SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
スズキレーシングレポート
全日本ロードレース選手権 レースレポート
2024年10月26日-10月27日
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
鈴鹿サーキット(三重県)
YOSHIMURA SERT MOTUL 渥美、レース1で8位、レース2で5位
AutoRace Ube Racing Team 津田は予選・レース1での転倒の影響でレース2の出走をキャンセル
Team TITAN-TKR SUZUKI 村瀬は7位
2024 全日本ロードレース選手権
ROUND04 06.16 筑波サーキット
2024 鈴鹿8耐
スズキ株式会社 国内二輪 X(旧Twitter)公式アカウント
10月26日(土)、27日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで、MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿が開催された。このレースにスズキ勢からは、JSB1000クラスにAutoRace Ube Racing Teamの津田拓也、YOSHIMURA SERT MOTULの渥美 心が、ST1000クラスにはTeam TITAN-TKR SUZUKIの村瀬健琉が参戦した。

事前テストは開催されず、その代わりに木曜日に特別スポーツ走行が設けられ、レースウイークは通常より1日早くスタートすることとなった。多くのJSB1000ライダーにとって鈴鹿8耐以来の走行となる。

木曜日は曇り空の下、1本目は津田が6番手、渥美が7番手となった。午後の2本目のセッションでは、渥美が5番手、津田が7番手に付けた。

金曜日は晴れて気温も25℃前後まで上がった。1本目は渥美が9番手、津田が10番手となった。2本目は渥美が2'06.755で5番手、津田が2'07.073で8番手となった。

今回のレースは2レース制で行われ、土曜日は午前中に予選が、午後にレース1が行われる。この日も曇り空となり、やや肌寒さを感じるコンディションとなった。渥美はセッションのスタートから連続して6秒台ラップ。9周目には2'05.335と5秒台へ入れ、自己ベストを更新。次のラップも2'05.488と5秒台を連発。この結果、レース1が6番手、レース2が5番手からスタートすることになった。津田は1周目を2'08.590でクリアし、2ラップ目に入った2コーナーで他車と接触して転倒。全身を路面に叩きつけられて満身創痍ながら何とか再スタートし、4周目に2'06.148、5周目に2'06.329をマーク。レース1は11番手、レース2は10番手となった。

午後1時半から14周でレース1がスタート。渥美は6番手あたりで2コーナーを立ち上がる。津田はオープニングラップを13番手で通過。そのポジションをキープしていたが、4周目に転倒してしまった。渥美は2周目を2'06.738、3周目2'07.198、4周目2'06.367とハイペースでラップ。3周目には6番手へポジションを上げる。そのまま6秒台をキープしていたが、7周目にミスをして9秒台へタイムを落とし、ここで2台にパスされてしまう。しかしすぐにタイムを7秒台前半まで戻してラップ。8位でチェッカーとなった。

日曜日は時折日差しがあるものの雲が多い空模様。9時10分から15分間で行われたウォームアップ走行では渥美が11番手、津田は12番手となった。津田の所属するAutoRace Ube Racing Teamは津田の状態が悪く、レース2を戦うのは危険と判断し、レース2の出走を取りやめた。

レース2は午後1時35分から16周で行われた。渥美はスタートで少し出遅れ、1周目を11番手で戻ってくる。2周目に2'06.978、3周目2'07.212と渥美はペースを上げ、2周目10番手、3周目8番手とポジションを上げていく。さらに順位を上げたいところだったが、8周目に2'08.487とタイムを落としてしまう。11周目には複数台の転倒者が出てその救助のためにセーフティカーが出され、3ラップほどコースに介入。13周目に退出し、レースは残り3周で再開となった。ここでうまくペースを上げた渥美は14周目6番手に上げ、さらにラストラップに一つポジションを上げて5位でゴールした。

ST1000クラスの村瀬も鈴鹿8耐以来のこのコースでの走行となった。木曜日の1本目はマシンのチェックの為、ピットインを繰り返しながら2分12秒から11秒台へタイムを上げ、8周目に2'11.071、9周目も11秒台でラップ。6番手で最初のセッションを終える。2本目は4周目に11秒台へ入れ、5周目に10秒台へ突入。次の周も 2'10.005とあと一歩で9秒台というレベルまで上げ、このセッションは5番手となった。

金曜日1本目は4周目に2'09.799と9秒台へ突入。その後もコンスタントに10秒台でラップして7番手となった。午後の2本目は5周目に 2'09.316までタイムを詰め、さらに次の周も9秒台でラップして5番手となった。

土曜日の予選は12時20分から30分間行われた。村瀬は2周目に2'09.439と早くも秒台へ入れ、4周目2'09.287、5周目2'09.097、6周目2'09.528と9秒台で連続ラップ。この結果、決勝は6番グリッドからスタートすることとなった。

