SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
MotoGP レースレポート
2022年6月25日
MotoGP 第11戦 オランダGP(TTアッセン) 予選
オランダ TTサーキット・アッセン
オランダGP予選は怪我から復活のリンスが3列目グリッドを獲得
天気予報では雨の可能性も示唆していたTTサーキット・アッセンで迎えたオランダGPの2日目は、予報に反しMotoGPクラスでは全てのセッションがドライコンディションで行われ、各ライダー達は日曜日の予測不能な天候に対応すべくマシンセットを詰めながら周回を重ねた。前週ドイツGP決勝を左手首の怪我のため欠場したアレックス・リンスは、高いフィジカルを要求されるアッセンで怪我の影響を見せることなく攻めの走りで予選9番手を獲得。チームメイトのジョアン・ミルはQ1のタイムアタック中に転倒があり、Q1敗退となり明日の決勝を14番手グリッドからスタートする。

ダイレクトQ2行きを決める最後のセッションとなるFP3では、セッション最後の数分間までチームスズキエクスターペアが揃ってトップ10圏内に留まっていたものの、終盤に数人のライダーが転倒。コース上に何度か黄旗が提示されライダー達のタイムアタックを妨げる結果となった。リンスは黄旗提示のタイミングをうまく交わし、アタックを決め3番手に浮上してダイレクトQ2行きを決めるが、一方のミルは黄旗に阻止されることとなり最後に僅か0.037秒差で11番手にポジションを落とし、トップ10圏外となった。午後のFP4もドライコンディションが続いたため、ふたりのライダーはこのセッションを決勝に向けてのシミュレーションに費やす。

Q1ではミルがQ2行きを賭けて渾身のアタックを繰り返す。しかし2度目のピットアウトの直後、低速の5コーナーで転倒。すぐに再スタートをしてそのままアタックを繰り返すがタイムアップは叶わずQ1セッションを4番手で終えたため、26周で行われるオランダGP決勝を14番手グリッドからスタートする。

トップ12台のグリッドを決める最後のQ2ではリンスが黄旗に妨げられるシーンもあったが、リンスは自身の週末ベストタイムとなる9番手タイムを記録し、明日の決勝は3列目グリッドからのスタートとなる。

リビオ・スッポ チームマネージャー
「レースペースはふたりとも非常に良く、決勝に向けてはいつも通りポジティブな気持ちではあるのですが、この週末もまた予選のアタックをうまくまとめることができず良い予選グリッドを獲得することができませんでした。アレックスはまだ怪我の回復が100%ではないので、その状況を考慮するとダイレクトでQ2に行けたことは素晴らしいと思いますし、ジョアンはトップ10圏外ではありましたがその差はほんの僅かなものでしたのであまりネガティブには捉えていません。ここアッセンは天候を予測することが不可能なサーキットなので、明日の決勝は天候次第で何があるか分からないというのが正直な気持ちです。いずれにしても今週末が夏休み前最後のレースなので、良い形で終えることができることを願っています。」

アレックス・リンス
「全体的にはポジティブな1日だったと思っているよ。特にFP3はフィーリングもかなり良かったし、無理なく良いペースで走ることができた。決勝に向けてのセッティングは詰めることができているから、あとは天候次第だね。ここは天候が変わりやすいしMotoGPクラスはレーススケジュールの最後だから、午前が晴れでもその時間に雨が降り出すことも十分考えられる。どんな天候になったとしてもそれは他のライダーにとっても同条件なわけだから、しっかり対応して走れるように準備するよ。今週は手首に痛みをそれほど感じずに走ることができているから、決勝はタイヤ選択をよく考慮し、少しでも上位で終えることができるよう全力で頑張るよ。」

ジョアン・ミル
「FP3ではセッション終盤のタイムアタック中に黄旗提示のためタイムアップのチャンスを逃してしまってダイレクトでQ2に行くことができず、Q1の2度目のピットアウトでは転倒してしまったりと、今日は良い流れに乗ることができなかったよ。転倒後に再スタートすることができたからピットインせずそのままアタックを続けたけど、タイムアップすることができずQ1敗退となってしまった。グリッドは後方になってしまったけど、ドライコンディションのフィーリングやパフォーマンスは悪くないから決勝では自信を持って全てを出し切って走るよ。表彰台は厳しいかもしれないけど、トップグループでバトルしたいね。」

MotoGP 第11戦 オランダGP(TTアッセン) 予選結果
順位No.ライダーチーム名タイムトップ差
163F・バニャイアDucati Lenovo Team1'31.504-
220F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGP1'31.6200.116
389J・マルティンPrima Pramac Racing1'31.7080.204
472M・ベツェッキMooney VR46 Racing Team1'31.7960.292
541A・エスパルガロAprilia Racing1'31.8680.364
643J・ミラーDucati Lenovo Team1'32.1240.620
75J・ザルコPrima Pramac Racing1'32.1750.671
888M・オリベイラRed Bull KTM Factory Racing1'32.2720.768
942アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTAR1'32.3070.803
1033B・ビンダーRed Bull KTM Factory Racing1'32.3670.863
1112M・ビニャーレスAprilia Racing1'32.4240.920
1230中上 貴晶LCR Honda IDEMITSU1'32.9671.463
1310L・マリーニMooney VR46 Racing Team1'32.787(Q1)
1436ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTAR1'32.898(Q1)
1549F・ディ・ジャンアントニオGresini Racing MotoGP1'32.912(Q1)
1623E・バスティアニーニGresini Racing MotoGP1'33.005(Q1)
174A・ドビツィオーゾWithU Yamaha RNF MotoGP Team1'33.009(Q1)
186S・ブラドルRepsol Honda Team1'33.029(Q1)
1987R・ガードナーTech 3 KTM Factory Racing1'33.093(Q1)
2021F・モルビデリMonster Energy Yamaha MotoGP1'33.096(Q1)
2173A・マルケスLCR Honda CASTROL1'33.113(Q1)
2232L・サバドーリAprilia Racing1'33.467(Q1)
2325R・フェルナンデェスTech 3 KTM Factory Racing1'33.652(Q1)
2440D・ビンダーWithU Yamaha RNF MotoGP Team1'33.998(Q1)