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2018年6月30・7月1日
全日本ロードレース選手権 第5戦 in 筑波 会場:茨城県・筑波サーキット
尾野弘樹、第1レースでは表彰台目前の4位獲得
全日本ロードレース選手権第5戦が6月30日・7月1日に茨城県筑波サーキットで開催された。このレースにスズキ勢として、ミクニ テリー&カリーから尾野弘樹がGSX-R600で参戦した。この第5戦はJ-GP2、J-GP3、ST600の3クラスのみの開催ということもあり、土曜日に予選と決勝、さらに日曜日にももう1レースと、一回のレースウイーク中に2レース行われる。ここまでの2レースで表彰台が狙える位置を走りながら転倒で終わってしまっている尾野とチームにとっては巻き返したいところだ。特に前回のSUGOのレースではマシンを激しく壊してしまったことから、2週間という短いインターバルの中でチームはマシンを修復。パーツの準備など、時間に追われながら準備し、1週間前の事前テストもこなし、金曜日のART合同テストに備えた。
金曜日1本目の走行では58.307のタイムをマークし、4番手とまずまずの走り出しとなった。午後は58.212と少しタイムを短縮して6番手。この日の気温は35℃まで上昇してかなり厳しいコンディションとなったが、尾野は転倒もなく、順調な初日となった。 土曜日は午前中に30分間の予選が行われ、午後に20周の決勝となる。この日も気温が上がり、早いタイミングで30℃越え。路面温度も50℃を超えてきた。今回は2レースあることから、自己ベストタイムの順番が第1レースの、セカンドタイムの順番が第2レースのそれぞれスターティンググリッドとなる。尾野はベストタイムが57.899、セカンドタイムが57.942となり、第1レースは5番手から、第2レースは4番手から、それぞれスタートすることとなった。 第1レースがスタート。尾野は硬めのタイヤをチョイスしたこともあり、慎重に序盤は周回し、6番手の位置でラップ。少し前と離されてしまったが、50℃を超える路面温度に対し、ライバルたちは徐々に厳しい状況となるが、尾野は安定して58秒台中盤でラップ。このため、周を重ねるごとに前との差が詰まり、19周目に5番手、ラストラップには4位まで上がり、ゴールとなった。 日曜日朝のウォームアップ走行でも4番手の位置に付け、さらに上位を狙って迎えた第2レース。第1レースの反省を踏まえ、序盤5番手で前を追いかけたが、中盤以降は58秒台後半から59秒台でのラップとなってしまい、単独6位での走行でチェッカーとなった。 ミクニ テリー&カリー No.392 尾野 弘樹(J-GP2クラス 第1レース予選5番手・決勝4位/第2レース予選4番手・決勝6位)
「ここまでの2レースすべてを転倒で終えてしまい、マシン修復のために事前テストはセットアップまで出来るような状態ではなく、久々に走る筑波サーキットに慣れるだけ、というようなレベルでした。でもレースウイークにはチームがマシンをしっかりと準備してくれて、ベース自体はしっかりしてきたので、三日間ドライということもあり、順調にセットアップを進めることができました。第1レースはとにかく完走しようと慎重に走り出したのですが、そのこともあってうまくペースが序盤はつかめず、前と離れてしまいました。でも中盤以降はうまくペースをつかめ、追い上げる形となり、4位でゴールできたのは良かったです。タイヤ的にも後半にペースアップできるようなセットアップだったので、それが形にできて良かったと思います。第2レースは第1レースの反省を踏まえ、序盤からペースを上げて上位に付いていくことができたのですが、そこで少しタイヤに負担を掛けすぎてしまい、フロントタイヤが中盤以降はうまく機能させられず、単独6位の走行となりました。最低でも表彰台は狙っているので、そういう点では物足りませんが、ここまでの2レースと比べると完走もでき、決勝中も自分なりにマネージメントできましたし、各セッションで上位に付けることもでき、なによりもバイクが自分の許容範囲内に入ってきているので、前半戦の締めくくりとしてはいちばんの収穫で良かったと思います。」ミクニ テリー&カリー 高橋 淳一郎 監督
「今年は実績のある尾野弘樹というライダーを起用し、テストを含めてポテンシャルは開幕前からかなり感じていました。ここまでの2レースで、予選は上位に付けることができるのですが、決勝は第1戦もてぎ、第4戦SUGOと転倒。特に前戦SUGOでの損傷が激しく、今回の筑波のレースウイークに入っても車体的にまだまとまっていないような状態でした。そうした意味で筑波のレースウイークはマイナススタートくらいの位置だったのですが、スタッフ的にもライダー的にも短い時間の中でマシンをしっかり作ることができ、特に今回は2レースあるということで、そこで挽回しようとトライしたことが少しずつ結果に繋がったのかな、と感じています。欲を言えば表彰台というものはありましたが、ライダー本人のレベルとマシンのレベルを一致させないと結果は出ないので、そこはしっかり一致させるようにライダーには強く伝えました。これ以上の転倒はないようにということと、決勝でのリザルト、さらには20周走りきったデータを持ち帰るようにというタスクをねらった中での第1レース4位、第2レース6位という結果は、表彰台こそ取れなくてそこは不本意ですが、やっとこれでマシンとしてもライダーとしてもチームとしても、前進できたかな、というように思います。次戦以降は確実に表彰台から優勝をねらえる感触があるので、後半戦は最初から結果が出せるように頑張ります。このクラス唯一のスズキユーザーとなってしまいましたが、GSX-R600のスタンダードフレームに独自に設定した足回りとディメンションでどこまで行けるのか、2011年からやってきています。まだまだポテンシャルは十分に引き出せていないので、もっと可能性はあると思いますし、ぜひ今季は優勝まで持って行きたいと思います。」第5戦 in 筑波 J-GP2 レース1決勝結果 (20Laps)
第5戦 in 筑波 J-GP2 レース2決勝結果 (20Laps)
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