日曜日朝のウォームアップ走行は8時40分から15分間で行われた。村瀬は2周目に転倒。なんとかピットに戻ったが、そこで走行は終了となった。

マシンを修復し、12時20分から12周で行われるレースのグリッドに並んだ村瀬。スタートでうまく飛び出し、5番手で2コーナーを立ち上がる。トップグループに加わりながら、前との差を詰めたいところだが、2台にパスされ7番手でオープニングラップを通過。トップグループは9秒台でラップし、村瀬も予選で見せた速さをここで発揮したいところだが、4周目に11番手まで順位を落としてしまう。5周目に10秒台へ入れ、6周目10番手、9周目9番手、10周目8番手、11周目7番手とポジションアップ。そのまま7位でゴールとなった。

AutoRace Ube Racing Team No.6 津田 拓也
(JSB1000クラス レース1 予選11番手・決勝リタイヤ/レース2 予選10番手・決勝出走せず)
「木曜日の走り出しは、ユーズドタイヤでも2分7秒台でラップできていたので、フィーリング的には良かったと思います。金曜日になって新品タイヤを入れて、そこから本格的にセットアップを詰めていきました。そこでも2分6秒台で無理せずコンスタントに走れていたのでまずまずの状態だとチームと話していたのですが、予選2周目の2コーナー立ち上がりで、自分はワイドなラインを取るのでそこで加速したところ、目の前の車両が急に減速をし、避けきれずに追突してしまいました。その結果、左側の肩と腕、身体を強打しました。それでもなんとかピットに戻り、2周ほど走ってタイムを出そうとしましたが、2'06.148を出すのが精一杯でした。午後のレース1ではマシンが振られ、抑えきれずに転倒してしまい、さらに身体を強打してしまいました。日曜日朝のウォームアップ走行には参加したのですが、2分7秒台しか出せず、無理してレースに出ても危険な状況になるとチームが判断してくれて、レース2はリタイヤしました。あのままレース2に出ていたら無理をしていたでしょうし、チームの判断には感謝しています。ただ、お世話になったチームでの最後のレースがこういう形で終わってしまい、そこは本当に残念な気持ちでいっぱいです。素晴らしいチームとともに戦えて、充実したシーズンを過ごすことができました。とても感謝しています」

YOSHIMURA SERT MOTUL No.13 渥美 心
(JSB1000クラス レース1 予選6番手・決勝8位/レース2 予選5番手・決勝5位)
「今回の参戦は、来年のEWCのための車両のテストもありますし、ライダーとしてもまだまだ上に行くためのスキルアップの場となるようにと、成長できる機会をチームに作って頂きました。車両はEWCで使っているものをベースに、ライトなどを外して重量が減っている状態です。自分自身の走行自体が久々で、9月に行われたボルドールの予選を走らせてもらいましたが、そのときはかなり風が強く、全然攻められませんでした。それ以来なので、少し自分自身に自信が持てない中で走り始めたので、攻める状況になるまで少し時間がかかってしまいました。そうして初日を費やしてしまい、二日目になって鈴鹿8耐のときに近い走りはできるようになったのですが、レースになるとスプリントということでペースも上がり、ちょっと苦戦してしまいました。開幕戦の鈴鹿2&4は走りましたが、あのときは2分6秒台でも上位を走れましたが、今回は自己ベストを更新できているのに上位は2分3秒台、4秒台とレベルが上がっていましたね。もちろん上位を走りたかったですが、開発テストというチームの仕事もあるので、レースを走り切ってデータを集められたことはもちろん良かったのですが、ライダーのスキルを上げるというテーマに関してはちょっと苦戦してしまいました。レース2の赤旗後は、タイヤを一度冷やすことができたので、そこで回復したグリップを活かし、プッシュすることができました」

Team TITAN-TKR SUZUKI No.11 村瀬 健琉
(ST1000クラス 予選6番手・決勝7位)
「木曜の走り出しは悪くなく、それをベースに、鈴鹿8耐で得たデータからライディングポジションを後ろにしたところ、ここまで課題だったタイヤへの荷重の掛け方が飛躍的に良くなり、走っていてもとてもフィーリングが良くなりました。必然的にアベレージも上がり、セットアップも順調に進めることができました。そうした流れの中、決勝朝のウォームアップで、さらにアベレージを上げようとトライしたセットアップが、セクター1、2とベストタイムでいけたのですが、その直後に何の前触れもなく転倒してしまったため、元のセットアップに戻して決勝に臨んだのですが、結果的にそれが苦しいレースを招いてしまいました。試したのはタイヤのグリップが落ちてきた時への対応をしたものだったのですが、その方向でのトライを止めてしまったので、ちょっともったいなかったですね。でもレース序盤はトップグループを走ることができましたし、それは大きな自信となりました。チームもまとまってきましたし、この流れで来年も頑張りたいと考えています」

