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MotoGP
2020年10月18日
MotoGP 第11戦 アラゴンGP 決勝
場所:スペイン モーターランド・アラゴン

アラゴンGP決勝はリンスが優勝、ミルが3位でチームスズキエクスターは今季2度目のダブル表彰台を獲得。ミルはチャンピオンシップでトップに浮上。
モーターランド・アラゴンで金曜日、土曜日とフリー走行、予選セッションを走行し、GSX-RRのパフォーマンスに確かな手応えを掴んで決勝日を迎えたチームスズキエクスターライダーのふたりが、23周で行われた決勝で共に大健闘した。アレックス・リンスが今季初優勝を飾り、ジョアン・ミルも3位表彰台を獲得してカタルニアGPに続き今季2度目のダブル表彰台獲得となった。

10番手グリッドからスタートしたリンスはスタートを決め、1コーナーではアウト側からオーバーテイクを仕掛けて一気に4番手までポジションアップする。3周目にはさらにひとつポジションを上げ、ファステストラップを記録して6周目には2番手争いに挑む。リンスの勢いは止まらず、そのわずか1周後にはさらにトップのすぐ後方まで迫り、数周併走した後の9周目にオーバーテイクしてトップに立つ。そこからはリンスがレースを完全にリードする。終盤にペースを上げたアレックス・マルケス(ホンダ)がトップを走るリンスに残り数周で激しくアタックを仕掛けるも、リンスは最後までオーバーテイクを許すことなく、ホームレースで自身にとってもスズキにとっても今季初となる嬉しい優勝を挙げた。またチャンピオンシップポイントは25ポイントが加算され、リンスは一気にトップから36ポイントに差を詰めた。

一方レースペースに絶対的な自信を持つミルは、レース序盤冷静かつ確実な走りで3周目に5番手につける。そこからミルの猛チャージが始まり、4周目に自身のファステストラップを記録。8周目には2台のペトロナスヤマハを一挙にオーバーテイクしてチームメイトの後方3番手にポジションを上げる。終盤ミルはトップ争いをするリンスとマルケスを追いかけるも、最後の数周でタイヤのグリップが低下し僅かにペースダウン。ミルはリスクを回避して3番手フィニッシュの賢明な選択をとり、チャンピオンシップでトップに立って翌週再び同サーキットにて開催されるMotoGP第12戦で新たなチャンピオンシップリーダーとして戦いに挑む。

またリンスとミルのダブル表彰台獲得により、チームスズキエクスターはチームランキングでもトップとなった。


河内 健 テクニカルマネージャー
「ついにアレックスが優勝してくれました。今年は勝てるチャンスが何度もありながら、怪我や転倒でなかなか勝つことができなかったので、今日それを達成することができ、アレックスに心からおめでとうと言いたいです。そして今日はジョアンも表彰台を獲得してくれ、今季2度目のダブル表彰台、さらにジョアンはチャンピオンシップでリードすることができました。このプロジェクトに関わっているチーム、日本で開発してくれているスタッフ全てのメンバーに改めてお礼を言いたいです。来週もこの勢いをそのまま持続して好成績を続けていきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。」

ダビデ・ブリビオ チームマネージャー
「今日は我々チームにとって最高の日となりました。優勝を待ち望んでいたので、やっと達成することができて本当に嬉しいです。アレックスは10番手から素晴らしい追い上げを見せ終始完璧なレースマネージメントをしましたし、ジョアンは終盤苦しい場面もありながら、 冷静にチャンピオンシップのことを考えて非常に賢明な走りをしてくれました。とうとうチャンピオンシップでトップに立つことができたので、この先もとにかく全力で頑張り続けるのみです。現場で戦う我々にいつも大きな力を与えてくれるスズキの全社員、そして全てのスズキファンの皆にチームを代表して心からお礼を言いたいです。」

アレックス・リンス
「言葉にならないくらい嬉しいよ。今シーズンは序盤の怪我で色々なことがうまくいかなくて苦しい思いをし、そこから立ち直るためにチームも自分も本当に努力してきたからね。だからその努力が実った今日はなんとも言えない気持ちさ。正直10番手グリッドから優勝できるなんて思っていなかったけど、前のライダーを追い上げている時にマシンのフィーリングもかなり良かったし、無理しなくてもギャップを縮めていくことができたから、レース中はかなりリラックスしていたんだ。だけど終盤にアレックス・マルケスとジョアンが迫ってきた時にはさすがに焦ったしプレッシャーが押し寄せて、とにかく落ち着こうと自分に言い聞かせながら走った。来週末にこれをもう一度再現するのはかなり難しいと思うけど、もちろんまた全力で戦うよ。とにかくこうやってまた表彰台の真ん中に立つことができて最高な気分さ。」

