MotoGP レースレポート
2022年8月7日
MotoGP 第12戦 イギリスGP 決勝
イギリス シルバーストーンサーキット
イギリスGP決勝はリンスが一時トップを快走するも7位でゴール、ミルは転倒・リタイヤ。
2022 MotoGP
週末を通して素晴らしい天候に恵まれたイギリスGPは日曜日も朝から爽やかな青空と清々しい空気に包まれ、決勝ではアレックス・リンス、ジョアン・ミル共にGSX-RRと相性の良いシルバーストーンサーキットで共に好調な走りを見せる。リンスは一時トップを快走するもリアタイヤのトラクション不足によりペースを維持することができずに終盤から苦戦。大きな期待を抱いて迎えたイギリスGP決勝を悔しい結果で終えることとなった。
41,000人の観客を迎えたシルバーストーンサーキットの路面温度はMotoGP決勝前に44度まで上昇し、20周のレースがスタート。リンスは11番手グリッドからスーパースタートを決め一気に5番手までジャンプアップし、ミルも12番手から8番手にポジションを上げる。リンスはその後もペースを上げ、まずはフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)をオーバーテイクして4番手に。その同ラップにファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)がロングラップペナルティーでポジションを落とし、ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)が転倒したことで、リンスは一気に2番手に順位を上げる。その後もリンスの勢いは衰えず、翌周にはトップのジャック・ミラー(ドゥカティ)を交わしてレースリーダーとなり、すぐにファステストラップをマーク。2番手のバニャイヤに0.7秒の差をつける。
一方のミルは数人のライダーとのグループバトルが続き、グループから抜け出せずに7番手をキープ。徐々にペースを上げチャージを開始するが、7コーナーでフロントが切れ込み転倒。ライダーに怪我はないものの再スタートは切れず、そのまま痛恨のリタイヤとなった。
レースリーダーとなったリンスはその後6周トップを維持。しかし終盤のペースアップに苦しみ残り5周で3番手にポジションダウンする。その後も前を行く2台のドゥカティを追い続けるも、リアタイヤのトランクションが急激に落ちペースダウンを強いられる。リンスはその後も後方から追い上げてきた4台にもオーバーテイクを許し、7位でチェッカー。トップでの快走を見せただけに、悔しい週末となった。
41,000人の観客を迎えたシルバーストーンサーキットの路面温度はMotoGP決勝前に44度まで上昇し、20周のレースがスタート。リンスは11番手グリッドからスーパースタートを決め一気に5番手までジャンプアップし、ミルも12番手から8番手にポジションを上げる。リンスはその後もペースを上げ、まずはフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)をオーバーテイクして4番手に。その同ラップにファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)がロングラップペナルティーでポジションを落とし、ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)が転倒したことで、リンスは一気に2番手に順位を上げる。その後もリンスの勢いは衰えず、翌周にはトップのジャック・ミラー(ドゥカティ)を交わしてレースリーダーとなり、すぐにファステストラップをマーク。2番手のバニャイヤに0.7秒の差をつける。
一方のミルは数人のライダーとのグループバトルが続き、グループから抜け出せずに7番手をキープ。徐々にペースを上げチャージを開始するが、7コーナーでフロントが切れ込み転倒。ライダーに怪我はないものの再スタートは切れず、そのまま痛恨のリタイヤとなった。
レースリーダーとなったリンスはその後6周トップを維持。しかし終盤のペースアップに苦しみ残り5周で3番手にポジションダウンする。その後も前を行く2台のドゥカティを追い続けるも、リアタイヤのトランクションが急激に落ちペースダウンを強いられる。リンスはその後も後方から追い上げてきた4台にもオーバーテイクを許し、7位でチェッカー。トップでの快走を見せただけに、悔しい週末となった。
リビオ・スッポ チームマネージャー
「我々が期待した結果とはなりませんでしたが、ポジティブだった部分もありました。そのひとつはスタートで、特にアレックスは今日本当に素晴らしいスタートを見せてくれたと思います。彼がトップに立った時、彼の走りがスムーズで全く無理をしていない様子を見て、我々チームは彼が優勝することを確信していたので、後半にリヤタイヤのグリップが急激に落ちてペースを維持できなかったことが残念でなりません。データをしっかり確認し、これからミシュランと共にしっかり分析していく必要があると思っています。ジョアンもまた決勝では勢いのある走りを見せてくれ、後半に向けてさらにポジションを上げようとアタック体制だったのですが、その最中にフロントが切れ込んで転倒・リタイヤという残念な結果となってしまいました。結果を残すことはできなかったものの、決勝では我々のパッケージの戦闘力をしっかりと証明することができたと思っているので、引き続き気を引き締めてさらに上を目指していきたいと思います。」河内 健 テクニカルマネージャー