第8戦 第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 JSB1000 決勝レース1結果(14Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム
13水野 涼DUCATI Team KAGAYAMADUCATI29'22.760
22岡本 裕生YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2YAMAHA29'23.180
31中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA29'23.204
432野左根 航汰Astemo HondaDream SI RacingHONDA29'29.455
510岩田 悟Team ATJHONDA29'34.670
633高橋 巧JAPAN POST HondaDream TPHONDA29'36.178
79伊藤 和輝Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA29'41.564
813渥美 心YOSHIMURA SERT MOTULSUZUKI29'43.875
94名越 哲平SDG Honda RacingHONDA29'43.968
1020日浦 大治朗Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA29'44.430
1130長島 哲太DUNLOP Racing Team with YAHAGIHONDA29'50.874
1212関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW29'51.246
137清成 龍一TOHO RacingHONDA29'56.099
1414児玉 勇太Team KodamaYAMAHA29'57.051
155亀井 雄大TEAM AGRAS with NOJIMA.NFTHONDA30'09.774
1617杉山 優輝Honda Suzuka Racing TeamHONDA30'09.978
1711秋吉 耕佑MurayamaUnso.Team AKIYOSHIHONDA30'20.169
1821星野 知也TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW30'29.580
1918柳川 明KRP SANYOUKOUGYO&RS-ITOHKAWASAKI30'29.786
2027中冨 伸一RSNYAMAHA30'30.052
2128芳賀 瑛大NITRO WORK NAVI OGURA CLUTCHYAMAHA30'32.500
DNF23津田 一磨Team BabyFaceYAMAHA20'10.328
DNF31佐野 優人KRP SANYOUKOUGYO RSITOHKAWASAKI15'24.905
DNF6津田 拓也AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI6'24.899
DNF22新庄 雅浩Team TATARA apriliaAPRILIA7'13.865
第8戦 第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 JSB1000 決勝レース2結果(16Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム
13水野 涼DUCATI Team KAGAYAMADUCATI35'34.579
232野左根 航汰Astemo HondaDream SI RacingHONDA35'35.328
32岡本 裕生YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2YAMAHA35'35.651
433高橋 巧JAPAN POST HondaDream TPHONDA35'36.099
513渥美 心YOSHIMURA SERT MOTULSUZUKI35'37.994
620日浦 大治朗Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA35'38.239
74名越 哲平SDG Honda RacingHONDA35'39.593
812関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW35'41.564
95亀井 雄大TEAM AGRAS with NOJIMA.NFTHONDA35'44.167
1031佐野 優人KRP SANYOUKOUGYO RSITOHKAWASAKI35'44.307
117清成 龍一TOHO RacingHONDA35'44.758
1217杉山 優輝Honda Suzuka Racing TeamHONDA35'45.231
1311秋吉 耕佑MurayamaUnso.Team AKIYOSHIHONDA35'45.473
1418柳川 明KRP SANYOUKOUGYO&RS-ITOHKAWASAKI35'48.943
1522新庄 雅浩Team TATARA apriliaAPRILIA35'58.217
161中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA29'13.878
DNF14児玉 勇太Team KodamaYAMAHA19'17.767
DNF27中冨 伸一RSNYAMAHA19'35.471
DNF21星野 知也TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW19'35.700
DNF30長島 哲太DUNLOP Racing Team with YAHAGIHONDA18'23.827
DNF9伊藤 和輝Honda Dream RT SAKURAI HONDAHONDA4'16.169
DNF10岩田 悟Team ATJHONDA3'55.535
DNF28芳賀 瑛大NITRO WORK NAVI OGURA CLUTCHYAMAHA
6津田 拓也AutoRace Ube Racing TeamSUZUKI出走せず
23津田 一磨Team BabyFaceYAMAHA出走せず
第8戦 第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 ST1000 決勝結果(12Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム
110國井 勇輝SDG Team HARC-PRO.HONDA26'00.916
247羽田 太河AstemoHondaDreamSIRacingHONDA26'01.299
39岩戸 亮介Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI26'04.494
431井手 翔太AKENO SPEED・RC KOSHIENYAMAHA26'05.892
52荒川 晃大MOTOBUM HONDAHONDA26'06.569
67豊島 怜DOGFIGHTRACING JDSYAMAHA26'12.312
711村瀬 健琉Team TITAN-TKR SUZUKISUZUKI26'20.899
823和田 留佳Team TATARA apriliaAPRILIA26'24.915
930作本 輝介Astemo HondaDream SI RacingHONDA26'27.166
1013中村 竜也MATSUBA RACING RS-ITOHKAWASAKI26'32.629
1154山中 将基team_bizenseiki_kirimoto_nannoHONDA26'32.803
1257中島 陽向EDWIN GSUNDHEIT RacingHONDA26'37.489
1332彌榮 郡Kawasaki Plaza Racing TeamKAWASAKI26'37.539
1428吉田 愛乃助TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW26'38.010
1522吉田 光弘HondaRyokuyokaiKumamotoRacingHONDA26'51.238
1636菊地 純BALZ & ADVANCE MC & T.T.MOTOHONDA26'53.355
1733ジェゲデ・ゼカライヤ・クワミTONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW26'55.055
1834伊藤 元治MOTO BUM HONDAHONDA27'17.870
1935佐藤 直之Fudosan no Shigeki & PRO-TECYAMAHA27'23.052
2012横山 尚太OGURA CLUTCH + NITRO RACINGYAMAHA25'01.984
DNF3國峰 啄磨TOHO RacingHONDA17'24.069

2024 鈴鹿8耐
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