第1回隼駅まつり

 8月8日、スズキ隼のオーナーが全国から鳥取県・若桜(わかさ)鉄道の隼駅へ集結しました。その数じつに200台。『隼駅まつり』と名づけられ初開催となったこのイベントで、ライダー達と地元の人々が交流し、この日、小さな駅前広場は、ライダーと地元の方々すべて合わせ、500名の人々で賑わいました。

 このイベントの実質的な発起人は、バイク専門誌『月刊ミスターバイク』。昨年、8月6日発売号で「8月8日はハヤブサの日。隼オーナーは隼駅に集まれ!」と呼びかけたところ、発売わずか2日後にもかかわらず全国から7台の隼が駅前に到着しました。これをきっかけに誌面やインターネットを通じて、隼駅の存在が広く知られるところとなり、まるで聖地巡礼のようにしてこの駅を訪れるライダーが増えていったのです。

第1回隼駅まつり

8月8日ハヤブサの日。隼駅に1台、また1台と到着するライダー達はこの日、特別の計らいで駅のホームへと誘導されました。なんと駅のホームが駐輪場となったのです。
受付には、開場前から続々と隼のライダー達が集まり、
小さな駅前広場は、あっというまに人、人、人・・・

のどかな田園風景の中の隼駅は、文化庁の登録有形文化財にも指定される、レトロな雰囲気あふれる木造駅舎。構内には、スズキ隼の特大ポスターや訪問記念帳などがあり、駅が発行する『隼駅訪問証明書』もあります。今年4月に隼駅近くで開催された『ふなおか竹林まつり』の際には150台の隼が集まり、地元の人々も驚く盛り上がりを見せました。そして、若桜鉄道の乗車率向上を目指す『隼駅を守る会(西村昭二会長以下200名)』や八頭町の人々が中心となり、今回8月8日の『隼駅まつり』開催が実現したのです。

のどかな田園風景の中の隼駅

隼駅のホーム脇にあるお人形。なんともいえないほのぼのとした表情が、見る人々の笑顔を誘います。
(右)隼駅のホーム脇にあるお人形。なんともいえないほのぼのとした表情が、見る人々の笑顔を誘います。

 当日は午前10時からの受付開始にもかかわらず、早朝5時頃から関東ナンバーなど遠方からの隼ライダーが、そしてその後も各地からのライダーが続々と到着。休憩を取りながら10時間以上かけて走ってきたライダー、夏休みのツーリング途中でこのイベントの事を知り、走行ルートをこの日に合わせてきたライダー、子供をタンデムシートに乗せて参加の地元ライダーなど、年齢も在住地もじつに様々。さっそく会場のあちこちで、隼オーナー同士ならではのマシン談義に花が咲きました。駅舎をバックに記念撮影、あるいはプラットホームに愛車を乗り入れ※、時おり到着する若桜鉄道車両と一緒に写真を撮ったり、駅前に並ぶ地元名産の出店をのぞいたりと、隼オーナーたちは真夏の一日を楽しんだのでした。
※イベント当日のみ許可を得て行われています。

イベント運営の先頭に立つのは「隼駅を守る会」の西村昭二会長。若桜鉄道の乗車率向上と存続のため日夜奮闘する西村会長は、「現在九州に保管されるブルートレイン『はやぶさ』の車両を、地元活性化のためぜひこの隼駅に展示したい。夢のような話ではありますが、地元民全員の願いです」と夢の実現への協力を呼びかけました。

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