
2020 全日本ロードレース選手権
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2020年10月17・18日
全日本ロードレース選手権 第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ 場所:栃木県 ツインリンクもてぎ
JSB1000クラス 第1レースで加賀山就臣が3位表彰台獲得
10月17日(土)、18日(日)に栃木県・ツインリンクもてぎで、全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦SUPERBIKE RACE in MOTEGIが開催された。このレースにスズキ勢からは、JSB1000クラスにTeam KAGAYAMAの加賀山就臣、Moto Map SUPPLYの今野由寛、Baby Face POWERED by YOSHIMURAの津田一磨が、ST1000クラスにはWEST Power・S-SPORTS・SUZUKIの津田拓也らが参戦した。ST1000クラスに参戦中であるTeam KAGAYAMA powerdby YOSHIMURAの長谷川 聖は、10月3日・4日にスペインで開催されたFIM CEVレプソルインターナショナル選手権Moto3ジュニア第5戦・第6戦アラゴンラウンドにスポット参戦したことから、新型コロナウイルス対策として、海外渡航から帰国後14日間は自主隔離しなければならないため、本大会は参戦できなかった。
秋雨前線が日本を横断し、その影響から不安定な天候が10月に入ってから続いていることからコンディションが心配されたが、木曜、金曜はドライで走行することができた。木曜日に行われた特別スポーツ走行の1回目では津田一磨9番手、今野12番手、加賀山16番手となる。午後の2回目では津田一磨が6番手へジャンプアップ。今野9番手、加賀山17番手で終えた。翌金曜日に行われたA.R.T合同走行の1回目でも津田一磨は7番手と好調を維持。加賀山が8番手で続き、今野は10番手。午後の2回目でも津田一磨は7番手のタイムをマーク。今野は14番手、加賀山は17番手だった。 土曜日は朝から雨模様となり、気温は12℃から上がらず、路面温度も14℃と低いコンディションの中で予選、午後の第1レースが行われた。予選中のベストタイムが第1レースのグリッドに、セカンドベストが第2レースのグリッドとなる。ウエットコンディションかつ路面温度が低いため、手探りで予選セッションはスタートした。加賀山は2'10.941からゆっくりスタートし、2周目を2'08.413、8周目に2'02.468と2秒台へ入れ、セッション終盤に2分1秒台へ入れ、ラストラップに2'00.166をマーク。これで第1レース、第2レースともに4番グリッド獲得となった。今野は両レースとも13番グリッド、津田一磨は5周目に転倒し、両レースとも15番手からスタートすることとなった。 午後に第1レースがスタート。加賀山は7番手で1コーナーへ入る。直後の5コーナーで接触による多重クラッシュが発生。そのうちの1台が炎上したことから、赤旗中断となった。レースは1周減算の21周で再スタートとなり、加賀山はセカンドグループの先頭で序盤を展開、上位進出のタイミングを図る。一時5番手まで順位を落とした加賀山だったが、11周目に4番手にポジションアップ。さらに3番手を走るマシンとの差を詰め、15周目に3位に上がる。翌16周目の2コーナー先で転倒車両がコース上に残ってしまったため、再び赤旗提示となった。レースは15周で成立となり、加賀山は全日本で2014年以来となる6年ぶりの表彰台獲得となった。今野は12位、予選の転倒で負傷した津田一磨はこのレースをキャンセルした。 日曜日は天候も回復し気温は18℃と、前日よりも高くなった。朝のウォームアップセッションで加賀山は4番手のタイムをマーク。ドライの決勝でも期待が高まる。ケガを押しての出場となった津田一磨は10番手のタイムをマークし、調子を取り戻している。今野は13番手。 朝の霧の影響で30分ほどスケジュールがディレイしたことから、第2レースは当初予定されていた23周から2周減算で行われることになった。スタートではいつものように加賀山がうまく飛び出し、3番手でメインスタンド前に戻ってくる。しかし2周目5番手、4周目6番手と苦しい戦いを強いられる。結局、6位でチェッカーとなった。津田一磨はケガの痛みと戦いながら10位でゴールし、今野は12位となった。 ST1000クラスの津田拓也は、ドライの木、金と安定して上位に付け、金曜日は1本目3番手、2本目4番手とコンスタントにハイペースでラップを刻むことができていた。雨の予選ではレインタイヤのセットアップに苦労し、16番手となった。 決勝ではオープニングラップで他車の多重接触に巻き込まれ、最後尾まで落ちてしまうが、そこからハイペースでラップ。11位まで追い上げたところでゴールとなった。終盤に連続して見せた1分51秒台は、トップグループのペースとほぼ同レベルだっただけに、序盤のロスが悔やまれるレースとなった。 Team KAGAYAMA No.71 加賀山 就臣
