SUZUKI RACING REPORT
スズキレーシングレポート
MotoGP レースレポート
2022年5月29日
MotoGP 第8戦 イタリアGP 決勝
イタリア ムジェロインターナショナルサーキット
イタリアGP決勝は共に転倒、リタイヤで苦戦の週末に終わる。
土曜日午後から降り出した雨が日曜日の明け方まで続いたものの、朝には太陽が顔を見せ始めて路面を乾かし、イタリアGP決勝はドライコンディションでのレースとなった。しかしチームスズキエクスターライダーは揃って8周目に転倒・リタイヤとなり、チームにとって残念な週末となった。

週末を通してマシンセッティングに苦しみ、グリッド後方から決勝をスタートするジョアン・ミル、アレックス・リンスだったが、決勝ではひとつでも上のポジションでフィニッシュしようと巻き返しの決意でグリッドにつく。

トスカーナの丘にイタリア国歌が流れ、観客席が盛り上がった直後にシグナルが消えレースがスタートした。21番手グリッドからスタートしたリンスは好スタートを決めて、1コーナーではすでに6ポジションを上げて15番手で飛び込み、5周目にはさらに13番手まで順位を上げて追撃態勢に入る。一方のミルはスタートからペースアップに苦しみ、グリッドポジションと同位置の17番手で走行を続ける。

安定したペースに落ち着いたミルは徐々にペースアップを図ろうと8周目にチャージを開始するが、その直後の1コーナーで痛恨の転倒。高速コーナーでの転倒のため怪我が心配されたが、幸いにもライダーに怪我はなく、ミルはレースから離脱する。しかしチームスズキエクスターの週末の不運はそれだけでは留まらず、ミルの転倒直後、今度は12コーナーでリンスが他車と接触して転倒。2台揃ってリタイヤとなった。

チームはこの後すぐに、両ライダーのホームレースでもあるカタルニアGPが連戦で開催されるスペイン・バルセロナ郊外に移動する。

リビオ・スッポ チームマネージャー
「今週は予選でも苦戦しましたし、決勝ではふたりのライダーが揃って転倒、リタイヤという非常に困難で残念な週末となってしまいました。こんな結果が待ち受けているとは思ってもいませんでしたが、アレックスもジョアンも怪我がなかったことが幸いです。今週、来週と連戦なのでこの悪い流れを断ち切り、新たな気持ちでカタルニアに向かって、すぐに来週末の準備に取り掛かりたいと思っています。カタルニアはふたりのライダーがどちらも好きなサーキットなので、良いパフォーマンスを発揮できるようチーム一丸となって頑張ります。」

河内 健 テクニカルマネージャー
「我々は自信を持ってムジェロに乗り込みレースウィークをスタートしたのですが、予選で失敗してしまい、その失敗を決勝でも取り戻すことができませんでした。前戦ル・マンに続き2戦連続でふたりのライダーがポイントを獲得できなかったことは受け入れ難い結果ではありますが、今出来ることは決して諦めず、次のカタルニアで挽回できるよう全力を尽くすことだと思っています。引き続き頑張っていきますので応援よろしくお願いします。」

アレックス・リンス
「順調にポジションを上げることが出来て、フィーリングも良かったので、これからさらにペースを上げていこうとした時に他車と接触して転倒してしまい、悔しいとしか言いようがないよ。接触したことに関して他車のライダーが危険なライディングをしたと思えたからレースディレクションに抗議をしたけどレースアクシデントだと判断されてしまった。転倒した1周前も彼を10コーナーから11コーナーでオーバーテイクしたんだけど、彼がスロットルを開けてブロックしてきて、接触して転倒した周回も同じようにオーバーライン気味でコーナーを周りこみ、自分がイン側にいるのに急にアクセルを戻して接近してきて、結果的に接触してしまったんだ。怪我がなかったから良かったけど、これからという時だったからノーポイントで終わってしまって残念で仕方ないよ。次戦のカタルニアは大好きなサーキットだから楽しくレースできることを願っている。そしたら結果は自ずとついてくると信じているしね。」

