SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
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全日本ロードレース選手権 レースレポート
2025年10月4日-10月5日
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山
岡山国際サーキット(岡山県)
Team SUZUKI CN CHALLENGEの津田拓也、5位でゴール
2025 全日本ロードレース選手権
ROUND03 06.22 筑波サーキット
2025 鈴鹿8耐
スズキ株式会社 国内二輪 X(旧Twitter)公式アカウント
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第6戦「スーパーバイクレース in 岡山大会」が、10月4日・5日に岡山県・岡山国際サーキットで開催された。

このレースにスズキ勢から、JSB1000クラスにはTeam SUZUKI CN CHALLENGEの津田拓也のほか、Yoshimura SERT Motulの渥美心、S-PULSE DREAM RACINGの生形秀之がスポット参戦。ST1000クラスにはTeam TITAN-TKR SUZUKIの村瀬健琉が参戦した。

1週間前に行われた事前テストは最初の2日間がドライ、3日目はウエットとなった。津田は最初の二日に参加し、スポット参戦の渥美と生形は後半の二日間に参加。津田は1本目を6番手タイムでスタートすると、2本目は1’31.736で3番手、3本目が1’31.587で4番手と上位に付けた。2日目に津田は1本目が6番手、2本目が8番手となった。渥美は1本目、2本目ともに13番手、生形は1本目が18番手、2本目が14番手となった。3日目のウエットでは、渥美は1本目が3番手、2本目が4番手、3本目は3番手。生形は走行をキャンセルした。

9月下旬から秋雨前線が日本列島に居座り、不安定な天候が続いていたため、レースウイークも天気に悩まされることとなった。フリー走行が行われる金曜も雨の予報はなかったが、実際には金曜の朝から小雨がぱらつき始め、1回目のフリー走行はウエット路面となった。そうしたコンディションの中、津田は1’53.193で7番手、渥美が1’47.577で9番手、生形は1’53.19で16番手となりレースウイークをスタートした。午後になって雨は一旦止んだものの、JSB1000クラスの2本目の走行前に再び雨が降り出し、徐々に濡れていく中でコースイン。津田は1’47.7277で7番手、渥美が1’50.730で14番手、生形は1’55.387で19番手だった。

土曜日は予報通り朝から雨。JSB1000クラスの予選は、最初に35分間のQ1が行われ、上位10台が15分間のQ2に進むノックアウト方式が採用された。Q1は13時25分から、気温21℃、路面温度19℃と肌寒さを感じるコンディションでスタート。計測2周目に渥美が1’50.985でトップに立ち、津田が1’53.529で3番手につける。さらに渥美は5周目に1’47.864を出して3番手に。津田は11周目に1’49.293のタイムで10番手に滑り込み、さらにペースアップを図ったが、ここでガス欠によりマシンがコース上でストップ。終盤にライバル勢がタイムアップし、最終的に11番手となりQ2進出を逃した。また、生形は計測5周目に転倒。タイムを出す前に転倒してしまい、予選通過基準タイムを満たせず嘆願書を提出して決勝進出に望みをかけた。Q2進出を果たした渥美だったが、セッション途中で転倒。10分間という短いインターバルでマシンを修復しなければならなかった。Q2セッションを再開した渥美は5周を走り、1’50.888で10番手だった。

日曜日は天気が回復する予報だったが、朝のウォームアップはウエットでの走行となった。津田はこのセッションで8周し、ラストラップに1’47.736をマークして8番手。渥美は10周し、1’46.656で5番手とし、ともに決勝への期待が高まった。

施設内でのアクシデントによりドクターヘリでの搬送が必要となり、その対応でJSB1000クラスの決勝は約1時間ディレイし、14時47分に24周でスタートした。気温27.5℃、湿度70%、路面温度36.9℃と暑さを感じるコンディションとなった。津田は1周目を7番手、渥美は10番手で戻ってくる。津田は安定して1分32秒後半から33秒前半でラップし、10周目には5番手へポジションアップ。その位置をキープした。渥美は1分34秒前半〜33秒後半のペースで10番手を走行。トップがラストラップに入ったところで赤旗が提示され、レースは22周で成立。津田は5位、渥美は9位でフィニッシュした。