「昨日の予選結果は良くなかったのですが、ライダーはふたり共レースペースには自信を持っていましたし、実際レース中盤まではほぼ我々が思い描いていた通りのレース展開になっていたと思います。しかし中盤にジョアンが転倒・リタイヤとなり、またアレックスはレース終盤にペースを維持できずに7位フィニッシュと、非常に残念な結果となってしまいました。ここでは我々は優勝、少なくとも表彰台を期待していたので残念な気持ちでいっぱいです。しかし決勝で我々の戦闘力が十分高いことを確認できましたので、諦めることなくまた次のレッドブルリンクでチャレンジしたいと思います。後半戦も引き続き応援よろしくお願いします。」アレックス・リンス
「大好きなサーキットでこんな結果は全く思っていなかったから、レースを終えてピットに戻った時は完全に憔悴し切っていたよ。レース中盤までは全く無理することなくスムーズに乗れていたし、トップに立った時も自分のペースでしっかりとマシンをコントロールできていた。ところが中盤以降周回が進むにつれてリヤのトラクションがどんどん悪くなり、同じようにコントロールすることができなくなってしまったんだ。最後の数周でこんなにポジションを落とすなんて自分としても納得できないから、これからタイヤをしっかり検証する予定だよ。自信があっただけに本当に残念としか言えないけど、少なくともチャンピオンシップのポイントは加算することはできたし、気持ちを切り替えて次のオーストリアGPで頑張るよ。」ジョアン・ミル
「今日は路面温度がこの週末の中で一番高かったこともあって、自分はずっとグループでバトルしていたせいでフロントタイヤの温度が思った以上に高くなってしまい、そのせいで転倒してしまったのではないかと思っている。タイヤの温度が上がり過ぎないように自分でも他ライダーとの間隔を空けようとしたんだけど、かなりの人数で接戦だったから不可能だったんだ。決勝でのフィーリングは全体的に良かったけど、いくつかのコーナーでグリップが十分でなかったせいでタイムをロスしていたから、その部分をしっかり検証して次のオーストリアにはさらに良い状態で走れるようにしたいと思っているよ。」MotoGP 第12戦 イギリスGP 決勝結果
順位 | No. | ライダー | チーム名 | メーカー | タイム/トップ差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 63 | F・バニャイア | Ducati Lenovo Team | DUCATI | 40'10.260 |
2 | 12 | M・ビニャーレス | Aprilia Racing | APRILIA | +0.426 |
3 | 43 | J・ミラー | Ducati Lenovo Team | DUCATI | +0.614 |
4 | 23 | E・バスティアニーニ | Gresini Racing MotoGP | DUCATI | +1.651 |
5 | 89 | J・マルティン | Prima Pramac Racing | DUCATI | +1.750 |
6 | 88 | M・オリベイラ | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | +2.727 |
7 | 42 | アレックス・リンス | Team SUZUKI ECSTAR | SUZUKI | +3.021 |
8 | 20 | F・クアルタラロ | Monster Energy Yamaha MotoGP | YAMAHA | +3.819 |
9 | 41 | A・エスパルガロ | Aprilia Racing | APRILIA | +3.958 |
10 | 72 | M・ベツェッキ | Mooney VR46 Racing Team | DUCATI | +6.646 |
11 | 33 | B・ビンダー | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | +7.730 |
12 | 10 | L・マリーニ | Mooney VR46 Racing Team | DUCATI | +13.439 |
13 | 30 | 中上 貴晶 | LCR Honda IDEMITSU | HONDA | +13.706 |
14 | 44 | P・エスパルガロ | Repsol Honda Team | HONDA | +13.906 |
15 | 21 | F・モルビデリ | Monster Energy Yamaha MotoGP | YAMAHA | +16.359 |
16 | 4 | A・ドビツィオーゾ | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | YAMAHA | +20.805 |
17 | 73 | A・マルケス | LCR Honda CASTROL | HONDA | +21.099 |
