D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2025 第7戦 第63回 MFJ-GP モトクロス大会は、11月1～2日に宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOで開催された。秋深まる東北宮城が舞台となったシリーズ最終戦。会場のスポーツランドSUGO インターナショナルモトクロスコースは、小高い尾根を行き来するアップダウンに加え、大小のコーナーやハイスピードのビックジャンプなどダイナミックさとテクニカルなセクションを併せ持つ国内きっての雄大なコース。大会期間中は肌寒いながらも両日共に好天に恵まれたが、金曜から土曜の朝にかけて通過した寒冷前線がもたらした大雨の影響が残り、土曜日はコースを大幅にショートカット。日曜日はフルコースでのレースが可能となったが、コースの各所にマディ部分が残り深い轍が刻まれる難しいコンディションとなった。今シーズン最後の全日本モトクロス選手権。文化の日の3連休と重なったこともあり3,700名の観客が訪れ、白熱のバトルを楽しんだ。

今シーズンの全日本には、Team SBEから福村 鎌がRM-Z250を駆ってIA2クラスに参戦する。土曜日に行われた予選を6番手で通過した福村は、12番手グリッドを得て、日没を考慮して5分短縮となった25分+1周の2ヒート制で行われた決勝へと臨んだ。

ヒート1、スタートで集団に埋もれた福村はすぐに追い上げを開始するが、オープニングラップで先行するライダーのミスに巻き込まれてコースアウト。コース復帰に時間を要したために集団から大きく遅れてしまい、レース序盤は最後尾からの単独走行を強いられる。それでも諦めることなくアグレッシブな走りを見せた福村は、レース中盤までに10台以上をパス。更なる追い上げを狙った福村だったが、後半は上位陣と大きく離れてしまったため一気に挽回とはならず、それでも確実にポジションを上げた福村は、最終ラップにもひとつ順位を上げて15位でチェッカーを受けた。

ヒート2もスタートが決まらず追い上げのレースとなった福村は、1周目23番手でコントロールラインを通過すると2周目には一気に4台をパス。上位陣と遜色のないタイムを刻みながら攻め続けた福村は、レース中盤までに10台近くをパスして9周目には12番手までポジションを挽回する。しかし後半は荒れたコースの攻略に苦戦し、転倒のリスクを避けるために確実に周回を重ねてこのポジションをキープし12位でチェッカーを受けた。