ST1000クラスの村瀬健琉は事前テストの初日1本目に1'34.340を出し、クラストップでスタートした。2本目はさらに1'33.909とタイムを詰め、引き続きクラストップの位置をキープする。3本目も1'33.252とタイムを上げたが、ライバル勢もタイムを詰め、クラス3番手となった。 2日目1本目は1'32.972で2番手、2本目が1'33.001のタイムで2番手となった。

レースウイークはウエットコンディションのフリー走行、予選となってしまった。フリー走行1本目は1'48.135で11番手、2本目が1'54.655で14番手となった。 土曜日の予選は19周し、14周目に出した1'51.486のタイムで15番手となった。 決勝朝のウォームアップ走行はウエット路面で、村瀬は7周し16番手となった。

決勝はドライとなった。村瀬はスタートでうまく飛び出し、1周目を7番手で戻ってくる。トップは逃げようとしており、村瀬は2位争いのグループの最後尾に付ける。村瀬は1分35秒から34秒で走行し、前の集団が1分35秒台とタイムを落としていたので、差を詰めにかかる。しかし、7周目あたりから1分35秒後半にタイムを落とし、終盤は36秒から37秒へとスローダウン。そのため、順位も10位と大きく落としてしまい、そのままチェッカーとなった。

Team SUZUKI CN CHALLENGE No.7 津田 拓也
(JSB1000クラス 予選11番手・決勝5位)
「事前テストの1日目は、CN用パーツテストが多くて、レースでマシンを速くするという作業とは少し違うことに時間を費やしました。初日は走行時間が多かったので、出来ればそこでドライ用のセットアップを詰められれば良かったのですが、あまり出来ませんでした。でもそれは今後、自分たちがレベルアップするためにやらなければいけないことですし、自分自身もそれは積極的にやっていきたいと考えているので、意欲的に取り組みました。ですが結果的に、レースウイークは金曜、土曜とウエットで、日曜日の決勝がいきなりドライとなってしまったので、ドライ用のセットアップが出来ていないということが、大きな足かせになってしまいました。それも雨でペースを上げられなかったのが最大の原因ですね。本来ならもう少し前でスタート出来ていたと思いますし、今回はそれができなかったので、結果的に5位争いをするうちに前と大きく離されてしまいました。そこは本当に予選位置の悪さが最後まで響いて苦しかったです。ウエットでのセットアップが大きな課題ですが、雨に対してもう少しこうした方が良いのではないかという部分が少し見えてきたので、次に向けての対策案が得られたのは収穫でした。」

Team SUZUKI CN CHALLENGE 田村 耕二 テクニカルマネージャー
「今回のレースは、ウィークを通してずっと雨が続き、唯一ドライコンディションとなったのが決勝レースという、非常に難しい状況でした。事前テストで得た流れを活かすことができず、正直、悔しい結果になったと思います。このサーキットでのデータが少ない中では、ライダー・スタッフともできる限りの対応をしてくれましたが、コース上でマシンのポテンシャルを最大限に発揮させるところまでは至りませんでした。これが今の我々の実力だと真摯に受け止めています。今回見えた課題をしっかり洗い出し、改善を図ったうえで、次戦・全日本最終戦の鈴鹿では2025年シーズンの締めくくりとして、"強いスズキ"をお見せできるよう、しっかりと準備を進めていきます。また、本岡山大会でも悪天候にもかかわらず、ピットウォークやサイン会に本当に多くのファンの方々が足を運んでくださいました。こうした皆さんの声援は、ライダー・チームにとって大きな力になります。本当にありがとうございました。引き続き、チームスズキへのご声援をよろしくお願いいたします。」

