2021 全日本ロードレース選手権
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全日本ロードレース選手権 レースレポート
2021年7月17・18日
全日本ロードレース選手権 第5戦 第53回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 場所:三重県 鈴鹿サーキット
加賀山就臣、2レースとも6位入賞
7月17日(土)、18日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで、全日本ロードレース選手権シリーズ 第5戦 第53回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿が開催された。当初は鈴鹿8耐がこの週末に行われる予定だったが日程が入れ替わり、夏のMFJグランプリの開催となった。今回このレースにスズキ勢からは、JSB1000クラスにTeam KAGAYAMAの加賀山就臣、BabyFace Powerd by YOSHIMURAの津田一磨が、ST1000クラスにはWestPower SUZUKIの津田拓也、Team KAGAYAMA powerd by YOSHIMURAの長谷川 聖、Team TKRの村瀬健琉らが参戦した。
今回は事前テストが行われず、その代わり木曜日に特別スポーツ走行が設けられたため、レースウイークは通常より一日早くスタートした。木曜日、金曜日は梅雨前線の影響を受けて朝に雨が降り、そこから路面が乾いていく中で午前中のセッションが進むことになった。 木曜日の1本目を加賀山は2'09.157、津田一磨が2'09.442のタイムをマーク。5番手、6番手に付け、まずまずの滑り出しとなった。2本目は加賀山が2'08.492で3番手、津田一磨が5番手となった。 翌金曜日のフリー走行1本目では加賀山がタイムを上げて2'08.254をマークし、2番手となった。津田一磨は10番手。午後の2本目は、加賀山が2'09.095で6番手、津田一磨が10番手となった。 今回もJSB1000クラスは決勝が2レース制で行われ、予選中のベストタイムがレース1の、セカンドベストがレース2のスターティンググリッドとなる。土曜日午前に行われた40分間の予選で、加賀山は3周目に2'06.468のタイムをマーク。セカンドベストは2周目に出した2'06.469で、両レースともフロントロー2番手からのスタートとなった。また予選中に転倒した津田一磨は負傷し、2レースとも未出走となった。 土曜日午後のレース1では加賀山が得意のスタートダッシュを決め、トップで1コーナーに入り、3台でのトップ争いに加わる。レース5周目にはトップ走行中のマシンが転倒し、セーフティカーが入る。残り6周でレースは再開され、加賀山は2番手の位置からトップを狙うが終盤に後続車にパスされ、6位でチェッカーとなった。 日曜日のレース2も加賀山は好スタートを決め、トップでオープニングラップを制する。2周目3番手、3周目4番手の位置で上位グループを走行。4周目には5番手となり、ラストラップに一台抜かれ、6位でフィニッシュした。 ST1000クラスの予選は津田拓也が2'09.692のタイムでフロントロー3番手を獲得。村瀬が2'11.531で15番手、長谷川は2'12.907のタイムで21番手となった。決勝で津田は序盤にトップ集団の中でレースを展開。前に出るタイミングを見計らっていたが、マシントラブルが発生してしまい、徐々にペースダウン。8周目にピットインし、そのままリタイヤとなってしまった。オープニングラップ15番手だった村瀬は少しずつポシションを上げ、8周目には9位までポジションアップ。そのままの順位でゴールした。長谷川も終盤に順位を大きく上げ、11位でチェッカーとなった。 Team KAGAYAMA No.10 加賀山 就臣
「木曜、金曜と決勝へ向けたタイヤチョイスの作業を行いました。結果的に土曜、日曜と路面温度が上がってしまい、それに対して木、金はそこまで温度が上がっていなかったので、選択したタイヤが厳しい状況になってしまいました。両レースとも6位で終わってしまい、表彰台獲得を狙っていたのでそこは残念ですが、自分的には鈴鹿で2分06秒前半が自己ベストで、予選でそれを更新できたのは良かったと思います。両レースともにうまくスタートで飛び出せ、展開的には中須賀克行選手(ヤマハ)に余裕があるのは分かっていたのですが、なんとか食らいつけそうな位置にいたのでアタックしたのですが、そこでタイヤの力を使ってしまい、中盤以降の余力がなくなってしまいました。