SUZUKI RACING REPORT
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全日本ロードレース選手権 レースレポート
2021年4月3・4日
全日本ロードレース選手権 第1戦 スーパーバイクレース in もてぎ
場所:栃木県 ツインリンクもてぎ

JSB1000クラス 渡辺一樹が予選でポールポジション獲得し、2レースとも表彰台に登壇
4月3日(土)、4日(日)に栃木県・ツインリンクもてぎで、2021年シーズンの開幕戦となる全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦 スーパーバイクレース in MOTEGIが開催された。このレースにスズキ勢からは、JSB1000クラスにTeam KAGAYAMAの加賀山就臣、ヨシムラSERT Motul の渡辺一樹、BabyFace Powerd by YOSHIMURAの津田一磨が、ST1000クラスにはWestPower SUZUKIの津田拓也、Team KAGAYAMA powerd by YOSHIMURAの長谷川 聖、Team TKRの村瀬健琉らが参戦した。

1週間前の事前テストは気温16度から20度、路面温度36度前後と絶好のコンディションだったが、レースウイークに入ると気温はほぼ同じながら、雲が多く風が冷たいことから、路面温度が26度前後と上がらない。そのために事前テストのデータが活かせず、各チーム共にもう一度、レースウイークの時間を使ってセットアップを進めていくことになった。

木曜日に行われた特別スポーツ走行の1回目では渡辺が1'49.643で3番手となり、これに加賀山4番手、津田一磨6番手と、スズキ勢は順調な走り出しとなった。午後のセッションでは加賀山が3番手となり、渡辺4番手、津田一磨7番手と続いた。

金曜日に行われたART合同走行の1回目は渡辺が1'49.134で2番手となり、加賀山4番手、津田一磨10番手。午後のセッションでも渡辺は1'49.096で2番手に付け、津田一磨5番手、加賀山9番手となった。

今大会では決勝2レース制が採られ、予選中のベストタイムがレース1の、セカンドベストがレース2のスターティンググリッドとなる。40分間の予選の序盤に加賀山が1'49.246で2番手、渡辺1'49.421で3番手と上位に付ける。渡辺は終盤に1'48.5に入れてトップに浮上すると、さらに最後のアタックで1'48.330までタイムアップ。このタイムによって、渡辺はレース1、レース2ともにポールポジション獲得を果たした。加賀山はレース1が6番手、レース2が5番手、津田一磨は両レースとも7番手からのスタートとなった。

決勝レース1は、土曜日の午後14時5分から23周で行われた。渡辺はまずまずのスタートを切り、2番手で1コーナーに飛び込む。その後、清成龍一 (ホンダ)、中須賀克行 (ヤマハ)と3台でのトップ争いとなる。終盤に2番手を走る清成との差を詰めた渡辺だったが前に出るまでには至らず、3位でチェッカーとなった。加賀山は10位、津田一磨はジャンプスタートのペナルティを取られ、最後尾まで落ちたところから追い上げ11位でゴールした。

日曜日は午後に雨予報が出ており、空を見上げながらのレース進行となった。JSB1000クラス決勝レース2の一つ前に行われたST1000クラス決勝はスタート前に雨がパラつき始め、ウエットレース宣言が出される中で行われた。しかし雨は止み、JSB1000クラスのレース2はウエット宣言が出されず、全車スリックタイヤでスタートとなった。

渡辺は好スタートを決め、3コーナーでトップに立つとそのままレースを引っ張る展開に持ち込む。コースサイドのオフィシャルからレッドクロスフラッグが振られ、雨が落ちている状況が断続的に発生して、ペースを作るのが難しい状況となったが、それでも渡辺は積極的に攻め、1'50秒台から49秒台でレースをリードする。背後には中須賀がピタリと付け、一騎打ちの展開になっていく。18周目、中須賀が前に出るが、渡辺も後ろに付き、もう一度前に出るチャンスをうかがう。しかし22周目に入ったところで雨が強く降りだし赤旗が出され、20周終了時点の順位でレースは成立となり、渡辺は2位となった。加賀山は難しいコンディションで上位陣に転倒がある中、着実にペースをキープ。21周目に前車をパスして3番手に上がったが、20周時点での順位となったため、4位となった。津田一磨は序盤10番手を走行していたが、徐々にペースアップして5位でゴールとなった。