ジョアン・ミル
「毎週末チームと共に戦略を立て、努力を続けてきていることが着々と形になってチャンピオンシップでトップに立てたなんて本当に嬉しいよ。とはいえまだ残りは4戦あるし、この先何が起こるかなんて誰にも予想はできないから、これで喜んではいけないのもわかっている。でもとにかくこの瞬間トップに立てたことは素晴らしいことだと思うんだ。今日の決勝は序盤のペースが良かったし、終盤までそのペースを維持することができていたから正直もっと上の順位を狙っていた。でも最後の数周になってフロントタイヤのグリップが落ち、ペースを維持することができなくなってしまったんだ。リアは全く問題なかったから頑張ってプッシュすることも可能だったけど、チャンピオンシップのことを考えてリスクは負わず3位で終えることを選んだよ。同じサーキットでもう1週レースが続くから、来週末はもちろん今日以上の順位を狙う。今から楽しみでならないよ。」

MotoGP 第11戦 アラゴンGP 決勝結果
順位ゼッケンライダーチーム名メーカータイム/トップ差
142アレックス・リンスTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI41'54.391
273A・マルケスRepsol Honda TeamHONDA+0.263
336ジョアン・ミルTeam SUZUKI ECSTARSUZUKI+2.644
412M・ビニャーレスMonster Energy Yamaha MotoGPYAMAHA+2.880
530中上 貴晶LCR Honda IDEMITSUHONDA+4.570
621F・モルビデリPetronas Yamaha SRTYAMAHA+4.756
74A・ドビツィオーゾDucati TeamDUCATI+8.639
835C・クラッチローLCR Honda CASTROLHONDA+8.913
943J・ミラーPramac RacingDUCATI+9.390
105J・ザルコEsponsorama RacingDUCATI+9.617
1133B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM+13.200
1244P・エスパルガロRed Bull KTM Factory RacingKTM+13.689
1341A・エスパルガロAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+14.598
1427I・レクオナRed Bull KTM Tech 3KTM+15.291
159D・ペトルッチDucati TeamDUCATI+15.941
1688M・オリベイラRed Bull KTM Tech 3KTM+18.284
176S・ブラドルRepsol Honda TeamHONDA+20.136
1820F・クアルタラロPetronas Yamaha SRTYAMAHA+21.498
1938B・スミスAprilia Racing Team GresiniAPRILIA+25.300
2053T・ラバットEsponsorama RacingDUCATI+25.558
DNF63F・バグナイアPramac RacingDUCATI21 Laps
MotoGP ライダーチャンピオンシップランキング(第11戦 アラゴンGP終了時)
順位ゼッケンライダーマシンポイント
136ジョアン・ミルSUZUKI121
220F・クアルタラロYAMAHA115
312M・ビニャーレスYAMAHA109
44A・ドビツィオーゾDUCATI106
530中上 貴晶HONDA92
621F・モルビデリYAMAHA87
742アレックス・リンスSUZUKI85
843J・ミラーDUCATI82
944P・エスパルガロKTM77
1088M・オリベイラKTM69
1133B・ビンダーKTM67
1273A・マルケスHONDA67
139D・ペトルッチDUCATI65
1446V・ロッシYAMAHA58
155J・ザルコDUCATI53
1663F・バグナイアDUCATI42
1741A・エスパルガロAPRILIA27
1835C・クラッチローHONDA21
1927I・レクオナKTM20
2038B・スミスAPRILIA11
216S・ブラドルHONDA8
2253T・ラバットDUCATI8
2351M・ピロDUCATI4
2493M・マルケスHONDA 
MotoGP コンストラクターチャンピオンシップランキング(第11戦 アラゴンGP終了時)
順位コンストラクターポイント
1YAMAHA183
2DUCATI160
3SUZUKI143
4KTM130
5HONDA112
6APRILIA35
MotoGP チームチャンピオンシップランキング(第11戦 アラゴンGP終了時)
順位チームポイント
1Team SUZUKI ECSTAR206
2Petronas Yamaha SRT202
3Ducati Team171
4Monster Energy Yamaha MotoGP167
5Red Bull KTM Factory Racing144
6Pramac Racing128
7LCR Honda113
8Red Bull KTM Tech 389
9Repsol Honda Team75
10Esponsorama Racing61
11Aprilia Racing Team Gresini38