18 | 87 | R・ガードナー | Tech 3 KTM Factory Racing | KTM | +24.579 |
19 | 6 | S・ブラドル | Repsol Honda Team | HONDA | +28.773 |
20 | 40 | D・ビンダー | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | YAMAHA | +33.653 |
21 | 25 | R・フェルナンデェス | Tech 3 KTM Factory Racing | KTM | +35.601 |
22 | 49 | F・ディ・ジャンアントニオ | Gresini Racing MotoGP | DUCATI | +36.460 |
DNF | 36 | ジョアン・ミル | Team SUZUKI ECSTAR | SUZUKI | 6 laps |
DNF | 5 | J・ザルコ | Prima Pramac Racing | DUCATI | 12 laps |
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第12戦 イギリスGP 終了時)
順位 | ゼッケン | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 20 | F・クアルタラロ | YAMAHA | 180 |
2 | 41 | A・エスパルガロ | APRILIA | 158 |
3 | 63 | F・バニャイア | DUCATI | 131 |
4 | 23 | E・バスティアニーニ | DUCATI | 118 |
5 | 5 | J・ザルコ | DUCATI | 114 |
6 | 43 | J・ミラー | DUCATI | 107 |
7 | 33 | B・ビンダー | KTM | 98 |
8 | 42 | アレックス・リンス | SUZUKI | 84 |
9 | 12 | M・ビニャーレス | APRILIA | 82 |
10 | 88 | M・オリベイラ | KTM | 81 |
11 | 35 | J・マルティン | DUCATI | 81 |
12 | 36 | ジョアン・ミル | SUZUKI | 77 |
13 | 72 | M・ベツェッキ | DUCATI | 61 |
14 | 93 | M・マルケス | HONDA | 60 |
15 | 10 | L・マリーニ | DUCATI | 56 |
16 | 30 | 中上 貴晶 | HONDA | 45 |
17 | 44 | P・エスパルガロ | HONDA | 42 |
18 | 73 | A・マルケス | HONDA | 27 |
19 | 21 | F・モルビデリ | YAMAHA | 26 |
20 | 49 | F・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | 18 |
21 | 40 | D・ビンダー | YAMAHA | 10 |
22 | 4 | A・ドビツィオーゾ | YAMAHA | 10 |
23 | 87 | R・ガードナー | KTM | 9 |
24 | 25 | R・フェルナンデェス | KTM | 5 |
25 | 6 | S・ブラドル | HONDA | 0 |
26 | 51 | M・ピロ | DUCATI | 0 |
27 | 32 | L・サバドーリ | APRILIA | 0 |
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第12戦 イギリスGP 終了時)
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | DUCATI | 271 |
2 | YAMAHA | 180 |
3 | APRILIA | 175 |
4 | KTM | 131 |
5 | SUZUKI | 110 |
6 | HONDA | 88 |
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第12戦 イギリスGP 終了時)
順位 | チーム | ポイント |
---|---|---|
1 | Aprilia Racing | 240 |
2 | Ducati Lenovo Team | 238 |
3 | Monster Energy Yamaha MotoGP | 206 |
4 | Prima Pramac Racing | 195 |
5 | Red Bull KTM Factory Racing | 179 |
6 | Team SUZUKI ECSTAR | 161 |
7 | Gresini Racing MotoGP | 136 |
8 | Mooney VR46 Racing Team | 117 |
9 | Repsol Honda Team | 102 |
10 | LCR Honda | 72 |
11 | WithU Yamaha RNF MotoGP Team | 20 |
12 | Tech 3 KTM Factory Racing | 14 |