ST1000クラスの予選は、津田拓也が6番手、長谷川9番手、村瀬14番手となった。決勝はウエット宣言が出されたが、雲の切れ間も見え、タイヤ選択が難しいコンディションだった。スターティンググリッド上では多くのチームがタイヤ交換作業をし、その中に津田拓也もいた。レインタイヤ勢が序盤のレースをリードしたが、路面はどんどん乾き、周回数が増す毎にスリック勢のペースが上がる。津田はラストラップにこのレースのファステストとなる1'52.344をマークして3番手に浮上。そのままチェッカーとなったが、スタート前のタイヤ交換に手間取り、スタート手順違反のペナルティが課されてしまい、レース結果に30秒加算されて10位となった。難しいコンディションの中、長谷川、村瀬ともに走り切り、それぞれ5位、9位となった。


Team KAGAYAMA No.10 加賀山 就臣
(JSB1000クラス レース1 予選6番手・決勝10位 / レース2 予選5番手・決勝4位)
「事前テストで初めて今年型のマシンに乗ったのですが、その割には意外と気持ちよく乗れました。それはレースウイークに入っても変わらず、木、金と順調にセットアップを進めることができました。中古タイヤでもテストベストくらいは出すことができていました。ただ、ウイーク通してずっとバイクの跳ねという問題が出てしまい、その対策に追われてしまいました。予選は軽くアタックしたら50秒前半まで出たので、そこからもう一歩進みたかったのですが、跳ねの問題がまた出てしまい、2本目のタイヤでのタイムアップが上手く果たせなかったのは残念です。でも流れは良かったし、感触も良かったので自信はありました。やっと表彰台が見えてきた、という手応えです。そうして期待して臨んだレース1では、スタート直後にブレーキのアジャスターのトラブルが発生してしまい、10位で終わってしまいました。レース2は、スタートして4番手争いに付けたのですが、またしても跳ねの問題が出て離されてしまいました。でも終盤になって雨が降ってきて、早めに前車を抜いてあとは赤旗が出ないようにと祈っていたのですが、表彰台に上れず、でした。表彰台が見えたのに残念ですが、流れは良かったのでこれからも戦い続けます。ファンの皆さん、応援していただいている方々に結果でお返しできず残念ですが、次は行きたいと思います。引き続き応援、宜しくお願いします。」

ヨシムラSERT Motul No.14 渡辺 一樹
(JSB1000クラス レース1 予選1番手・決勝3位 / レース2 予選1番手・決勝2位)
「レースウイークは、テストパーツの判別をしながらマシンのセットアップを進めました。将来的にEWCで使うことを想定したパーツを持ち込みました。木曜、金曜とあまりフィーリング的に良くなかったのですが、最終的にチームが情報を集めてくれて、良くなるだろうという方向で新しいパーツを組み込んだマシンをまとめました。時間が無い中で、チームがうまく合わせ込んでくれたことが、ポールポジション獲得に繋がったと思います。そこはチームに感謝です。路面温度が上がらないので、予備としてソフトめのタイヤを用意していたのですが、結果的にそれを使ってセットアップすることになりました。両レースとも難しいコンディションとなりました。特にレース2はST1000のあとで、レインタイヤもいたり、スリックタイヤのラバーも路面の上に乗っていて、グリップが思うように出ませんでした。中須賀さんが後ろで様子を見ていたのは分かっていましたが、コンディションが良くなかったのでタイムも上げられず、ペース的には遅かったと思います。勝利を目指して戦っていますから、勝てなかったのは残念ですが、新しい部品の評価もできましたし、スピードを発揮してポールポジション獲得も果たせましたし、収穫のあるレースウイークだったと思います。」

ヨシムラSERT Motul 吉村不二雄 社長
「EWC開発の一環として今回のレース参戦となりましたが、やはりレース参戦は、開発作業の中でも大きな収穫があります。テストのデータも大事ですが、やはり実際にレースを戦ったデータじゃないと、事実として残りません。引き出しの中の要素も増えますしね。今回のレースウイークの中で、一樹は相当に成長したと思いますよ。とても考えたラインを取っています。かつてのホルヘ・ロレンソ選手のような走りをしていました。成果のあるレースでしたね。予選ではポールポジションも取りましたし、それは本当に嬉しかったですね。これでEWCにも勢いが付きます。」

