-RRでもてぎを走っていませんし、こればかりは走ってみないとわからない、というのが正直なところです。これまでのレースでチームやライダーがレース後のコメントで指摘しているとおり、スズキとしてはさらなるマシンパワーの改良が課題です。もちろんスズキのエンジニア達もこれを熟知しており、テストもほぼ毎週のようにおこなわれてパワーアップを図っていますし、日本GPの前には、エンジンのアップグレードが入っている予定なので、改善されていることを期待したいですね。さらに、もてぎのコースでは、ブレーキング安定重視のセッティング方向になるのではと思います。 ダウンヒルストレート走行のヨシムラ津田選手 次回は、この見どころチェックも日本GP直前の最終回となりますが、チームスズキエクスターの今季第14戦までを振り返りながら、日本GP観戦がより楽しくなる見どころポイントを総まとめでお伝えする予定です。お楽しみに! |