Yoshimura SERT Motul No.16 渥美 心
(JSB1000クラス 予選10番手・決勝9位)
「今回の参戦は、近い将来的にYoshimura SERTチームのレギュラーライダーになれるよう経験を積むことが目的で、チームがチャンスを作ってくれました。せっかくの機会ではありましたが、ボルドール24時間耐久レースから戻ってきてすぐに参加した事前テストでは今一つ調子を上げることが出来ませんでした。レースウイーク初日に色々試した中で良いものが見つかり、さらに予選に向けてビッグチェンジしてマシンのフィーリングは大幅に向上しました。予選のQ1はソフトタイヤを最初に履いて良いリズムで走ることが出来ていたのですが、雨量が減ってきたのでピットインしてハードタイヤに交換して出ていったところ、ヘアピンで転倒してしまいました。バイクが激しく損傷していたので走ってピットに戻り、TカーでQ2に出ていったのですが、そのマシンはドライ用セットだったので、短い時間の中でスイングアームまで換えてレイン用セットにチームが仕上げてくれました。残念ながらしっかりと攻めきれず、そのセッションは10番手で終わってしまいました。本番車はレースに使えないほど壊れてしまっていたので、そこからはTカーを本番車と同じ仕様にしてもらい、Q1で走ったのと同じセットで決勝日朝のウォームアップを走りました。だいぶ良いフィーリングになったのですが、決勝は結局ドライになりました。データがほぼない状態で、事前テストではEWCで使ったタイヤを履いていましたが、急遽、全日本仕様のタイヤを履いて臨みました。当然細かいところは詰めきれず、頑張って走りましたが単独でのラップとなりました。24周と周回数の多いレースで、今までであれば単独走行になってしまうとなかなか集中力が切れてしまうケースが多かったのですが、耐久レースを走ってきているからか、最後まで集中力を切らさずに走ることが出来ました。色々と慌ただしいレースウイークになってしまいましたが、得るものが多い週末となりました。この機会を作っていただいたチームとスズキの皆さんに、改めて感謝したいと思います。ありがとうございました。」

S-PULSE DREAM RACING No.45 生形 秀之
(JSB1000クラス 予選DNQ)
「事前テストはドライしか走りませんでしたが、レースウイークは金曜、土曜と雨になってしまいました。金曜日のフリー走行はグリップが出ず、苦しい走りを強いられましたが、土曜日に大きくセットアップを振ったところ問題も解消し、良いリズムで走り出せました。ところがセッション開始早々に雨に足元をすくわれて転倒してしまいました。タイムを出す前に予選が終わってしまいました。嘆願書を出して決勝朝のウォームアップ走行で基準タイムを超えようとトライしましたが、ハーフウエットの難しいコンディションということもあり、それが果たせず決勝に出ることは叶いませんでした。多くの方に応援していただいたのに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。最終戦に出られるよう、なんとか手は尽くしたいと思います。」

Team TITAN-TKR SUZUKI No.12 村瀬 健琉
(ST1000クラス 予選15番手・決勝10位)
「とても苦しいレースウイークとなりました。ドライでの事前テストではクラストップに立つことが出来ていましたし、スリックタイヤなら戦える手応えがあったのですが、ウエットは本当に苦しかったです。荷重を掛けるポイントでは良いのですが、コーナーの進入などでは接地感が得られず、苦しい走りを強いられました。でも決勝はドライになり、しかもスタートのモードを色々テストして新たに設定してきたことが功を奏し、1コーナーまでに複数台を抜くことが出来ました。ギアの使い方を変えたことでトルクの出方も変わり、そのことによってウエットでのグリップの出し方が難しくなっているかもしれないので、そのあたりはもう一度見直しをして、ウエット時は別のギアの使い方をするようなやり方が良いかもしれません。最終戦も天候がどうなるか分からないので、ウエット対策もしっかりとしておきたいと思います。決勝は途中まで良いリズムで走れていたのですが、リアブレーキがフェードしてしまい、大きくタイムをロスして順位を落としてしまいました。そのあたりも対策をしっかりしたいと思います。」