Baby Face POWERED by YOSHIMURA No.15 津田 一磨
(JSB1000クラス レース1 予選7番手・決勝11位/レース2 予選7番手・決勝5位)
「テストから調子が良く、表彰台を目指してセットアップを進めました。でもレースウイークに入り、もてぎ特有の問題を抱えてしまい、その改善に追われました。レース1は自分のミスでペナルティを受けてしまい、レース2は序盤ペースを上げられず苦しかったです。でもレース1も、ペースの掴めたレース2の中盤以降とも、良いリズムでライディングできたので、かなり自信が持てるようになりましたし、表彰台が見えてきました。」

WestPower SUZUKI No.7 津田 拓也
(ST1000クラス 予選5番手・決勝10位)
「チームとして良い感じに進めてくることができたのですが、決勝前のタイヤ交換に手間取ってしまい、スタート手順違反でペナルティが課せられてしまいました。コンディションの急変にしっかりと対応して貰えるよう、チームには準備を進めてもらいたいと思います。レースの序盤でペースを上げられなかったのは、タイヤ交換の時間が無いことから、サスのセットをレイン用からドライ用に戻せなかったためです。周回を重ねる毎にライディングで対応できるようになり、ペースを上げられましたが、そこもやはり準備の問題なので、チームとしっかり今後の対策をしていきたいと思います。」

Team KAGAYAMA powerdbyYOSHIMURA No.12 長谷川 聖
(ST1000クラス 予選8番手・決勝5位)
「とても難しいレースウイークでした。そもそも僕はもてぎが苦手で、ハードブレーキには自信がありませんでした。でも予選で1'51秒前半まで出せたので、そこで少し自信に繋がりました。決勝は乾くと思ってスリックで出ていきました。前の人たちもスリックだったので、この人たちよりも速く走らなければ大丈夫だろうと思い、そういうペースの作り方にしました。レース後半に路面が乾いてきて、そこで普通のペースになりましたが、まだ技術がないのでペースをそこまで上げられず、なんとか粘って5位入賞となりました。でも現状を考えると、上出来だったと思います。色んな状況を経験できたので、それはスキルアップに繋がったと思います。次のSUGOは得意なので、表彰台目指して頑張ります。」

Team TKR No.43 村瀬 健琉
(ST1000クラス 予選13番手・決勝9位)
「チームが事前にテストをさせてくれたので、マシンへの順応は少しずつできていると思います。でもマシントラブルだったり、マシンの扱い方が上手くいかず、自分としては6位あたりの予選順位をねらっていたのですが、思った通りには行けませんでした。今日のような難しいコンディションになると、慣れてない1000ccでどうやってマシンの挙動をなくしたらよいのか分からず、本当に難しかったですね。後半、路面が乾いてきてからやっといつも通りの走りができた感じです。変な挙動を起こさせないことだけ集中して走りました。完走はできましたが、やるべきことがまだできていないので、そこが今後の課題です。でも短い時間に色んな経験ができて、それは貴重でした。今回の反省を生かしてフィジカル面、マシンの挙動に耐えられるようにしていきたいですね。」