ジョアン・ミル
「今週は自分のMotoGPクラスでのレースキャリアの中で、最悪なレースのひとつだったと言っても過言ではないと思っている。何を試しても的確なフィーリングを得ることができず、不安を抱えたまま決勝を迎えてしまった感じだったからね。過去のこのサーキットのレースではフィーリングも良かったし、高いパフォーマンスを見せることができたから、とても楽しみにしていたレースだったのに、期待とは全く反対の結果になってしまって本当に残念だよ。今日はスリップストリームを使ってコーナーに進入した時のブレーキングがほんの少し遅れたために転倒してしまったんだけど、怪我がなかったことが救いだった。来週のカタルニアGPが始まる前に今週の問題をしっかり分析して、来週末には今週と全く違った結果を得ることができるようチームと共にしっかり準備していくよ。」

MotoGP 第8戦 イタリアGP 決勝結果
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
163F・バニャイアDucati Lenovo TeamDUCATI41'18.923
220F・クアルタラロMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+0.635
341A・エスパルガロAprilia RacingAPRILIA+1.983
45J・ザルコPrima Pramac RacingDUCATI+2.590
572M・ベツェッキMooney VR46 Racing TeamDUCATI+3.067
610L・マリーニMooney VR46 Racing TeamDUCATI+3.875
733B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM+4.067
830中上 貴晶LCR Honda IDEMITSUHONDA+10.944
988M・オリベイラRed Bull KTM Factory RacingKTM+11.256
1093M・マルケスRepsol Honda TeamHONDA+11.800
1149F・ディ・ジャンアントニオGresini Racing MotoGPDUCATI+12.916
1212M・ビニャーレスAprilia RacingAPRILIA+12.917
1389J・マルティンPrima Pramac RacingDUCATI+17.240
1473A・マルケスLCR Honda CASTROLHONDA+17.568
1543J・ミラーDucati Lenovo TeamDUCATI+17.687
1640D・ビンダーWithU Yamaha RNF MotoGP TeamYAMAHA+20.265
1721F・モルビデリMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+20.296
1851M・ピロAruba.it RacingDUCATI+21.305
1987R・ガードナーTech 3 KTM Factory RacingKTM+30.548
204A・ドビツィオーゾWithU Yamaha RNF MotoGP TeamYAMAHA+31.011
2125R・フェルナンデェスTech 3 KTM Factory RacingKTM+42.723
2232L・サバドーリAprilia RacingAPRILIA1 lap
DNF23E・バスティアニーニGresini Racing MotoGPDUCATI10 laps
DNF42アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI16 laps
DNF36ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI16 laps
DNF44P・エスパルガロRepsol Honda TeamHONDA19 laps
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第8戦 イタリアGP 終了時)
順位ゼッケンライダーマシンポイント
120F・クアルタラロYAMAHA122
241A・エスパルガロAPRILIA114
323E・バスティアニーニDUCATI94
463F・バニャイアDUCATI81
55J・ザルコDUCATI75
642アレックス・リンスSUZUKI69
733B・ビンダーKTM65
843J・ミラーDUCATI63
993M・マルケスHONDA60
1036ジョアン・ミルSUZUKI56
1188M・オリベイラKTM50
1244P・エスパルガロHONDA40
1330中上 貴晶HONDA38
1412M・ビニャーレスAPRILIA37
1535J・マルティンDUCATI31
1610L・マリーニDUCATI31
1772M・ベツェッキDUCATI30
1873A・マルケスHONDA20
1921F・モルビデリYAMAHA19
2049F・ディ・ジャンアントニオDUCATI8
214A・ドビツィオーゾYAMAHA8
2240D・ビンダーYAMAHA6
2387R・ガードナーKTM3
2425R・フェルナンデェスKTM0
2551M・ピロDUCATI0
266S・ブラドルHONDA0
2732L・サバドーリAPRILIA0
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第8戦 イタリアGP 終了時)
順位コンストラクターポイント
1DUCATI181
2YAMAHA122
3APRILIA115
4KTM93
5SUZUKI80
6HONDA75
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第8戦 イタリアGP 終了時)
順位チームポイント
1Aprilia Racing151
2Ducati Lenovo Team144
3Monster Energy Yamaha MotoGP141
4Team SUZUKI ECSTAR125
5Red Bull KTM Factory Racing115
6Prima Pramac Racing106
7Gresini Racing MotoGP102
8Repsol Honda Team100
9Mooney VR46 Racing Team61
10LCR Honda58
11WithU Yamaha RNF MotoGP Team14
12Tech 3 KTM Factory Racing3