第6戦 スーパーバイクレース in 岡山 JSB1000 決勝結果(22Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
12中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA33'44.465
24野左根 航汰Astemo Pro Honda SI RacingHONDA+13.232
310長島 哲太DUNLOP Racing Team with YAHAGIHONDA+13.511
43水野 涼DUCATI Team KAGAYAMADUCATI+21.345
57津田 拓也Team SUZUKI CN CHALLENGESUZUKI+28.259
69伊藤 和輝Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA+33.825
730鈴木 光来Team ATJHONDA+38.272
88岩田 悟Team ATJHONDA+43.239
916渥美 心Yoshimura SERT MotulSUZUKI+50.736
1024星野 知也TONE Team4413 BMWBMW+1'07.506
1111関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW+1'12.583
1213児玉 勇太MARUMAE Team KODAMAYAMAHA+1'18.009
1323中冨 伸一RSNYAMAHA+1'26.175
1420津田 一磨Team BabyFaceYAMAHA+1'31.788
1525新庄 雅浩KRP SANYOUKOUGYO RS-ITOHKAWASAKI+1’32.769
1639中島 陽向SHINSYURe:N with TOTECBMW1 Lap
1717杉山 優輝Honda Suzuka Racing TeamHONDA1 Lap
1828吉田 愛乃助TONE Team4413 BMWBMW1 Lap
1946阿部 恵斗SDG Taem HARC-PRO. HondaHONDA+37.913
DNF32中村 竜也KRP SANYOUKOUGYO RSITOHKAWASAKI0
第6戦 スーパーバイクレース in 岡山 ST1000 決勝結果(18Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
13羽田 太河Astemo Pro Honda SI RacingHONDA28'28.925
24國峰 啄磨TOHO RacingHONDA+1.619
333亀井 雄大RTJapan M Auto and KamechansHONDA+3.679
46井手 翔太AKENO SPEED・RC KOSHIENYAMAHA+4.425
534ナカリン・アティラットプワパットAstemoSIRacing withThaiHondaHONDA+6.285
610和田 留佳Team TATARA apriliaAPRILIA+14.444
72岩戸 亮介Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI+14.825
87豊島 怜DOGFIGHTRACING JDSYAMAHA+15.077
917彌榮 郡Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI+18.092
1012村瀬 健琉Team TITAN-TKR SUZUKISUZUKI+22.645
1123西村 硝JAPAN POST Honda RACING-TPHONDA+30.232
1231佐野 優人KRP SANYOUKOUGYO RS-ITOHKAWASAKI+48.324
1335古山 颯太YOKOYAMABYOUINN RSNYAMAHA+53.419
1432芳賀 瑛大Team TATARA-apriliaAPRILIA+56.878
1546林 祥由YOKOYAMABYOUINN RSNYAMAHA1’09.480
1641東村 伊佐三SHINSYURe:N with TOTECBMW1’18.811
1725関 一正Racing Team SEKIHONDA1’25.010
1815松川 泰宏MOTOBUM HONDAHONDA1 Lap
1929ジェゲデ・ゼカライヤ・クワミTONE RT SYNCEDGE4413BMWBMW1 Lap
2045村瀬 豊MOTO WIN RACINGHONDA1 Lap
2126佐藤 直之KURE BAY SIDE & PRO-TECYAMAHA1 Lap
2230新井 久美Hisa31 with R-in SpiritsYAMAHA2 Laps
2339村田 司RTJapan M AutoHONDA3 Laps
DNF44安達 勝紀NICHIRIN RACINGYAMAHA8 Laps
DNF8作本 輝介TOHO RacingHONDA12 Laps
DNF40本多 太一Hisa31 with R-in SpiritsYAMAHA17 Laps
DNF5荒川 晃大Astemo Pro Honda SIRacingHONDA0

2025 鈴鹿8耐
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