第1戦 スーパーバイクレース in もてぎ JSB1000 レース1(23Laps) 決勝結果
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
17中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA41'54.444
22清成 龍一Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+4.074
314渡辺 一樹ヨシムラSERT MotulSUZUKI+4.942
43濱原 颯道Honda Dream RT 桜井ホンダHONDA+26.893
511亀井 雄大Honda Suzuka Racing TeamHONDA+33.976
66岩田 悟Team ATJHONDA+37.662
718秋吉 耕佑MURAYAMA.TJC.RTHONDA+37.703
89関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW+40.161
913児玉 勇太Team KodamaYAMAHA+51.055
1010加賀山 就臣Team KAGAYAMASUZUKI+53.902
1115津田 一磨Baby Face POWERED by YOSHIMURASUZUKI+1'02.387
1216中冨 伸一Waveinn-RYAMAHA+1'23.677
1328東村 伊佐三信州活性プロジェクトTeam長野BMW+1Lap
1429須貝 義行チームスガイレーシングジャパンDUCATI+2Laps
1527江口 謙RankUp Aprilia EGUKEN GarageAPRILIA+2Laps
DNF12柳川 明will-raise racingRS-ITOHKAWASAKI+10Laps
DNF25名越 哲平MuSASHi RT HARC-PRO.HondaHONDA-
第1戦 スーパーバイクレース in もてぎ JSB1000 レース2(20Laps) 決勝結果
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
17中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMYAMAHA36'43.183
214渡辺 一樹ヨシムラSERT MotulSUZUKI+0.720
33濱原 颯道Honda Dream RT 桜井ホンダHONDA+14.401
410加賀山 就臣Team KAGAYAMASUZUKI+14.732
515津田 一磨Baby Face POWERED by YOSHIMURASUZUKI+32.542
618秋吉 耕佑MURAYAMA.TJC.RTHONDA+33.954
725名越 哲平MuSASHi RT HARC-PRO.HondaHONDA+38.334
813児玉 勇太Team KodamaYAMAHA+38.830
912柳川 明will-raise racingRS-ITOHKAWASAKI+51.181
1016中冨 伸一Waveinn-RYAMAHA+1'04.304
119関口 太郎SANMEI Team TARO PLUSONEBMW+1'20.580
1228東村 伊佐三信州活性プロジェクトTeam長野BMW+1Lap
1327江口 謙RankUp Aprilia EGUKEN GarageAPRILIA+1Lap
1429須貝 義行チームスガイレーシングジャパンDUCATI+1Lap
1511亀井 雄大Honda Suzuka Racing TeamHONDA+1Lap
162清成 龍一Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+5Laps
DNF6岩田 悟Team ATJHONDA+9Laps
第1戦 スーパーバイクレース in もてぎ ST1000 決勝結果(12Laps)
順位No.ライダーチーム名メーカータイム/トップ差
11高橋 裕紀日本郵便HondaDream TPHONDA24'00.615
237渡辺 一馬Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+7.402
339岡本 裕生bLUcRUニトロレーシング51YAMAHAYAMAHA+21.781
438前田 恵助bLUcRU伊藤レーシングBORGヤマハYAMAHA+35.393
512長谷川 聖Team KAGAYAMA powerdby YOSHIMURASUZUKI+35.774
64藤田 拓哉JDS DOGFIGHTRACING・YAMAHAYAMAHA+39.600
740南本 宗一郎AKENO SPEED・YAMAHAYAMAHA+43.515
814渥美 心TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW+43.590
943村瀬 健琉Team TKRSUZUKI+47.418
107津田 拓也WestPower SUZUKISUZUKI+50.443
115榎戸 育寛SDG Motor Sports RT HARC-PRO.HONDA+1'01.694
1241和田 留佳RS-ITOH ☆FirstStarKAWASAKI+1'03.919
1329武田 数馬浜松チームタイタンSUZUKI+1'04.233
1447豊島 怜speedHeart DOGFIGHTRACING YAMAHAYAMAHA+1'14.441
1518柴田 義将OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFSYAMAHA+1'14.925
1630中村 修一郎B-LINE Racing with TKmKAWASAKI+1'23.389
1731中澤 孝之DOGFIGHTRACING・YAMAHAYAMAHA+1'25.804
1828吉廣 光CLUBNEXT&MOTOBUMHONDA+1'26.013
199山口 辰也Team T2yHONDA+1'39.821
2077安達 勝紀K's WORKS RACINGYAMAHA+1'41.442
2148坂本 崇41planning oguracluch rideinYAMAHA+1'42.731
2219新庄 雅浩AUTOBOY☆FirststarKAWASAKI+1'45.988
2355中島 陽向B-LINE Racing with TKmKAWASAKI+1'46.015
2426森 健祐Honda ブルーヘルメットMSCHONDA+1'51.235
256星野 知也TONE RT SYNCEDGE4413 BMWBMW+1'53.582
2645芦名 秀美MURAYAMA.TJC.RTHONDA+1Lap
2721松川 泰宏モトバム+サイ・パートナーズHONDA+1Lap
2846鈴木 孝志OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFSYAMAHA+1Lap
2944梶山 知輝RankUp ApriliaAPRILIA+1Lap
3078山添 康孝A-Garage-PROJECTFATE*BardicheSUZUKI+1Lap
3135大須賀 俊晴DOG HOUSESUZUKI+1Lap
3217谷本 音虹郎Speedheart DOGFIGHTRACING YAMAHAYAMAHA+3Laps
333作本 輝介Astemo Honda Dream SI RacingHONDA+1Lap
DNF99眞鍋 将弘ADVANCE MC & FOC CLAYMORE EDGESUZUKI+6Laps
DNF74川口 篤史TMA with モトラボEJ&速心HONDA+9Laps
DNF72大貫 貴彦CLUBNEXT+ネオラグーナHONDA-