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2017年10月1日
全日本ロードレース選手権 第8戦 スーパーバイクレース in 岡山 場所:岡山県・岡山国際サーキット
津田、4位フィニッシュを果たし、タイトル獲得に王手をかけ次の最終戦に向かう
![]() 今年のシーズンオフにコースの全面改修が行われ、路面コンディションが大幅に向上した岡山国際サーキット。そのために1週間前に行われた事前テストから各ライダーともにレベルアップしたタイムをマークしており、非常にレベルの高いレースが予想された。実際に金曜日のART合同テストから全体的に速いラップタイムが記録され、しかもかなり拮抗していた。そんな中、津田は1'29.534で5番手に付け、さらに加賀山8番手、濱原12番手、浦本16番手、今野19番手と続いた。浦本は前回のレースで転倒して手を負傷した影響から事前テストに参加できなかったため、ライバルから少し遅れてしまったが、セッションごとにセットアップを進め、その差を詰めにかかっている。また今野は来年発売予定であるST仕様のキットパーツの開発をテーマとして今回のレースに参戦していることから、新型車両にスイッチ。マフラーと電気関係以外はほとんどノーマル状態での参戦となっている。 土曜日の予選はノックアウト方式が採用され、午後1時50分からスタートとなった。気温は26.4℃と前日とほぼ同じコンディション。40分間のQ1セッションで津田は1.28.909をマークし、4番手に付ける。また加賀山が1'29.259で7番手となり、津田とともにQ2へ進出。濱原はQ1進出へわずかに届かず12番手、浦本14番手、今野19番手となった。続くQ2で津田は1'28.500までタイムを詰めて4番手、加賀山は1'29.187のタイムで8番手となった。 決勝日朝は曇り空で、早朝8:50からのウォームアップ走行時は気温が16℃と今週の走行機会の中では最も低い条件であった。そんな中、津田はさらにセットアップを詰め、3番手に付けてさらなるポジションアップを期待させる。 決勝がスタートする午後2時過ぎの気温は24℃で、昨日の予選時よりも低く、日が出ていないので路面温度は32℃と10℃近く低かった。いよいよ決勝がスタート。8番手から得意のスタートダッシュを加賀山が決め、5番手まで順位を上げて1コーナーに飛び込む。その後、津田が加賀山をパスして5番手に上がる。1周目を終えて津田5番手、加賀山7番手、濱原11番手、浦本13番手、今野19番手。トップが1'28秒前半で逃げ、少し離れて2番手グループ、4番手グループがそれぞれ28秒台後半から29秒台前半でラップ。その中、津田も29秒前半から28秒台へ入れながら前を追うが、なかなか前に出ることができない。5周目に1'28.717と予選並のタイムをマークしながら前との差を詰めようとトライするがなかなか縮まらず、3周目に4番手にポジションを上げるとそのままの順位でチェッカーとなった。加賀山は最終的に9位でゴールし、濱原10位、浦本11位、今野15位となった。 またランキング3位のポジションでJ-GP2クラスに参戦したエスパルスドリームレーシングの生形秀之は予選5番手からスタート。粘り強い走りで3位表彰台を獲得し、シリーズチャンピオンはこのレースで決まってしまったが、ランキング2位獲得を狙って最終戦を迎えることとなった。
ヨシムラスズキMOTULレーシング No.12 津田 拓也(JSB1000クラス 予選4番手・決勝4位) 「金曜日のART合同テストで少し出遅れてしまい、それが最後まで足を引っ張ってしまった印象です。決勝の想定タイムは1'28秒台へ入れて、29秒台前半でラップというもので、それは実際にクリアできたのですが、ライバルがそれ以上に速かったため、表彰台に届くことはできませんでした。チームスタッフやチームが頑張ってマシンをアップデートしてくれてはいるのですが、ライバルの進歩がそれを上回っている、という状態です。非常にレベルが高く拮抗していますし、その中で前に出ようとするとさらなる頑張りが必要になってくると思います。」 ヨシムラスズキMOTULレーシング No.50 濱原 颯道(JSB1000クラス 予選12番手・決勝10位) 「ブレーキがこのコースは重要で、そこが今の自分には克服すべきポイントということを事前テストから痛感してはいたのですが、最後までうまくアジャストできませんでした。今年チームに加入して1年目で、しかもマシンが新型車両ということで、チームが打ち出した方向性のマシンをなんとか乗りこなせるようにトライしているのですが、まだまだ経験が足りないことを感じています。」 