ライダー側でできるトライは全部してみたのですが厳しかったですね。今シーズン、ずっと抱えていた問題に対しては新しい対策をしてみたのですがこれが功を奏したので、その点もとても大きな収穫です。リザルト的には満足のいくものではありませんが、前に進むことのできる要素は得られたので、次戦以降の戦いが楽しみになりました。また、無転倒でシリーズをクリアするという目標を今回もクリアできたので、その点も良かったです。今回も応援していただいている皆さんの期待に応えられず、申し訳ない気持ちで一杯です。いつも応援、ありがとうございます。良いレース結果を報告することはできませんでしたが、前進できたレースでもあったので、ぜひ今後に期待してください。」(JSB1000クラス レース1 予選2番手・決勝6位 / レース2 予選2番手・決勝6位) WestPower SUZUKI No.7 津田 拓也
「予選はセカンドローまでに入るという目標で作業を進め、結果的にフロントロー3番手となったので、そこまでの流れは良かったですね。決勝はスタートも悪くなく、序盤は5番手で様子を見ていたのですが、少しずつ加速が悪くなっていき、それほど大きな問題には感じていなかったのですが、シフトアップのタイミングがどんどん遅くなり、異音もしてきたので諦めてピットに入りました。マシンのセットアップもうまく進んでいましたし、終盤に勝負できる車体に仕上げていたのに、そこまでたどり着けずにレースを終えてしまったのは本当に残念です。勝負できる手応えが十分あっただけに、本当に悔しい気持ちでいっぱいです。」(ST1000クラス 予選3番手・決勝DNF) Team KAGAYAMA powered by YOSHIMURA No.12 長谷川 聖
「木曜日の1本目はトラブルが出てしまい、その対策をして2本目から走り出しとなりました。金曜日はセットアップを詰め、タイムアタックに入ろうとしたところで転倒してしまい、流れをそこで作れずに終わってしまいました。予選では別のトラブルが出てきてしまい、それに自分がうまく対応しきれず、我慢の走りになってしまいました。決勝に向けて大幅にセッティングを変更したのですがあまり解決にならず、発生する症状になんとか対応しようとトライを続けたのですがうまく消せず、それでも12位まで追い上げることはできたのですが、そこでチェッカーとなってしまいました。セッティングの問題なのか車体の問題なのか、まだ原因がつかめていないのですっきりしないので、できればテストして解決策を探れればと思っています。」(ST1000クラス 予選21番手・決勝11位) Team TKR No.43 村瀬 健琉
「木曜日から走り始めたのですが、1000ccマシンで鈴鹿サーキットを走るのが2回目で、その1回目もあまり周回数を重ねられていないことから、まずはコースのライン取りというところからスタートしました。順調とまではいきませんがタイムが徐々に上がってはいたのですが、その伸びが一定のところで止まってしまいました。それはひとえに自分のライディングの問題で、バイクの走らせ方のイメージがまだまとまっていないことが明確な課題となりました。ただマシンのフィーリングはとても良かったので、自分の走りのイメージがうまくまとまれば、予選で一桁は狙えたと思います。決勝に関してはとにかく前に行くという気持ちは持っていたのですが、抜く技術がまだ自分にはなく、それで序盤で前に行けなかったのが今回の反省です。でも決勝ではベテランライダーの星野知也選手(BMW)の後ろに付いて走ることができ、1000ccマシンの走らせ方が学べたので、それは大きな収穫となりました。1000ccマシンの乗り方が少し理解できたというか、頑張るポイントと無理をしない場所というのが見え、うまくマシンを走らせる方法がこのレースで見付けられたかなと思います。現状ではトップと25秒離れているので、一歩一歩にはなりますが、その差を詰めていきたいと思います。」(ST1000クラス 予選15番手・決勝9位) 第5戦 第53回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 JSB1000 レース1(14Laps) 決勝結果
第5戦 第53回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 JSB1000 レース2(16Laps) 決勝結果
第5戦 第53回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 ST1000 決勝結果(11Laps)
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