「オートポリスでメインカーを壊してしまい、このインターバルに新車からマシンを1台造り、もてぎに持ち込んできました。ところが電気系のトラブルが木、金と出てしまい、結果的にそれがドライの第2レースで足を引っ張ってしまうことになりました。でも土曜日のウエットの予選はセットアップ不足というハンディも縮まり、なんとかライダー側でできることを一生懸命トライした結果、両レースとも4番グリッドが獲得できたので、そこは良かったです。雨の第1レースは、ウエットのSUGOで序盤に転んでいるので、そこは我慢しようと得意のスタートダッシュは封印し、最初はセーブして走りました。そこからフィーリングも良いのでペースを上げ、結果的に3位表彰台を獲得できました。応援してくれるスポンサーの皆さんやファンの方々に結果で応えようと頑張ってきましたが、全日本では6年もお待たせすることになりました。表彰台自体は2015年の鈴鹿8耐で乗っているので、そこから数えると5年ぶりになりますね。たくさんの方が喜んでくれて、本当に嬉しかったです。第2レースも同じようにいきたかったのですが、木、金の出遅れがドライでは厳しかったですね。」(JSB1000クラス 第1レース予選4番手・決勝3位/第2レース予選4番手・決勝6位) Moto Map SUPPLY No.21 今野 由寛
「スポット参戦の我々にとって、少しでも走行時間を稼ぎたいので、今回のように木曜日からレースウイークがスタートするとありがたいですね。走行時間をフルに使ってマシンのセットアップを進めたのですが、さらに前に進むことのできない頭打ちの状態になってしまいました。なんとか2つのレースを使って解決を試みたのですが、最後まで出口は見つかりませんでした。」(JSB1000クラス 第1レース予選13番手・決勝12位/第2レース予選13番手・決勝12位) Baby Face POWERED by YOSHIMURA No.13 津田 一磨
「木、金と上位に食い込めて、表彰台が狙えるかと良い手応えを感じていたのですが、予選5周目で転倒してしまい、そこで大きく歯車が狂ってしまいました。第1レースは転倒による脱臼でキャンセルし、日曜日になってだいぶ良くなったので、第2レースは出場しました。とは言え万全の体調ではないので、ケガの痛みとの戦いとなりました。木、金と上位に顔を出せた結果を自信とし、最終戦は上位をねらって頑張りたいと思います。」(JSB1000クラス 第1レース予選15番手・決勝キャンセル/第2レース予選15番手・決勝10位) WestPower・S-SPORTS・SUZUKI No.85 津田 拓也
「木、金とドライの走行になったので、そこでのセットアップは順調に進みました。ただしリアタイヤに関してシーズン当初からミディアムが使えず、ソフトでもまだ厳しくて、さらにそれよりソフトなタイヤを使いたいくらいの状態です。まだタイヤに関するデータが少なくて、特にウエットになるとそれは顕著で、それが予選結果にはっきり出た形となりました。決勝はオープニングラップでアクシデントに巻き込まれ、最後尾まで落ちてしまったのが残念です。そこからのペースはトップグループと遜色ないものだったので、その点はポジティブに考えたいと思います。」(ST1000クラス 予選16番手・決勝11位) 第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ JSB1000 レース1(15Laps)決勝結果
第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ JSB1000 レース2決勝結果
第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ ST1000 決勝結果
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