D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2024 第1戦 腕時計のベルモンドCUPは、3月30～31日に埼玉県川越、上尾両市に跨がるウエストポイント・オフロードヴィレッジで開催された。大会前日に前線が通過し金曜日の午前中までは春の嵐のような暴風雨に見舞われたが、週末に向けて天候は一気に回復。好天に恵まれた日曜日は強い日差しが照りつけ気温も午後から急上昇、最高気温27℃を記録するなど真夏並みの暑さの下でレースが行われた。

大会毎に独自のレースフォーマットを選択できるようになったここ数年の全日本選手権。開幕戦関東大会は土曜日にアマチュアの参加型レースが開催された。国内トップカテゴリーのIAクラスは土曜日の最後にフリープラクティスが行われたのみで、日曜日の朝一に公式練習走行+タイムアタック予選が行われた。決勝は15分+1周 x3回のトリプルヒート制が採用された。都心からのアクセスも良く毎回大勢のファンが訪れるこの大会には、土日合わせて4,735名の観客がハイテンポで行われるレースを楽しんだ。

今シーズンの全日本には、Team SBEから福村 鎌がRM-Z250でIA2クラスに参戦する。

二組に分かれて行われた土曜日のフリープラクティスでA組6番手のタイムをマークした福村は、日曜朝のタイムアタック予選B組でトップと1.42秒差の5番手タイムをマーク。10番グリッドから決勝レースに臨んだ福村は、第1ヒート、第2ヒートともスタートで大きく出遅れてしまい後方からの追い上げを強いられる。ベストラップは全体の5～6番手タイムをマークした福村だったが、このコース独特の抜き難いレイアウトに苦戦し懸命の追い上げも11位までに甘んじた。迎えたファイナル第3ヒート。ここでもスタートが決まらず後方集団に飲み込まれるかと思われた福村だったが、機転を効かして1コーナーイン側をターンして中段に割って入ると、1周目からペースを上げて10番手前後でオープニングラップをクリアし、シングルポジションでバトルを繰り広げる。スプリントレースの中で確実にポジションを上げ続けた福村は、最終ラップに全体2番手となるベストタイムをマークするなど持ち前の切れのある走りを見せ、前のライダーとコンマ173秒差、トップと4秒差という力強い走りで5位チェッカーを受けた。