ヨシムラスズキMOTULレーシング 加藤 陽平 監督 「シーズンオフに路面の全面改修が行われたということで、ある程度それを想定して事前テストの準備をして臨んだのですが、想像以上に変わっていて、タイヤの選び方など少し現実とズレていました。そこは少し戸惑ってしまい、良かれと思ってトライしたことがうまく結果につながらなかったりと、そこで足踏みしたのが結果的に最後まで響いてしまいました。チームとしては着実にタイムも上げ、進化はしているのですが、ライバルの進み具合がそれ以上でした。さらにレベルアップを図り、最終戦ではタイトルが取れるように準備したいと思います。」 Team KAGAYAMA No.71 加賀山 就臣(JSB1000クラス 予選8番手・決勝9位) 「今回のレースに向けて新型のタイヤが導入されたりして、それがテストの走り出しから好フィーリングで、レースウイークに入ってもその流れで進めることができました。最終的に決勝では自分のベストからレース終盤でもコンマ4秒ほどの落ち幅しかなく、コンスタントに走れる状態に持って行くことはできたのですが、ライバル勢のアベレージはそれ以上で、さらに自分の持ちタイムを上げてその差を詰めなければなりません。ただ着実にマシンは進化していますし、攻めのレースが今回はできたので、さらにレベルアップを図り、存在感をアピールできるレースを応援いただいている皆さんにお見せしたいと思います。引き続き応援、宜しくお願いします。」 Team KAGAYAMA No.94 浦本 修充(JSB1000クラス 予選14番手・決勝11位) 「テストに参加できなかったのでそこは厳しかったのですが、それでもレースウイークのセッションごとにマシンを詰めることができました。良い流れで進められていたのですが、なぜか決勝ではマシンのフィーリングが大きく変わってしまい、攻めのレースができませんでした。この後、全日本は最終戦になりますが、自分はスペイン選手権の最終戦にも参戦するので、そこでさらに経験を積み、全日本最終戦で良い結果が出せるようにしたいと思います。」 Team KAGAYAMA 斉藤 雅彦 監督 「加賀山はテストの走り出しから良いフィーリングで、それが決勝まで繋げることができました。浦本はテストができていなかったので少し厳しかったのですが、それでもウイーク中にまとめてきたので、流れは悪くなかったと思います。やっとマシンも安定して走らせられるようになり、開発パーツを作ったりして、それが少しずつ形になってきていると思います。最終戦前にテストも予定していますし、さらにレベルアップしていきたいと思います。」 MotoMapSUPPLY FutureAccess No.32 今野 由寛(JSB1000クラス 予選19番手・決勝15位) 「今回からマシンがST仕様キットパーツ開発車両になり、そのデータ取りのために色々トライしています。新型車両の電子制御は非常に素晴らしい出来で、エンジン、足回りはスタンダードの状態ながら、JSBマシンとして完成されてきているライバルと一緒に走っても、決勝は15位でフィニッシュすることができましたし、かなりのポテンシャルだと思います。今後がとても楽しみです。」 MotoMapSUPPLY FutureAccess 愛知 靖史 監督 「ST仕様キットパーツの開発のための参戦ということで、メカニックサイドはほとんどなにもライダーに対してサポートしてあげられないような状態なのですが、ベースのポテンシャルが高いので、事前テストの走り出しから良いレベルで走らせることができています。最終戦は足回りをJSB仕様とするので、さらにレベルアップできるはずで、とても楽しみです。」 エスパルスドリームレーシング No.4 生形 秀之(J-GP2クラス 予選5番手・決勝3位) 「事前テストでマシンの不具合があり、それを修正してバランスを取り、このレースウイーク入りしたのですが、それが大きくマシンバランスを崩してしまっており、その修正に手間取る間にライバルに差を付けられてしまった、という形になってしまいました。さらに決勝朝のウォームアップ走行中、路面温度が低いからだと思うのですが転倒してしまってマシンを壊してしまったため、その修復に時間を費やし、セットアップを進めることができなかったのも非常に痛かったです。」 ![]()
JSB1000クラス 決勝結果
J-GP2クラス 決勝結果
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